また一つ宝物が増えました
2ヶ月ほど一緒にリハビリをしてきた子の退院日がついに決まりました。
ある大きな手術を乗り越えたお子さんなのですが、
術後に急変が何度もあり、生死を彷徨った時さえありました。
今はすっかり元気になって、
入院前とほぼ同程度、なんならそれ以上に動けるようになりました。
今日もいつも通りにその子とリハビリをしていたのですが、お母さんから
『もしかしたら週末退院できるかもしれなくて。タマゴヤキ先生、本当にありがとうございました。毎日の辛い日々もタマゴヤキ先生のリハビリがあると思うだけで心が軽くなりましたし、おかげさまでここまで動けるようになって(涙』
と、なんとも嬉しすぎるお言葉を頂きました。
この子に限らずですが、
リハビリを担当させて頂けることがどれだけありがたいことか。
更には、この子の人生に関われたことがどれだけ奇跡なのか…。
御礼を言いたいのはこちらの方です。
なんだかもう、うまい言葉が見つかりませんでした。
正直、その子に関しては、
就学のことだったり、生活環境のことだったりで
自分自身の力不足と至らなさを感じることが多かったのです。
情報共有不足な自分の知識や経験不足ゆえに、
どこまで関わっていいのか、踏み込んでいいのか
すごく迷っていたのです。
もちろん、リハビリ自体は誠心誠意向き合っておりました。
でもね、私たちPTの仕事は、リハビリをするだけではありません。
その子がその子らしく生活できるようなお手伝いをすることも含まれています。
PTならではの視点で伝えられることはたくさんある。
PTだからできる支援をするのも、大切な役割です。
今回の場合は、この点が非常に重要だった。
でも、私には知識も経験もなさすぎて
何もできなかった。
もし少しでも触れたならば、最後まで関わり続けるのが責務。
それができないのであれば、そもそもそこには触れない。
これ、とても大切なことなのです。
中途半端な関わりは、その子の人生を狂わせます。
だからね、私は今回、後者を取ったのです。
自分の力不足ゆえに、そこには介入しない道を選びました。
先輩の力を借りたり、調べたり。
できることはしたつもり。
でも、やっぱり関わることは中途半端になりたくなくて諦めた。
不徳の致すところ。
そんな罪悪感に近いものがあったこともあり、
先ほどのママからの言葉がどれだけ沁みたことか。
言葉という宝物が、また増えました。
小児PTとしては、一旦残り1ヶ月。
日々辛いし、力不足しか感じないし、やるせない。
それでも得られるものの大きさは凄まじい。
これが、プロの道なのかもしれません。
皆さん、今日も1日お疲れさまでした🍀
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