コロナ後遺症との闘い
2023年1月、私はコロナに感染した。
そして、後遺症になった。
SNSで"後遺症辛いよ"なんて事を呟くとどこからともなくコロナはただの風邪ですというアカウントがトコジラミのように湧いて出てくる。
あなたのはワクチン後遺症。風邪は数か月続く人もいます。といった謎のマウントを取ってくる。
すごくどうでもいい。
てか、風邪が数か月も続いたら風邪じゃないだろ笑と内心思いつつ、君面白いね!といい1人フォローしたのを覚えている。ブロックされた。
私の後遺症は主に2つ
平熱が戻らない
喉に違和感
今は12月だが、喉への違和感にずっと悩まされ続けてきた。
正直平熱が戻らないなんてのは最初はだるいな~と思うものの、人間ふしぎなもんで必ず慣れがおとずれる。それが当たり前となれば至って普通だ。
しかし、喉はそうもいかない。
いつまで経ってもオブラートのようなものが喉の内側にへばり付いているような感覚があるのだ。
最初は耳鼻咽喉科を受診した。
しかし、何も異常は見当たらない。
カメラの映像を診察と同時に見せていただいたのだが、健康的な喉ですねと言われて終わりだった。確かに何の異常も見られなかった。
自分自身は違和感の塊でしかないと思っているのに、医者にはそれが伝わらない。この状況がとても辛かったvol.1である。
とりあえず、診察後にはお薬を処方されたのだがそれでは何の解決にも至らなかった。処方された薬が何だったかハッキリとは覚えていないが、漢方だけは覚えている。麦門冬湯だ。
正直漢方にいいイメージはなかった。
ポケモンにあげればなつき度は下がるし、きっと苦いんだろうなというイメージしかなかった。しかし、麦門冬湯はそのイメージを大きく覆しほんのり甘く飲みやすかった。例えるなら子供用の歯磨き粉のような、そんな仄かな甘みが口いっぱいに広がった。
こんなに飲みやすいのにどうしてポケモンのなつき度は下がるのか疑問でしかなかった。
その後内科を受診した。
検査内容は、診察、血液検査、レントゲン、超音波検査、CTと盛沢山だった。お金いくらかかるんだよと震えた。。
ただここまでやればさすがに大丈夫やろという安心感もあった。
検査結果は後日という事で、とりあえず受付で支払いを済ませようとした。
「1万〇千円です」
(あ、終わった。今時財布に現金なんて入ってないよ。そもそもこんなに検査されるとも思ってない。なんでキャッシュレスじゃないんだろう。はぁ、銀行にお金下ろしに行ってきますって言わなきゃかあ)とか考えながら財布を開くと全然足りた。ありがとうジモティー。
数日後、検査結果が伝えられた。
医者「異常はないね。背骨曲がってるね。」
え?これだけやっても分からないものなの??と絶望の淵に突き落とされた気分だった。ああ、こういう事の積み重ねでうつ病とかになっていくのかなと思う瞬間でもあった。この状況がとても辛かったvol.2である。
流石にそれだけでは納得が出来ないのでいくつか質問した。
「え、じゃあ喉に何か引っかかってるような感じってなんですかね?」
医者「実際にはなくても思い込むことでそういう症状現れることあるからね。喉はたくさんの神経が集中しているから○○症って言って昔からあるんだよね。」
「はぁ。。お風呂入って暖かいシャワーを首にあてたりすると詰まりが増すような気がするんですけど」
医者「蒸気とか吸い込むとそういう風になりやすいからね」
「いや、いままでなかったんですけど。。」
医者「思い込みだよ。体には異常は見当たらなかいからあと紹介できるとしたらメンタルクリニックしかないねえ」
は?メンタル?いやいやいやそんなわけ
「いやメンタルクリニックは嫌です。」
医者「嫌って言われても困るんだよ!」
と、若干最後はキレ気味に言われたのを覚えている。お薬の処方も一切なかった。途中のやり取りがどこか抜けてるような気もするが、嫌って言われても困るんだよ!が記憶に残りすぎてて正直他の内容はほぼうろ覚えでしかない。帰宅しながら少し考えるも、今までなかった症状が思い込みなわけないじゃんとしか自分の中では考えられなかった。しかし、絶対他に原因があると信じつつも、今回の多くの検査結果が「異常なし。背骨曲がってるね。」で終わってしまったこともあり、老後はブーメランかもなあと思う程度で正直何も打つ手なしとなってしまった。
それからは、喉の違和感はあれど今までと何も変わらなかったので普通に日々を過ごしていた。
11月末事件は起きた。
苦しい。声ガラガラ。体調だるい。頭痛もする。歯痛もする。眼痛もする。鼻水が喉奥に流れてきてるような感じがして呼吸がカスカスになる。ナニコレヤバイ。
明らかに今までと違った。
この日普通に仕事をしていたが限界を感じた私は早退をした。
直ぐにでも病院に行きたかったが、今までどこに行っても解決しなかったからどこに行けばいいかもわからない。今起きている症状をとりあえず検索しまくることにした。
すると、コレだと思える病名にたどり着いた。
慢性上咽頭炎
間違いなくコレだと言えるような症状のオンパレードだった。
治療法はあるのかと検索した。治療法はあった。
上咽頭擦過療法/Bスポット療法/EAT
と呼ばれるものだった。名前は異なるが全て同じ治療法だ。
病名は自分自身での決めつけでしかないが、間違いなくコレだと確信を持っていたので急いで病院を探した。
県内に5つしか存在しなかった。
しかも、メイン都市ではない。
もしかして、今までこれが原因でどこ行っても見つからなかったんじゃないのと思い始めた。
ちなみに、全国の医療機関情報はこちらだ
https://jfir.jp/eat-facilities-3/
念のため、市内と隣の市の病院にいくつか連絡したが、うちではその治療はやってないですねと断られた。
あ、これ絶対行かなきゃじゃんとなった。
その日は木曜日で病院が休みだったため、翌日行くことにした。
これが最後になればいいなと思いながら、その耳鼻咽喉科を受診した。
車で1時間30分の距離だ。
結果、病名が判明した。
慢性上咽頭炎だった
この病気は普通に喉を見るだけでは見つからず、カメラを入れて確認をしない限り見つからないらしい。
また、喉に違和感はあれど実際には喉の上の部分にあたるため、その違和感の個所を伝えるだけでは喉を見ることしかなく発見もしづらいらしい。
しかも、厄介なことに喉の不調なのに喉だけでは終わらない病気らしい。
これは調べた時点でもわかったのだが、すべての原因がこれだったのかと知れたことは自分自身とても嬉しかった。
漸く病名にたどり着いた。今日まで本当に長かった。
しかし、これでは終わらない。本当の闘いはこれからだ。
ここから治療をしなくてはいけない。
しかし、なぜ県内で5つしか対応している病院がないのかという疑問がありそれを医者に聞いた。
するとお医者様は、この治療法は医者の間でも意見が分かれている処置でエビデンスがはっきりしていないため多くの病院でまだ採用されていない。しかし、コロナウイルスが流行りこの治療法がそれに伴う後遺症に対応できるのではないかということが分かり始め、徐々にこの治療法を採用する耳鼻咽喉科が増えだしてはいる。とのことを丁寧に教えてくれた。
素晴らしいお医者様だ。
自分の検査結果はというと、重度だった。膿んでいるとの事だった。
しかも、重症なほど治療は痛いらしい。
正直怖い。
治療法は特殊な薬剤を浸した綿棒で、炎症個所を直接擦るらしい。
これを出血しなくなるまでやる。車1時間30分の距離を通院確定だ。
しかも、頻度は1週~2週の間に1回。めちゃめちゃ多い。
正直治るまでどれぐらいかかるかは分からない。
処置の時間はほんの数分。
距離は遠いが滞在時間はとても短いのがこの治療だ。
今回はしっかりとお薬も処方された。
今回処方されたものは、荊芥連翹湯と呼ばれる漢方だ。
前回が飲みやすかったので夕飯を食べる前に何も臆することなく口に含み飲もうとすると激マズクソ苦漢方であることに瞬間的に気付かされた。
本当にまずい、、なんだこれ。前回の漢方と真逆すぎる。
これではポケモンもそっぽを向いてなつき度が下がるのもうなずける。
しかもこれ、飲むタイミングが食前ときたもんだ。。
美味しい食事の食べ始めが激マズに転じてしまった。
お妙さんのダークマターはもしかしたらこんな味なのかもしれない。
数時間後、、身体の異変に気付く。
痒い..痒いぞ!!
見ると腕にポツポツポツと発疹が!
まあいいかと思い翌日も服用。
痒すぎる、、見ると足にも発疹が!!
これはさすがにやばいと思い急いで連絡
一旦服用を中止したが、丸一日飲んでいないのにあちこちが痒い
辛い、、まさか漢方で副作用が出るなんて思わなかった。
特に何故か股間が痒い。。見るとその周辺もポツポツポツと発疹のようなものが出ていることに気づいた。股間は他の部位に比べ皮膚が薄いと聞く。
それゆえに他の部分よりも圧倒的に痒くなるのかもしれない。
さいあくだ、、性病になった気分だった。
数か月もの間悩みに悩んでやっとの思いで病名を特定し、それの治療法にもようやく辿り着いたというのにどうして薬で副作用が出るのか。
運が悪すぎるとしか思えない。
まずは喉よりも股間の痒さが治まってほしい。
まさか数か月も苦しめられた喉の苦しさが、
たった一日の副作用にひっくり返されることになるなんて。
ああ、なんだか頭痛がしてきた。
私の闘いはまだまだ始まったばかりだ。。
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