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苺狩りに行こう。

小学生や中学生の頃ってパン工場の見学や、芋掘りなんかを通じて食べ物の大切さを肌で学ぶ機会があった。

それが社会に放り出されてからは自ら意識しなければ、ただスーパーで摘み取られた苺を誰に感謝をする訳でもなく頬張るだけになってしまう。

苺のあの甘さに感謝する時はあっても、その甘さを創り上げてくれた人々にまで感謝の気持ちが向くことは少ない。

だから意識してでも体験しにいくことは大切だ。

先週、苺狩りに行った。

ビニールハウスの中で八種類もの苺が育てられていた。

こんなにも多様な苺を育てるのには、多くの人の知恵と努力が必要なことが理解できた。

そしてそのおかげで食べ物がスーパーに当たり前のように並んでいることを有難い事だと思えた。



さらにこの苺狩りで新たな発見があった。

ビニールハウスの側で蜜蜂が飼育されていた。

ああ、そうか、蜜蜂が苺の花粉を運ぶことで苺が上手く育つようにしているのか。これだけ技術が発達しても虫の力に頼っている。

人間も決して人間だけの力で生きているのではないことを苺狩りに行ったことで実感できた。

これも当たり前のことだ。

そもそも太陽が無ければ、人間なんて何も視ることもできないし、水が無ければ雑草の一つも育てられない。苺だって蜂の力を借りたほうがうまくいくくらいだ。

多くの生物や自然によって僕らは生かされている。

多くの人によって僕らは育てられている。

この時もビニールハウスのおばちゃんが特に美味しい苺を僕と妻に分け与えてくれた。

僕らが頼んだ訳でもないのに、率先して優しさを与えてくれた。おばちゃんの優しさ。その優しさを受け取った僕は、その莫大な優しさを、きっと誰かにお裾分けすることができるだろう。

もし今後、僕のことを優しいね、と言ってくれる人が現れたとしたのなら、それはおばちゃん優しいね、って言ってくれたのと同義だ。

というか、優しいね、って言って貰えるように行動していかなければいけない。

そのことがおばちゃんに対して唯一できる恩返しだから。

では最後に、優しいね、と言ってくれる確率を高めるために苺狩りに関する豆知識を置いておこう。

苺狩りの豆知識

スーパーに売っている苺1パックにはおおよそ10個の苺が入っている。1日辺り食べてよい苺の目安は10個程度。それ以上食べると、水分と果糖の過剰接種になってしまう。

そして苺は殆どが水分なので思ったよりお腹を膨らましてはくれない。朝に苺狩りに行ったなら、お昼にはちゃんとお腹が空く。しかしゼロカロリーでは無いのでお昼ご飯はいつもの7割程度しか食べられない。だから苺狩りの後にバイキングはお薦めしない。

苺狩りへの持参物の定番として練乳がある。苺の程よい酸味と練乳の甘さの相乗効果は一級品。しかし稀に酸味がなく甘さだけが極まっている苺がある。そんな苺は練乳をつけない方が美味しい。甘さが喧嘩してしまうからだ。

苺狩りは想像している5倍人気があると思っていたほうがよい。だから春の訪れを感じて、苺狩りに行きたいと思った瞬間に予約した方が良い。1週間前はもちろん、2週間前でも人気施設は予約が埋まってしまうからだ。

苺狩りに行くと蜜蜂がいる可能性も大きい。彼らは温厚であるが、確実に刺されないようにするには大きな音や突然猛スピードで近づかない方が良い。

僕が今回の苺狩りに行くにあたって学んだり調べたことはこれくらいです。

僕のこの情報が誰かの苺狩りライフをより良いものにしたのなら、最高にうれしい。

うん、優しさはこうやって循環していけばいい。

終わり

ここまで読んでいただきありがとうございます。