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「ベイジ流BtoBマーケティングとBtoBサイトの基本講座」に参加してきました


こんにちは、BtoBサービスのUI / UXデザイナーをしているたまご(@tamago_78)です。

先日、「ベイジ流BtoBマーケティングとBtoBサイトの基本講座」に参加させていただきました。
https://baigie-btob-01.peatix.com/

私は現在、エージェント向けサービスのデザインをしており、LPや広告クリエイティブ作成の際に必要とされるマーケティングの知識を深めたいと考え参加しました。

主催のベイジ扮谷さんにnote掲載許可をいただいたので、内容をまとめていこうと思います。


講座の内容

BtoBマーケティングの話〜BtoBサイトの話

講座の話の内容

◽BtoBの基本的な特性
◽言葉から学ぶBtoB
◽BtoBサイトの特性
◽BtoBサイトの検討の仕方
◽BtoBサイト(BtoBのマーケティングのためのサイト)のセオリー

その中でもこのnoteでは、特に自分が勉強になった、
◽BtoBの基本的な特性
◽BtoBサイトの特性
◽BtoBサイトの検討の仕方

上記の3つの章をピックアップしてまとめようと思います。

ボリューム多めの3h講座だったので、ピックアップしたとはいえ文章量多めです。
(すみません。重点をまとめたのですが省略したくない部分が多く、文章量が多くなりました・・・。)

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◽BtoBの基本的な特性

BtoBとBtoCのマーケティングの大枠の考え方は同じ。
ただ、顧客や商材の特性が異なるため、具体的な施策の考え方や打ち手は変わってくる。

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この表から、対象から購入イメージにわたりBtoBとBtoCでは異なる要素が多いことが分かる。

- 購入者と利用者が違う(表の上から3番目)ということはメッセージ(LPだったらコピー)が変わってくるということ。
- メッセージがエンドユーザーに向いている BtoBのLPをよく見かけるが、購入者と利用者が違うのでBtoCとは対象が違う。
- BtoBのコピーは「抽象的ではなく具体的」「機能訴求ではなく課題解決」であること。(機能訴求コピーは、最終的な判断をユーザーに委ねる形になる。また、機能での大きな差別化は難しい&BtoB商材は特に機能の説明が複雑なことが多く難しいため課題解決型の方が良い)
- BtoB商材を求める基本心理は恐怖。問題提起で失敗ストー リーを想起させ、そうなりたくないと思わせ、関心を引く。 リアルで真に迫る問題提起ができるほど、恐怖のスイッチが入り、購買へのモチベーションが高まる。(実際、BtoBのCMも失敗ストーリーからの問題提起が多い。)
- 価格や機能で勝負できないBtoB商材では、問題提起は最重要コンテンツになりうる。
- BtoBは営業がいないところで議論されることが多いので、資料などは話者 がいなくても理解できるような作りにしておくのが望ましい。
- コピーもストーリーも基本的にロジックだが、BtoBの意思決定は実は論理を直感を行き来しているので、人の「直感」に作用するブランディングはBtoBでも超重要。(ブランディングとは単に見た目をかっこよくするということではない。)

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☆ブランディングのポイント
1. ステップ
2. タッチポイント
3. アイデンティティ

1.ステップ
ブランディングと一口で言ってもステップによって何をするかが変わる

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2. タッチポイント
各タッチポイントでのユーザー 体験における「小さな信頼の積み重ね」がブランドになる。

3. アイデンティティ
社会課題からのストーリーが一貫するほどブランドは強固になる

市場に流通する情報もタッチポイント も少ないBtoBでは、社員のブランド が商材のブランドに結びつきやすい。(=だからBtoBでもSNSは有効。)


この章のまとめ
1. BtoBとBtoCでマーケの基本は変わらない
2. BtoBは顧客と商材が違うから手段も違う
3. DMU(意思決定関与者)が協議することを想定する
4. ロジカルなコピーとストーリーが大事
5. ストーリーの基本は失敗からの課題解決
6. 信頼の蓄積によるブランド形成も大事
7. 企業文化からブランドが作れると強い

これは基本のベースであって、企業ごとに個別の状況や特性はあるのでケースバイケースで有効施策を考えることが大事。



◽BtoBサイトの特性

タッチポイントが少なく、顧客の情報収集手段が限られているBtoBにおいて、webサイトはかなり重要なチャネル。
仕事上の製品・サービスの情報源は企業のWEBサイトが半数を占める。

☆アクセスログの観点からみるBtoBサイトの特徴7つ

1. BtoBサイトはPCファースト
- ほとんどのBtoBサイトは、平日の勤務時間中にWindowsのPCを使って訪問しているユーザーが大半。(ただし、メディア等の場合はユーザーが通勤中や休み時間に自分のスマホからアクセスすることがあるので一概にPCメインとはいえない)
- 私の所属会社のサービスはPC / SPのアクセスが半々だけど、社内検討するときはPCサイトを共有しているはず。(ただ、小規模事業所向けのサービスなので閲覧者と意思決定者がイコールであることも少なくないのでこれはサービスによって変わりそう)

2. BtoBサイトは訪問者が少ない
-  訪問者が少ないからダメ、と決めつける必要はない。目標売上から逆算し、どのくらいのトラフィックが必要かを考える。

3. BtoBサイトの流入は大抵、自然検索&ホーム
- BtoBサイトの入口・人気TOP3は「ホーム」「LP」「オウンドメディア」。
-  BtoBサイトは指名検索が多く、 入口の70~80%がホームになることも珍しくない。
-  指名検索は直帰率が30%以下と低く、コンバージョン率も高い。ホットリー ドが多く含まれている可能性が高い。
(私の所属会社のサービスの場合、サービスサイトとサービスLPが1つになっているので入り口は2つになりそう)

4. BtoBサイトの流入でDirectは侮れない

- Directとは、URLを直打ち込みやブックマーク、QRコードをイメージしやすいが、「メール内リンク」「チャット等のリンク(社内コミュニケーションツール等)」「ExcelやWordなどのリンク」なども含まれる。
- BtoBは、社内の情報共有から認知されることも多い。すすめられた時点で、すぐ問い合わせに走る人も少なくない。
-  Directは、話題性の証かもしれない。話題になりやすい名前・コンセプト・キャッチは、BtoBマーケティングでも有効といえる。

5. BtoBサイトのコンバージョンは約半数が再訪問者
- 導入までのリードタイムが長く、慎重に精査するBtoBでは、検討期間中に複数回webサイトに訪問する可能性が高い。
-  ログ解析でコンバージョンを見る時、ラストセッションだけを見ていると、真に有効なチャネルやコンテンツを見誤る可能性がある。
-  すぐにコンバージョンするユーザーと、再訪問しながらコンテンツを確認するユーザーの、2種類を想定しておく必要がある。

6. BtoBサイトでも会社情報は人気コンテンツ
- 知名度がよっぽど高くない限り、信用できる会社なのかわからず不安。実績や売上規模、取引先などの情報が見えると安心する。

7. BtoBのオウンドメディアは即コンバージョンを期待しない
-  検討期間の長いBtoBのオウンドメディアで即コンバージョンを期待するのは現実的ではない。 MAでも管理しながら、長い期間を通じて効果を見極める必要がある。

その他
- BtoBサイトは高速PDCAがしにくい
- BtoBサイトはA/Bテストがやりにくい
- BtoBサイトはフォームでCVが変わる
- BtoBサイトは演出をしない方が良い(アニメーションなど派手な演出は嫌がられることが多い)
- BtoBサイトは導入事例が重要
- BtoBサイトは価格があった方がCVしやすい 
- BtoBサイトは電話番号の露出が重要

この辺は弊社でもよく話していたので、確かにな〜と思い聞いていました。
特にここ。
>BtoBサイトは高速PDCAがしにくい
>BtoBサイトはA/Bテストがやりにくい

訪問数が少ない=対象ユーザーが限られている=母数が少なく、誤差で数字が大きく変わるので検証しにくい。検証するにしても、期間を長めにとったりなどの工夫が必要そうです。


◽BtoBサイトの検討の仕方

-  BtoBサイトに限らないが、BtoBのビジネス特性、顧客特性、BtoBマーケティン グの全体像を踏まえて設計しないと、成果を上げにくい。

行動観察
- シャドーイング・フライオンザウォール・自分が利用者になる・展示会・セミナー・営業同行
-  BtoBでは、購買プロセスの中でも観察できない部分が多い。特にDMU(意思決定関与者)の全容を掴むのはほぼ不可能。また自分で購入者・利用者になれないことも多いので顧客と直接会える機会があるなら有効活用する。

ユーザーテスト
- 実際にWEBサイトを使ってもらいFBをもらう

ログ解析
- PCユーザーにセグメント
- 広告流入を除外
- 主要入口×チャネルの傾向を把握
- 主要入口の次ページを把握
- コンバージョンのアシストページを把握 • コンバージョン直前の行動を確認
- 闇雲にログを見るのではなく、きちんとセグメントし、仮説を立て、ポイントを絞ってログを見るようにする。

競合分析
一般的に顧客は、競合製品同士のwebサイトを細かく見比べたりはしない。 しかし競合製品のwebサイトには、 コンテンツやコピーのヒントがたくさん詰まっている。
☆分析のポイント
- サイト構造
- ラベリング
- コンテンツ
- コピー・メッセージ・ビジュアル

ペルソナ
-  ペルソナ不要論もあるが、コンテンツや コピー、デザインの議論になったときに、 ペルソナがあった方が議論しやすくなることも多い。ペルソナ作成はマストではないがベター。
- ペルソナを作ることはターゲティングではなくアイデア発想法の一つ
- ペルソナは実在する人物でも良い。

カスタマージャーニー
☆BtoBカスタマージャーニーの特徴
- 複数の意思決定者が存在する
- 個人の感情はあまり重要ではない
- いつ課題形成されるか読めない
- ジャーニー通りに動くことはほぼない
個の体験を可視化するというより、 購買プロセスをザックリ整理する、 くらいでいい。

ビジネス分析
☆分析の視点は主に4つ
- 経営戦略の視点から検討
- 製品・ブランド特性の視点から検討
- 現状施策の視点から検討
- 顧客特性の視点から検討

絶対にやっておいた方が良いのが、マーケティングプロセスとセールスプロセスの可視化。
購買プロセス全体がどんな構造で、どういう施策が走ってて、その中でwebサイ トがどういう役割を担うのか、を明確にしたうえで、webサイトに掲載するコンテンツを考えていく。


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この講座であげているものはBtoBの基本的な型であって、サービスや企業によって特性が少しずつ違うのでこれが絶対ではない、ということが重要です。
自分のサービスの特性に合わせうまく活用していきたいです。

なお、ここで紹介した内容はおそらく講座の半分以下です。
もっと詳しく知りたい!興味がある!という方は、10月も同じ内容の講座を開かれるようなので参加してみてはいかがでしょうか。
(最後宣伝みたいになりましたが完全に私の勝手で紹介していますw)
https://baigie-btob-02.peatix.com/

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