短歌を振り返る

久しぶりに自作の短歌を見返してみた。できがいいとか悪いとかは関係なく、楽しんで作ってたものだから当時は満足していた。過去形になっているけれども、今、満足していないというわけではない。

こういうのを見返すともう一度twitterで短歌を挙げようかなぁという気持ちになる。例えるなら、現役を引退した野球選手がグローブを見るとつい野球をやりたくなるようなそんな感覚に近いのではないだろうか。ちなみにこれはプロ野球に限らない。高校でも大学でも社会人でもそれこそ草野球でも少年野球でもいい。

なんとなくの主観で選んだ12首はコレ。

復活させようか。

<日常的なもの>

電車では皆がスマホでおはようと声には出さず挨拶してる

匂いある風が桜を舞い落とし手よりも早く涙を隠す

舞い散った花びら揺れる水面に光る空き缶どうしょうもなく

電源を切れば誰しも救われるけれどできない仮想空間

突然の雨に降られた軒先で美女から声がかかるわけなく

こんなにも愛でられるならぼくだって生まれ変わって猫になりたい

<恋愛っぽいもの>

春が来たかのような恋していつも夏より先に冬が始まる

おやすみが既読にならず朝迎え恐る恐るとおはようを打つ

甘いだけではなく苦いのもいいね好みが変わる恋と珈琲

眠りから覚めても横に君がいる夢の中での夢のお話

何人の涙を拭ってきただろう色が滲んだぼくのハンカチ

好きですと言えばすべてが変わるのに怖がるぼくはおはようと言う

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。