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デザイナー大原大次郎の「手」の痕跡を見る
東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の大原大次郎の展覧会「Daijiro Ohara HAND BOOK」を訪ねた。
2023年12月に出版された作品集「HAND BOOK 大原大次郎 Works & Process」と同名を冠した本展覧会では、グラフィック・デザイナーとして知られる大原大次郎の創作活動に共通する「手」=HAND を使った仕事の数々が展示されている。作品集を読み進めていくような形で鑑賞することができる。
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ギャラリーに入ると、大原の仕事における大量の制作過程の痕跡を示す資料が目に飛び込んできた。街中で見たことのある作品も多くあった。例えば星野源のCDジャケット。CDショップで見たジャケットが出来上がるまでに、何度も何度も手を動かして描き直されていた様子が伺える。文字の形などはもとより、色味一つとっても実際に塗って確かめるなど手を動かして試行錯誤していたのだ。その中で最もよく目を引いたのは、やはり完成品で使われたデザインだった。
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大原は、手書き文字のデザインが印象的なデザイナーだ。この展覧会では、「ただの文字」が「デザイン」に昇華していく過程を見ることができたことが、特に興味深く映った。だんだん崩されていく文字や、写真から線を抽出して書かれた文字からは、大原が手を動かしていく中で見ている風景が浮かんできた。誰もが、大原大次郎の「手仕事」の数々に圧倒されるのではないだろうか。
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展覧会名:「Daijiro Ohara HAND BOOK」
会期:2023年12月11日(月)~2024年1月31日(水)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
取材・撮影・文=喜田かりん
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