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ナイフ 

使い方をまちがえれば
いとも簡単にこころに
傷を負わせられるの

そのつもりはなかった

わたしはそんなに恐ろしいもの
自分が持っていること
気づいてさえいなかった

知らず知らずで
刃を剥き出しにしていて

それをふりかざしていたのか
ふりまわしていたのか

そんな記憶はないのだけど
今更感じていること

自分がそうした感覚だけが
温度だけが残ってる

だれかの血の匂いを知る
この小さなナイフをもってても
どうすればいいのかわからない

そのナイフのことも
血がついてることも隠していて
私は本当は怯えてるのかな

思い違いであってほしい

優しいナイフを持っている人に 


それはバターナイフかなんかでしょうと

適当に笑いながら
そう刺してもらえたらいいのに



ふと電車の中で言葉にした感情

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