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オランダ移住:しょっぱなのちょっとしたトラブル!

オランダの家は傾いている

これはオランダに限らずヨーロッパではよくある話だけれど、日本のように新築で家を建てる文化がないため、建物は築100年以上がデフォルト。
我が家も例にもれず1920年に建てられた街のセンターにあるアパートメント。

私は全く気にならないのだけれど、夫はしきりに
「この家傾いてて気持ち悪い」と言っていて、
娘のスーパーボールを転がすところころと窓際に転がっていきます。
中でも寝室が一番傾いていてせっせと夫はベッドの足の下に段ボールを敷き
4つの足の高さを整えなんとかごまかし今日は就寝。
うーん。無事に部屋は決まったけれど、このまま夫がこの家の傾きで平衡感覚失って体調不良になったらどうしよう…。
最低1年はこの家に住むって契約だし、日本みたいにじゃあ次っていけるほど簡単に家は見つからない。
無理をしないでほしいけど、なんとか慣れてほしいと思い娘と熟睡しました。

憧れの食洗器生活は3日で終わる

日本に住んでいた時に、子供が生まれて食器を洗う作業がとてつもなく無駄に感じ、便利家電三種の神器の1つ「食洗器」を入れる工事の見積もりをお願いしたら、我が家はコンクリート造りのため大きな工事が必要となり70万円の費用がかかるということで断念した苦い思い出があります。
オランダはどの家庭にも60cmの大きな食洗器があり、食事ごとに食器を納め1日分を夜中に洗う生活習慣。我が家のアパートにも新品のドイツ製の食洗器が!
わくわくしながら毎日使っていたところ、3日目にして乾かない…。よくよく庫内を見てみると下に水が溜まって排水ができていない模様。
「ママ何してるの?お水で遊んでいるの?私もやる!」という娘を制し、お椀で水を汲みだしてドイツ語の説明書を翻訳しながら書かれた通りにやってみるも直らない。
この便利な生活も3日で終わった…と途方に暮れていたら、なにやら外から視線を感じ、屈強な北斗の拳に出てきそうなガタイのオランダ人が私に向かって微笑んでいる!玄関のノックがしてドアを開けると、彼が大家の息子で不動産担当者の兄で、何か困ったこととかこの街のことで知りたいことがあったら何でも聞いてねということで、早速「食洗器が使えないの!困ってるの!」と伝えたらものの2分でチェック、自分じゃ直せなそうだからと業者を手配し近日中には直るとのこと。
私の部屋はファミリーで管理しているそうで、大家と息子2人誰にお願いしても迅速に動いてくれ、数日中にはなんとかなるので本当に頼もしい存在です。先日海外移住に詳しい知人と話した時に、「日本人の住居コンサル頼まずオランダ人の物件借りられたことが奇跡だし、大家家族がいい人達なんて宝くじに当たったようなもんだよ!」というお言葉通り、オランダに来ても人に恵まれ生活しています。
余談だけれど、夫は娘の相手は室伏のような屈強な男以外認めないと娘に言い聞かせているのだけれど、その言葉に従ったのか本能なのか、娘は大家長男をとても気に入ったようで、バルコニーで修繕作業している姿を目で追っては「お兄ちゃんすてき」とつぶやいています。
夫よ、あなたの気持ちは伝わっているぞ。

海外生活の不便さは受け入れられるもの

大好きな国での生活において、その国の生活習慣や仕事のやり方など自分自身が受け入れられるか不安でもありました。日本って便利でクリーンでなんでもすぐに解決できるから少しでも待たされたり不親切にされるとムッとすることもあるけれど、こちらに来てからは「大したことない」「なんとかなるよね」という風に気持ちが変化しています。
確かに家が傾いている気もするし、望めばきりがないけれど(バスタブがついてたら完璧だった!)、今の私には十分すぎるほどのこのアパートはオランダ生活のスタートにふさわしいなと思っています。
大家家族も隣人も近所のお店の人たちもみーんな「何かあったら何でも言って!遠慮せず聞いてね!」って言ってくれるこの環境、感謝しながら1日でも早くこの街の人間になれるように頑張っていきたいと思います。

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