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⑬パンドラの箱を開けたとき

国試が終わり、大学を卒業し、一人暮らしを始めた。
道が一気にに開けて、これで病気が治ると思ってた。
でも違った。新たな症状が次々と私を襲った。

一人暮らしは実に快適だった。もちろんキラキラした生活はできなかったが、それでも家のストレスから解放されたのは大きかった。病気のあとの母を見ているのは辛かったから。介護からも離れることができた。

無事に国試も合格し、これからはどんどん良くなっていくんだ。そう思っていた矢先にこんな出来事が起こった。

国試に受かった私はコンビニでバイトを始めた。頭がボーッとしており、普段なら簡単にできる仕事がうまくできなくて落ち込むことも多かったが、店長や仲間に恵まれ、なんとか続けられていた。。ある日、バイト先の狭い場所で作業していたとき、オーナーが私の背後を通った。その時「ごめんねー」と言いながら私の胸を触った。その瞬間、私の頭のなかであのときの出来事が次々に噴き出してきた。レイプされたときのことだ。吐き気がした。震えが止まらない。今まさにレイプされている。そんな感覚だった。ついにパンドラの箱を開けてしまったのだ。店長が様子のおかしいな私を見つけ、早退させてくれた。私は二度とバイトに行くことはなかった。店長に電話をし、事情を話すと、すぐに辞めさせてくれた。

この日の夜、私は夢中で身体中を切った。腕、胸、足、もうどこでも良かった。そして精神科でもらった薬を全部飲んだ。死ぬとか死なないとかどうでも良かった。とにかく忘れたかった。「次に起きたときには全てを忘れていますように」そう願いながら眠りについた。

サポートなしでも生きていけるので大丈夫です。もしサポートしていただけるなら、自分へのご褒美として、美味しいものを飲んだり食べたりします(人´3`*)~♪