うたを歌うとき

ふと、ある曲が頭の中に浮かんだ。
そのまま歌を歌う。

「このみちーはー♪いつかきたみーち～」

「あー！その歌、わたしもいま同じタイミングで歌おうとしてた！」

「うそ！ふしぎー！」

「なんか今、血がつながってるんだなぁって思った。」

「おー！そうだね、親子は考える事が似るかもしれないねぇ。」

「ねー」

「あ。でも血だけじゃなくて、同じものを見たり聞いたりしてると、そうなるのかも？」

「そうなの？」

「たぶん。」

昨晩の、娘(小4)と私の会話。

今、あなたと私は一緒に暮らしていて、同じものを食べて、同じものを見て、同じ歌を歌っているけど、

もしあなたが1人で暮らす事になって、離れて生活するようになったら、

こんなふうに、同じタイミングで同じ歌を歌う事は無くなるのかな？

それとも、

離れていても、歌を思い出すタイミングは同じになるだろうか。

血が繋がっているだとか一緒に生活していただとかが影響して、体内で刻むリズムが一緒になるのだろうか。

じゃあ私は、しばらく会えていない実家の父や母と、同じタイミングで歌を口ずさむ事があるのだろうか。

そうだったら、何かいいな。

遠く離れた所で暮らしていても、今、このタイミングで同じ事をしているかもしれない。

娘や下の子達が巣立って家からいなくなっても、もしかしたら、ふとした瞬間に同じ事を考えている事があるのかもしれない。

そう思ったら、なんだか嬉しかった。
そう思ったら、寂しくない気がした。

今はなかなか会えなくても、どこかに繋がりはあって、離れていてもお互いの中に『何か』が残っているのかもしれない。

………。

そんな事をぼんやり考えながら、

今日はいつもより多めに鼻歌をうたった。

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CMやテレビ番組を思い出して、楽しく歌っております。家で歌うのが好きです。

3月はセンチメンタル。