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029 読書 中村文則『自由思考』

だいぶ前に、まとめ買いしたうちの一冊

中村文則さんの、『自由思考』を読み終わった。

過去に執筆されたエッセイを、繋いで繋いで、本にしたとのことで
一つずつが短いので、飽き性のわたしにはとても読みやすく、有り難かった。

三部構成なのだけど、一部の軽快(くだらない、とも言える)な雰囲気から一転、二部がだいぶシリアスになって、少し胸が重苦しかった。

ちょっとだけネタバレをすると、

第二部は震災のことや、現政権にまつわることなど、明るくない話が多い。
明るくないけど、向き合わなければいけない話。
見たくないし聞きたくないけど、目を閉じ耳を塞いでも、自分の中に流れ込んでくるような、そんな話。
ふと、そういう類の話から、自分はあとどれだけ、部外者を装っていられるのか、もしくは既に当事者になっているのではないか、不安に襲われた。

とりあえず初エッセイを無事読み終えたので、次は短編集でも読んでみようと思う。
ということで近所の図書館で『A』を予約。読めるかなあ〜



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