「納豆臭い」という比喩

わたしと夫はよく「くさぁ〜」とか「ぷ〜ん」とか言い合っている。お互いの名誉のために言うけど本当に臭いわけではなく、じゃれ合いです。

今日、わたしは家に帰ってから靴下を床に脱ぎ散らしていた。というか正しくは夕飯とデザートの間に脱いで、食卓から見える位置に投げ捨ててあった。それに気づいた夫から、いつものごとく「ぷ〜ん」と言われ、自分の方に引き寄せたら何かがついていることに気付く。その時はデザートのシュークリームが美味しかったので、気にせず放置。

その後夫がソファに寝転びながらそのブツに急接近。見たら、納豆!!!!本気の「くさぁ〜〜〜〜〜〜!!!」が出た。

2人でめちゃくちゃ笑い転げた。

夕飯は手巻き寿司。海鮮に、ツナコーンに、ネギ納豆。欲張りなわたしはごはんも具材ももりもり盛るのでこぼすのはよくあること。案の定、納豆がこぼれたくだりもあった。うまく太腿で食い止めていたつもりだったけど、一粒救いきれなかったようだ。何事もなかったかのように、美味しくパクパク食べていて全く気付かなかった。納豆臭い靴下を履いたまま、美味しい幸せを噛み締めていた。

靴とか靴下を「納豆みたいな臭い」という直喩、もしくは「納豆臭い」という隠喩であらわすのをおそらく98%の人は聞いたことがあると思うし、70%くらいの人は実際に嗅いだこともあるのではないかと思う。

だけど、本物の納豆臭い靴下を前に、今まで出会ったことのある「納豆臭い」は所詮比喩だなと思った。

ゲラゲラ笑い転げた後に、想像していた29歳のわたしとはかけ離れたこんな姿に虚しくなりつつも、こんなことで一緒に笑ってくれるパートナーがいるということに感謝の気持ちが湧いてきた。3連休という名の三連勤最終日、今日も幸せでした〜。

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