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言葉を捨てて、言葉を生み出す

言語化の本質を考えてみると、それは諦めることなのではないかと思う。そしてもっと言えば、諦める勇気を持つことだ。

デザインの語源

Wwkipdiaによると“Design”の語源は”dessin”であり、「計画を記号に表す」を意味すると言う。

デザインの語源はデッサン(dessin)と同じく、“計画を記号に表す”という意味のラテン語designareである。

無から有を生み出す、創造的に何かを加えると言った意味で捉えられることが多いが、創造の前には編集と削除のプロセスが必要である。
彫刻のように削ることにより、何らかの姿を表すのだ。

言語化の本質

言語化の重要性が騒がれ、本屋の最前列に言語化スキルアップのための本が並ぶ。ブログを書きましょう、とりあえず言葉にしてみましょう、そんなアドバイスを見る中で、うまく言葉にできない人も多いと思うのだ。

そんな私も言語化に苦しむ人の1人である。
いくら言葉にしようと力んでも出てこないとこが多いのである。そんな中、言語化とは、むしろ捨てることなのではないかと思う。

思想家から学ぶ、諦めること

思想家の言葉をよむと、その力強さや明瞭さに驚くことがある。しかし彼らの言葉の力を逆手に取ってみると、それは言及していないことについては全くもって考慮していないのである。

例えば、「人間の本質は走ることだ」と言うことの影には、走れない人や車に乗っている時人が隠れている。それでも陰は気にしないのだ。

つまり大部分を捨てることによって、ある特定の思想を鋭く響くものへと尖らせるのである。

その捨象こそが言葉を生み出す本質なのである。

捨てることとそれへの批判も受け入れたときに初めて言葉が生まれるのだろう。

勇気が友達

ある側面に光を当てたいのなら、陰が必要だ。
光を強くすればするほど、陰はその濃さを増す。
でもそれでもいいのだ。
光を別の角度から当てればいいのだから。
あなたが周りをグルグルと回ることでも、対象をコロコロと回すことでも、地球の自転を待つことでも、どれでもいい。

大事なのは、捨てる勇気を持つこと。
子どものころアンパンマンが教えてくれた、
「勇気だけが友達」は意外にも大人こそ覚えておくべきことだと思う。

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