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心は器か

心というのは物語を作る上で決して無視はできない。

どんな物語にもキャラクターが存在していて、
どんなキャラクターにも心がある。

心があるから、それぞれ違った考えのもと、違った行動を取る。

キャラ一人一人に違う心がある。
となると、心の在り様もそれぞれ違う。

そんな心の違いを表す言葉はたくさんある。

熱いハートとか、
ガラスのハートとか、
心という言葉は使っていないが、腹黒いというのも心を表している。

人は生きているといろいろなことが起こる。

心はその度に喜んだり、傷ついたりする。

そして深く傷ついた心によく使われる表現が、

「一度ヒビの入った器は元には戻らない」
というものだ。

一度深く傷つくと、その傷は生涯に渡って残り、その人を苦しめるという例えだが、

本当だろうか?

確かにそういうこともあるだろうけど、この話には一つ大きな前提があることに気付いているだろうか?

この話は前提として、

「心には形がある」という条件が必要だ。

心に形はあるのだろうか?

人は脳で思考するから、脳が心の形だと見る人もいるかもしれない。

でも、心が頭なら、
腹黒い、腹が立つ、腹に一物など、心をお腹で表す言葉は生まれないだろうし、

「たなごころ」という、手のひらに、そこに目には見えない何かを見るような言葉も無かったはずだ。

心には形は無い、と考えたらどうだろうか?

心が空気や水のように決まった形が無いものと考えると、

心が傷つくというのはありえるのだろうか。

確かに嫌なことや悲しいこと、ムカつくことがあって傷ついたように感じることはある。

だけど、それは頭で理解していることであって、それを心が傷ついたと感じているは、もしかしたら大きな誤解かもしれないのだ。

心を空気や水のように捉えてみれば、もし何か、普通だったら傷ついてうろたえてしまうようなことが起こっても、大して自分にダメージを入れないで済むかもしれない。

空気や水なら、全てのものをただ流すだけだから。

そんなふうに思ってみるのもいいかもしれない。

何せ、この世の中で唯一自分だけが一から十まで自由にできるものが、自分の心だからだ。

その他の物語
https://note.com/tale_laboratory/m/mc460187eedb5

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