物が持つ物語
「いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?」
はい、そうです。
あと他に付け加えるとすれば、
いくつになっても男子はかめはめ波を撃とうとします。
やはり武器というのはかっこいい。
そりゃ、歴史を見れば、国内国外問わず、戦で多くの命を奪ってきたのも武器だ。
日常的に武器がその力を振るうような日々なんてごめんだ。
それでも、武器はかっこいい。
道徳とか倫理とかではない。ただただかっこいいのだ。
なぜここまで武器というものに心惹かれるのか。
この記事で出ている名刀で言えば、
やはりそこに物語があるからだろう。
誰が使っていたか、どの時代で使われたか、何の戦いで使われたか。
そんな物語に夢を見て、自分もそんな物語の一部になりたいと考える。
刀を振るう時、そこに物語が産まれる。
その中心にいる自分はまさに主人公だ。
ワクワクしないわけがない。
命を掛けた戦いというのは、これ以上ない物語の土壌だ。
まあ、現実の戦はそんなことを考えている暇なんてないだろうが。
むしろ、戦の真っ只中においても、物語の中にいるような境地に立てる人間を、英雄と呼ぶのかもしれない。
武器とは違うが、物体が物語を持ったことでがっかりしたこともある。
ファイナルファンタジーというゲームで、
その中にクリスタルという重要なアイテムが出てくるのだが、
子供の頃、FFの重厚なストーリーのおかげと言うか、せいと言うか、
クリスタルというのが、とても希少で高価な宝石だと思っていた。
でも、現実はそれほど珍しいわけでもない物だと知った時は、子供心に寂しい気持ちになったことを覚えている。
どんなモノでも、それだけではただのモノだが、
そこに物語が加わると、その魅力は何十倍にもなるということだ。
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