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引き寄せの法則は、どこから引き寄せられて?

物語には時々、ご都合主義と呼ばれる現象が起きる。

ピンチに絶妙のタイミングで仲間が駆け付ける。
今まさに必要な助けをしてくれる人がたまたま近くに住んでいる。
状況を打開するためのアイテムがたまたま近くのダンジョンにある。

などなど、まるでこちらに引き寄せられたかのように、その時に必要な何かがやってくる。

これは物語特有の現象なのだろうか。

いや、現実にも似たような現象に名前が付けられている。

それが、「引き寄せの法則」というものだ。

ポジティブな考えを持っているとポジティブな出来事が、ネガティブな考えを持っているとネガティブな出来事が、身近に起きるというものだ。

科学的な根拠は正直言ってない。
単なる偶然と言えば、偶然で片づけられてしまうだろう。

僕はこの「引き寄せの法則」について、
半分当たりで、半分はずれだと思っている。

半分当たりだと思っているのは、ポジティブな状態でいればポジティブなことが、ネガティブな状態でいればネガティブなことが起きるということ。

はずれだと思っているのが、引き寄せという名前の通り、良いこと悪いことが、向こうから来ているような感じがすること。

僕が思うに、良いことも悪いことも、どこか遠くの方から来ているわけではないと思っている。

僕が思う「引き寄せの法則」とは、

ポジティブな状態でいると、ポジティブなものに気付きやすい

と、言うことだ。

良いことがどこか遠くから来ているわけではなく、自分のすぐ近くにあった、それに気付けるようになった、それだけのことだと思っている。

自分の心の状態次第で、同じ景色を見ていても捉え方がガラリと変わってしまう。

真っ白な壁に、小さな黒い点が一ヶ所ある。
壁の99.9%は白なのに、残りの0.1%の黒に気付いて、さらにはそればかり気になってしまう。
冷静に見れば、黒は0.1%なのに、それがあるだけで壁全体がダメになってしまったように感じてしまう。
これが心がネガティブになっている時だ。

悪いところばかり目が行ってしまう。本当はもっといろいろなものが自分の周りにあるのにもかかわらず。

でも、そこで心がポジティブになると、途端に良いものが目に入るようになってくる。

その良いものは実は最初から近くにあったのに、その人にとっては突然現れたかのように感じる。まるでどこかから引き寄せられてきたかのように。

世界には厳しいもの、大変なもの、つらいものばかりだと考える心には、世界はそう応えるだろう。

もし、今最悪な風景が見えているとしたら、それは自分の心が創り出しているものかもしれない。

人は物語の中で生きている。

だとしたら、身動きが取れなかったとしても心は自由だから、少しだけでもいつもの心の癖とは違う方向を向いてみる。

同じ場所から最悪の風景を見ているつもりでも、少し後ろを向くだけで、そこには綺麗な景色が広がっているかもしれない。

人は物語の中で生きている。世界を作っているのは自分以外にいないのだ。

その世界で何を見つけるのかも、結局は自分で決めている。
ならば、いいものを引き寄せようと考えて生きていきたい。

その他の物語
https://note.com/tale_laboratory/m/mc460187eedb5

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