マンガと神様
日本はいろいろなところでガラパゴスだ。
外国には無い、日本独自の発展を遂げた物。
この言葉はどちらかと言うと、いい意味で使われることのほうが少ない。
独自に発達したがゆえに、外敵に弱く、一度外から何かが入ってきたら簡単に駆逐されてしまう。
だが、そんな中で日本のマンガは明らかにガラパゴスでありながら、外国の勢力をものともしない。
いや、むしろ先端を行き過ぎていて追いつけないというのが現状ではないだろうか。
日本のマンガで描かれていないジャンルってあるのだろうか?
ネット上で、○○で○○で○○な○○みたいな作品って何かありますか?
と質問しようものなら、すぐに答えが返ってきそうだ。
そんな日本のマンガの幅の広さと奥の深さに
は、日本のアニミズム信仰の影響も大きいのではないだろうか。
あらゆる全てのものには精霊が宿っているとする、八百万の神々の考え。
キリスト教などの一神教の宗教は、人間の住む国と神の国は分けられている。
でも日本の場合は、神々が同じ世界に存在していると考えている。
人の力では認識できない何かがすぐ近くにいる。
この考え方がもしかしたら、多様な想像力を養うのに一役買ったのかもしれない。
マンガのジャンルは様々だ。
バトルものやSF、ファンタジー等々、非日常を舞台にしたものから、料理、勉強、子育て等々ごく身近な日常を題材にしたものまである。
さらには、戦艦、馬、都道府県に至るまで擬人化がとにかく日本は好きである。
歴史上の人物もある程度有名どころとなれば美少女化されているのはあたりまえだ。
美少女化されているかどうかが、ある意味知名度の境界線かもしれない。
織田信長なんかもはやフリー素材レベルでいじられている。
ここまで、あらゆるものをキャラクター化して、物語を作ってしまうのは日本くらいだ。
物語を創るうえでとてつもなく自由な国であることは間違いないだろう。
たぶん今日もどこかで八百万の物語が新しく産まれているはずだ。
たぶん、どんな物語を創ろうとも神様が許してくれるに違いない。
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