与えるどころか
僕は途上国の孤児院で活動をすることが多い。
サッカー選手として、その子供たちと触れ合ったり必要な物資を届けたりする。
子供達の笑顔を見ると、そこが孤児院であることを忘れてしまうくらいに彼らの笑顔は素晴らしい。
そんな笑顔を見て、僕は自分がどれだけ恵まれていたのかということを教えられた。
気づいた、というより教えられたというくらいインパクトが強かった。
その孤児院では親に捨てられた子供たちがほとんどだった。
人間に対して使うべきではない言葉だと思うけれど、拾(ひろ)ってきて育てている。
その孤児院にいる子供達はとても笑顔で、時間を忘れて一緒にサッカーを楽しんだ。
もし僕がそんな状況にいたら、同じことができるのだろうか。
そんな笑顔になることができるだろうか。
それすら考える必要もなかった。
恵まれていたんだ。
僕は彼らの笑顔に大切なことを教えてもらった。
彼らに与えるどころか、彼らから与えてもらった。
その子供達の笑顔を見たら、きっとみなさんも何かを感じることがあるのだろうと確信している。
自分を見直すきっかけとなるくらいにだ。
何かをする必要はない。
自分がいかに恵まれているのか、それが当たり前ではないんだということに気づくことだけでもとてつもなく価値のあることだと思う。
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