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【資金管理】ユニットという考え方

トレードをしている、あなたに質問です。

「あなたは今、どれくらいリスクを取っていますか?」

こう聞かれて答えられるでしょうか。

おそらく、ほとんどの人は答えられないと思います。

なんとなく株を買ったり、ドル円を取引しているのではないでしょうか。


そこで、今回の記事では、株・FX・仮想通貨など、あらゆる金融商品を同じ仕組みで取引できる考え方を紹介します。

伝説の投資家集団タートルズが使っていた資金管理の手法としてユニットという考え方があります。

1日で自分の投資用資金の1%のリスクを取る取引量をユニットと言います。

ユニットの計算法は

①投資用資金の1%をAとする
②その銘柄の最小単位を取引する時の1日のリスクを計算
ATR×取引単位=B
③ユニット=A÷B

ATRとは1日の平均的な値動きのこと

前回の記事↓

具体例で考えてみましょう。

自分の投資用資金が1000万円だとします。

ある日のドル円のATRが1.5円でした。

1万通貨が最小単位だとします。


するとユニットは次のように計算できます。

①1000万円の1%は10万円
②1.5×1万=1.5万
③10万÷1.5万=6(小数点切り捨て)

ということは、このドル円の取引の1ユニットは6Lotということになります。

FX会社によっては1000通貨でできるところもあります。

今回の場合は6万6000通貨となります。

なぜ、こんな計算をするかというと、他の金融商品も同じようにユニットで計算すると、今どれくらいリスクを取っているかが簡単に把握できるからです。

個別株とか日経先物とかも同様に計算して、今1ユニットづつ持っていますと分かれば、それぞれ1%のリスクを取っているということが分かります。

しかし、ある株を100株、日経先物ミニを1枚、など金融商品によっては取引単位も違えば、単位の名称も違うため、単に取引量を見るだけでは、どれくらいリスクを取っているのかが把握できません。

だから、ATRを使って1日の平均的な値動きから逆算して、リスクを計算するのです。

そうすると、FXは何万通貨・株は何株だからリスクは・・・?

とならずに済むわけです。

例えばドル円は1ユニット、ユーロドルは2ユニット、日経先物は3ユニット取引しているとすれば、合計で6ユニットだから6%のリスクを取っているということが分かるわけです。

レバレッジを何倍かけられるからということで取引量を決めるのではなく

・適正な1回あたりの取引量を決めること
・適正な合計取引量を決めること

この2つが資金管理なのです。

タートルズでは、適正な合計取引量を以下のようなルールで定めていました。

①同一銘柄は4ユニットまで
②相関関係の高い銘柄は6ユニットまで
③相関関係のある銘柄は10ユニットまで
④買いなら買い、売りなら売りで12ユニットまで

①は買い増し、売り増し

②、③は銘柄分散で、同じような値動きをするものに偏りすぎないようにしようということ

④は①〜③のルールを含めて、買いポジションなら12ユニットまで、売りポジションなら12ユニットまでということ。

世間でよくある「リスクを取りすぎないように資金を何割ずつかに分けて投資をしましょう」といった、曖昧な管理法とは別格ですよね。

「レバレッジをかけすぎないようにしましょう」とか
「とにかく分散投資しましょう」などはその意味を分かってるとは思えないような発言です笑。

僕自身、タートルズのユニットの考え方を理解したことで、トレードに対する見方が変わりました。

かつては、売買のタイミングをはかることだけに躍起になっていましたが、ユニット単位で資金を管理し、買い増しや銘柄分散をすることで、安定的に勝つことができるというのが分かりました。

1日あたりのリスクを計算するためにユニットという考え方がありますが、日足だけでなく、時間足などにも応用が可能です。

あらゆる金融商品にも応用が効く考え方なので、ぜひマスターしましょう!


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