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紅茶商人・松田卓也の日記 ~Vol.006~ 【癒しの国スリランカ】

~前回からの続き~

リーマンショック以降、私は新たな商流探しの為、世界中を奔走しておりました。

そんな状況の中で訪れた、小さな島国。

それがスリランカでした。

きっかけは、弊社のスタッフに、シディークというスリランカ人がいたこと。

彼に弊社の仕事を手伝ってもらうようになり、私は少しずつスリランカに興味を持ち始めました。

スリランカは北海道の8割程度しかない島国ですが、緑豊かな大自然と、いくつもの世界遺産に恵まれた『癒しの国』と呼ばれています。

私はシディークに誘われ、何度かスリランカを訪れるようになり、徐々にその魅力に取り込まれていく事に。

そして私は、日本とスリランカは、浅からぬ関係にあった事を知りました。

それは第二次世界大戦まで遡ります。

当時、戦争に負けて焼け野原となった日本は、アメリカ、イギリス、ソ連、中国によって4分割統治される予定だったのです。

そして、その分割統治に唯一反対をしたのが当時のスリランカでした。

1951年サンフランシスコ講和会議において、のちにスリランカ第2代大統領となるジャヤワルダナ氏は、

Hatred ceases not by hatred, but by love.

憎悪は憎悪によって止むことはなく、愛によって止む

というブッダの言葉を引用して、日本を許すよう各国に訴えかけました。

彼の演説のおかげもあり、日本は国際社会への復帰を果たしたと言われております。

私は、この言葉の中に、『スリランカ人が理想とする生き方』が表れているような気がします。

スリランカは基本的には貧しい国ですし、GDPも日本とは比べ物にならないほど低いです。

しかし、私たち先進国の人間が『忘れてはいけない何か』を持っているような気がします。

そしてその後、今後の人生を左右する一人のティーブレンダー(紅茶鑑定士)と出会うことになるのです。

~次回に続く~


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