今年度授業で歌った洋楽たち
暇つぶし記事です。
2023年度に大学1,2年生の英語の授業で歌った洋楽をまとめてみます。
それぞれの曲について、まずディクテーションして、歌詞の要所を意味理解した上で、歌唱練習を15分×4~5回ぐらいかけてやりました。
大体、アーティスト本人の歌声付きの音源で、歌詞を見ながらなら歌えるという感じになります。また、歌えるようになった曲は聞き取れすぎちゃって、作業用BGMとしての機能を果たせなくなりがちです。
当初の予想を遥かに超える長文記事になったので、目次を使って、気になる曲からお読みください。
One Last Time / Ariana Grande
Ariana Grandeの代表曲の一つ。切ない片想いの歌です。
2022年度も2023年度も最初の1曲として歌いました。その最大の理由は、歌詞が英文として整っている箇所が多いからです。もちろん「歌ならでは」の表現であったり、必ずしも学校文法に照らすと正しくない文に歌の中で触れるのも良いのですが、まず最初は「意味と構造を理解して歌を歌うことで使える文法・構文が増えてくるかも」という期待感を持ってほしいなと思っています。歌うってそもそもちょっとハードル高めな表現なので、歌うことが楽しくて歌える子はそれでいいですが、そうでない子が少しでも声出しておこうかなと思えるようにしたいのが個人的な思いです。
文法としても割と重要なものが豊富で、特に関係代名詞についてはなかなか良い材料だと思います。
上に取り上げたのはサビのフレーズですが、この3文の中で関係詞を含む名詞句が2つあります。1つは目的格の関係代名詞省略(接触接)、もう1つは主格です。
この主格の方の文が、いわゆる「2文をくっつける」というおなじみの指導ではうまく説明できない例です。あの教え方は関係代名詞の本質を外した筋の悪いものだと個人的には思います。
I need to be the one.
She takes you home.
「この2文をくっつけよう」って、「そもそも1文として成立してないじゃん」とまでは言わないまでも、the oneという定冠詞付きの名詞句がそもそも何なのか意味不明で、うーんって感じです。それに一応sheにしたけど、実際はI出し、でもそうするとtakesの説明がつかないし、「2文をくっつける」という指導では破綻してしまいます。
「the oneってどんな人かっていう情報が必要だから、それを後ろから付け足す」それでいいと思います。付け足す時の操作は一つ一つ手順を教えればいいですし、習った手順から演繹的に文を作るなんてことはかなり高度なので、こういう歌の一節をプロトタイプとして覚えちゃって、後は言いたいことに即して語彙を変えたりすればいいと思います。そこに手順の知識が合わさることで、段々スムーズに関係代名詞も使えるようになるのではないでしょうか。
それ以外にもこの曲には高校英文法までの重要な項目が沢山あります。
欠点をあえて挙げると、Ariana Grandeの曲は全体的にそうですが、キーが高くて(私は)上手に歌えません。
Stay / Zedd, Alessia Cara
私が大学生の時、某中学校の中3生がカッコよく歌ってて、とても印象に残っています。これを歌ってきた理由はシンプルに「かっこいいから」そして「恋愛って、まじでしんどいよね」と笑っちゃうから。大人になろうとする恋人と、子どもでいたい(でもきっとそれはできないとなんとなく分かってる)自分。その向き合い方のズレ、辛いよね、、、みたいな話で盛り上がります。男子校の中学生とはできなかった話ですが、こういう話で私と一緒に学生が盛り上がってくれるのも、果たしていつまでだろうかと思わないでもないです。
この曲もサビで関係代名詞が出てきます。
All you have to doと言いつつも、Allって沢山あるわけじゃなくて、「1個、これだけなの!」って感じの表現だよということもあわせて学べる良い例かなと思います。
あと、have toって重要な表現として覚えて「ハフトゥー、ハフトゥー」と唱えがちですけど、この曲だと「ァトゥ」ぐらいの発音で歌わなきゃいけなくて、そこもまた良いなと思います。
The Feels / TWICE
英語は欧米の人たちだけのものではない、みたいな高尚な意識というよりは、学生からの圧倒的な人気にあやかってのTWICEです。
TWICEの曲は韓国語・日本語が中心かと思いますが、この曲は全部英語です。
繰り返し歌うことになるサビの歌詞にやはり注目してみます。
現在完了形と使役動詞let(命令文、否定の副詞never)が使われています。
授業では、「You stole my heartではなくて、You have stolen my heartとすることでどんな違いがある?」と問いかけ、現在完了形の意味・機能の復習としても活かしました。
「一回心が盗まれちゃって、それ以来今もまだ好きな状態」といういわゆる「結果」用法の解釈や、「まさに今、あなたに心を奪われた」みたいな「完了」用法の解釈ができます。必ずしも一意に定まらないところが文法のワークブックとは一味違って良いなと思います。
一方で、「私の心を盗み続けている」という「継続」はなんかピンと来ないし、「私の心を盗んだことがある」は、直後に「それを手放さないで!」(Never let it go)と言ってることから違和感があります。
一文を超えるレベルで意味を解釈しているからこそ、複数の可能性があったり、「これは変だよね」と思えたりするわけで、どの用法が使われているか一意に定まるような教科書的な文以外にも、こうして完了形の文に触れられて、しかもそれが歌の内容理解に結びついている感じが好きです。
Love Story / Taylor Swift
「大スターが日本に来るんだから、一回見てみたい」ぐらいの軽い気持ちで2月に東京ドームで開催されたEras Tourの初日公演に行って以来、Taylor Swift様にどハマりしている今日この頃です。ライブに行く前も予習として聞いていましたが、その頃とは比にならないほど毎日聴きまくっています。むしろこの春休みにTaylor Swift以外の曲を聴いた記憶がほぼありません。
そんなTaylor Swift様の数え切れないほどの名曲の中でも、授業で使う上で今のところ最もお気に入りなのが、Love Storyです。Taylor Swiftに特別な思い入れのない人でも聴いたことがあるかもしれません。
二人の若い男女の許されざる恋愛関係をロミオとジュリエットに準えて歌った曲です。
とりあえず例のごとく、繰り返し練習できるサビに注目して文法を取り出してみます。
"take me"の後には基本的に場所を表すフレーズが来てほしいところで、そこに"somewhere we can be alone"と関係副詞(の省略)。
all there's left to do is ...とかも良いですね。
やや玄人好みな視点かもですが、「現在時制」について考えることもできます。1番も2番もAメロは基本的に現在形で、その後Aメロの最後とかBメロの最初から過去形に変わります。1番の最初に、夏のバルコニーに立って目を閉じて記憶が甦ってくるということが歌われているので、基本的に過去のことを思い出している曲です。小説とか、ストーリーは英語では基本的に過去形で書かれるのですが、時間軸上に乗せて過去の出来事として言うというよりは、あらすじのようにある場面を切り抜いて言うような時は現在形を使うことがあります。
「ライトを見る」「パーティーの様子やドレスを見る」「あなたがこっちに来るのを見る」そんな一つ一つの記憶が断片として切り取られて現在形で語られた後、思い出に没入して一連のストーリーとして過去形で語られるところに移るのです。
必ず確認するのは、It's a love story, baby, just say 'Yes'.という歌詞が3回出てくるが、それぞれ誰が言ってるセリフかというところ。ストーリーがちゃんと追えていれば難なく答えられます。そして、誰のセリフか分かった時のエモさが素晴らしい。
What Makes You Beautiful / One Direction
何名かの知り合いの先生と話しただけではありますが、英語の授業で使われることが結構多い印象です。
音も割と聞き取りやすいし、高校英文法の重要な事項が(タイトル含め)これでもかと敷き詰められています。私は高校生の頃にこの曲を全部和訳して、重要な文法事項を含め、ちゃんと英文を読み解ける力がついていることを確認し、更に歌詞を見ずに歌えるようになることで、「暗唱例文集なんか要らないじゃん」とドヤってました。
大学1年生の時の「英語学習法」という授業の初回でこの曲が紹介された時も、「ワイの曲選びは間違ってなかったでぇ〜」とドヤってました。
ちょっと上のTaylor Swiftで語りすぎたので、ここは手短に。是非重要な文法項目を探して、使えるタイミングで使ってみてください。いっぱいあります。
歌いやすいスピードとキーだと思います。
If I Can't Have You / Shawn Mendes
この曲は年間を通してベスト3に入るぐらい、私の体感では人気の曲で、私のクラスの学生数名が中心となってオープンキャンパスで英語の授業を展開した時にも高校生にこの曲で洋楽リスニングを体験してもらっていました。私も歌詞を見ずに歌えるようになるぐらいには覚えています。特に明確な理由はないですが、この曲は特別楽しかったです。
この曲のサビかつ歌い出しの歌詞。
またまたまたまた関係代名詞。しかもこれまた「2文を1文に」の指導ではダメな例です。
I can't write one song.で止まってしまっては全く別の意味になる上に、「書けない」と言ってるのにIt's not about you.とその曲が存在するかのような2文目もおかしいことになります。
やはり「どんなsongだったら1つも書けないか」を示すべくsongの限定をするという発想でないと理解不能な文になります。
後はtoo ... to V構文は、リスニングするだけでtooとtoを聞き分けるのは至難の業だと思われますが、この構文の形と意味が頭に入っている学生が「あ、そういうことか!」と閃いた時、誰一人「文法だりぃ〜」みたいな顔はしないと思います。
Shape of You / Ed Sheeran
クラスにギターをやってる学生がいたので、彼女のギター伴奏付きでみんなで歌ったのが良い思い出です。
この曲はスピードの速いところも多くて、他の曲よりも時間かけて練習したと思います。闇雲に練習しても難しいので、特に歌い出しのところはスライド作って、「諦めのカタカナ」も使って練習しました。
サビ以上にこのAメロを歌ってきたので、必ずしも繰り返し出てくるサビのフレーズばっかりに注目しなくたっていいなー、という気づきを得た曲でもあります。
not the best place to Vとか英作文でしれっと使えそうだなとか、S is where I goとかも真面目に文法説明すると意外と煩雑ですけど、歌っちゃえば意味も全然分かるしシンプルですね。
10,000 hours / Dan+Shay, Justin Bieber
spendという重要な単語はこの曲で一発です。それからthat's what it takes to Vとかは構文解説のし甲斐がありますね。
ただこの曲に関しては他の曲以上に細かく文法の話はしなかった記憶があります。それよりも1文1文の意味の理解を徹底しました。歌詞が片思いの曲として最高なので。仮に付き合って結婚したとしても、これはやはり片思いというか、相手が自分のことを好きかどうかは自分が相手を好きだという事実に対して何の影響も持たない感じが僕は大好きです(気にはなるからDo you think of me?とか聞いちゃうは聞いちゃうんですけど)。そういうことを理解する過程で、結局文法も語彙も沢山触れることになります。
この曲をやる時は必ず「脈ナシだから別の子狙うわ」みたいな恋愛もどきの自己満ムーブへの個人的なヘイトが出てしまいます。
Complicated / Avril Lavigne
2022年にYouTubeのThe First Takeに動画がアップされたのをきっかけに授業で紹介してみたら1年目は学生からの人気が年間1位レベルでした。彼女たちはこの曲をほとんど聞いたことがなかったにも関わらず大人気で驚きました。
きっと何か大学生の心に響くものがあるのだろうと思い、2023年度も使ってみました。今年で40歳になるAvril Lavigneが、この曲でシングルデビューしたのが18歳の時ということで、学生に響くのにはその辺も関係しているのかもです。
私自身も高校時代よく聞いていたので、この曲を聞くと当時の情景が思い浮かぶほどで、英文法の話をするのも野暮な気がしないでもないですが、この曲の強みを1つあげるならば、the way S Vの構文だと思います。
the way S Vって日本語に訳しづらいこともあって、どんなことを言ってるのかあまりピンと来ない学習者もいるかと思います。でもこの歌詞で覚えちゃえば、どんな振る舞いがthe way you areで、そうじゃなくなるとどんな振る舞いになるのかが情景とともによく分かるのがいいです。
サビのこの歌詞でもthe way S Vが出てきます。この曲を翻訳してみれば、「the wayを必ずしも日本語に訳さなくてもいいんじゃない?」なんて気づきも生まれるかもです。
Love Myself / Hailee Steinfeld
シンプルに好きな曲なので授業で使うことを検討していたのですが、クラスにいるダンス部の学生が学園祭でこの曲を踊っていたので、学園祭明け直後の授業で使うことを即断しました。
そういう熱量というか温度感みたいなのを大切にするタイプです。中高以上に、みんなで参加するイベントというのは大学ではほとんどないので、割り切って「今回は学祭で踊ったAさんが楽しんでくれればOK!」ぐらいの気持ちでタイミングを逃さず使います。
この曲は他の曲以上にサビが同じフレーズの繰り返しなので、それなりに練習すればそのフレーズの丸覚えは比較的簡単です。
これの繰り返し。Gonnaとは何か、なぜlove meじゃなくてlove myselfか、なぜYesやYeahじゃなくてnoなのか、なぜsomebodyじゃなくてanybodyなのか、elseとは何か。扱う文が少ない分、分厚く扱うことも結構できちゃうと思います。
ちなみに、「なぜYesやYeahじゃなくてnoなのか」という問いは元々僕の中には存在していなくて、例のダンス部の学生がこの曲の歌詞解説を宿題としてやってきた時に、「このnoはなんだ?」となって調べてきたことで私も気づきました。(宿題は英語の動画やラジオを視聴して感想と要約を書いたり、英語の曲の歌詞解説を作ってきたり、何かしら英語のコンテンツに触れてくれれば内容は自由です)
I Don't Think That I Like Her / Charlie Puth
さすがCharlie Puth、ナヨナヨしてて、こういう男友達の恋愛相談が一番面倒くさいですけど、何とかしてあげなきゃという気持ちにもなります。
サビはall the sameというフレーズ、All they wanna doという関係代名詞、そして知覚動詞seeの第五文型の用法と、結構粒ぞろいです。
そして何よりI don't think that I like her anymore.とI don't like her anymore.の違いを考えてもらうと楽しいです。
恋愛相談乗ってあげてる相手がどっちで言ってくるかで対応変わっちゃうかも〜みたいな話。
So Am I / Ava Max
この曲は大学生には綺麗事に聞こえちゃうかな、と思って使うかどうか悩んだ曲です。
とりあえずサビの話をしておくと、
タイトルにもあるSo am Iは当然抑えます。会話でもよく使える表現としてfeel likeも。それ以外は中学校の基礎的な文法で構成されています。
文法や表現云々よりも私がこの曲を選んだのは、「人と違っていいよ」という歌は色々あれど、その多くが「それがあなたらしさだから」というメッセージなのに対して、この曲は真正面から「私もそうだから」と言ってくれていることに少なくとも当時の私は「なんかいいな〜」と思ったからです。
この曲にハマるかどうかは人それぞれで、ふとこの曲を口ずさむみたいな学生はほとんどいませんが、特定の学生数名はコメントシートに「今までで一番好き」とか書いてくれて、(どの曲もそうだけど)この曲は特に刺さる人には刺さるのかなと。
Dear Future Husband / Meghan Trainor
この記事を書いていて気付きましたが、1年の中でも後の方になってくるにつれて、使われてる文法とかにほとんど注意を払わなくなっている感じがします。
最初の頃はやはり歌うことへの抵抗感がある学生も少なくないので、「歌うことで英語の勉強にもなるな」と思ってもらうことを割と大事にしていましたが、少なくとも前期から私のクラスにいた学生は後期に入るともう新しい曲を覚えられることにワクワクしている様子が沢山見られたので、特に深いこと考えずに楽しくやれそうな曲を選んでいたなと思います。
この曲もその象徴みたいな曲で、これを言えちゃうMeghan Trainorどう思う?ってグループで話し合うだけでだいぶ楽しいです。西野カナの「トリセツ」と似てるという声も多いですが、西野カナは「私を特別な人として扱って。私はこんな人だよ」というメッセージ、Meghan Trainorは「あなたが私の特別な人でいたかったら、それなりのことをしてね」というメッセージで、その微妙な違いに辿り着いた時は、少なくとも僕の心は、かなり盛り上がりました。
この曲のそのメッセージを象徴する歌詞がこちら。
All I Want for Christmas Is You / Mariah Carey
11月下旬からクリスマスシーズンにかけては、クリスマスソングを2曲やりました。まずは定番中の定番、街に行けば必ず聞けるこの曲。
タイトルの"All I want for Christmas is you"だけは歌えるという人は沢山いると思いますが、それ以外のところを鼻歌じゃなくちゃんと歌えたらクリスマスが1.05倍ぐらい楽しくなるんじゃない?という気持ちでフルコーラス歌えるようになることを目指しました。
いざやってみると、注目したくなる文法もふんだんに散りばめられていて、思わず全文解説したくなっちゃいます。
そこで、「翻訳大賞」と題して、この曲のサビを翻訳してもらいました。ただの和訳じゃなくて、元々の歌詞をちゃんと理解した上で自分のオリジナルの言葉選びをしてもらいます。
There構文、関係代名詞(省略)はもちろんのこと、個人的にテンション上がるのが、"I just want you for my own more than you could ever know"です。後半をどう訳すか。文法ドリルではまあ出会えない素敵な比較級の文。couldもeverも効いてて、考えることが沢山ありました。
Underneath the Tree / Kelly Clarkson
クリスマスソング2つ目はこちら。2013年にリリースされて、私の大学生時代(2014~18)は正直ほとんど聞いた覚えがないのですが、ここ数年街でよく聞くな〜という印象です。大学時代の私のアンテナが低すぎただけかもですが。
こちらも「翻訳大賞」の課題曲に。
後半の方が長くてやや複雑でそちらに目が行きがちですが、1行目のwhereの使い方、2行目のasの解釈、3行目の(ちゃんと読まなきゃ掴めない)対比、これらもかなり歯ごたえがあって良きです。
Firework / Katy Perry
1年間やってきた授業の最後の曲。悩みに悩んで、Katy PerryのFireworkにしました。
「正直まだ1年生には早いかな?本当は就活とか経験してる3,4年生でやるといいだろうな」と思いつつも、その時に私の授業があるとも限らないので、いつか必要な時に思い出してくれたらいいなと言うぐらいの気持ちで選びました。
曲全体を通して言葉選びが繊細かつパワフルで個人的に好きなのですが、その中でも特に私がグッとくるのが次の歌詞です。
日本の大学院を休学してイギリスの大学院に行って、その終わりが見えてきた頃に、元々いた大学院に戻るか、博士課程にチャレンジするか、中高の英語教師になるか、半年近く悩み続けている時期がありました。最終目標は「大学教員になって英語教員養成をする」と明確に定まっていたものの、自分の能力や覚悟の無さから踏ん切りがつかず、毎日思い描いてる進路が変わってしまうようなブレブレの期間を過ごしていました。
「イギリスの大学院生活が人生で一番忙しかった」みたいなことはよく言うし、それは本当なのですが、人生で一番「キツかった」時期を聞かれたら、進路に悩んでいたその時期です、間違いなく。
結局のところなんやかんやあって半年かけて決断し、更になんやかんやあって大学で教員養成もできています。
ある程度上手くいってその時期を乗り越えられたからこそかもしれませんが、上の歌詞が私には響きまくっていて、きっとこれから同じような思いをする学生もいるだろうから、この曲が救いになることが一度でもあればいいなと思います。
授業で洋楽を使うことについて
私はちょっと前まで洋楽をほとんど聞かない人間でした。今でもほとんど授業のために素材集めとして聞いている感じです。私があまり洋楽に詳しくないので、学生に曲やアーティストを紹介してもらうこともよくあります。(Taylor Swift様だけはもうその域にいませんが)
授業のために探して出会った曲や学生が紹介してくれた曲の多くが私を楽しませてくれたり、励ましてくれたりします。私のクラスにいた全ての学生に、1年間で歌った十数曲のうち1つでも、何か刺さるものがあればいいなと思います。
洋楽をせっかく授業で使うなら、歌を聞いて穴埋めするだけではなく、歌うことに挑戦してみてほしいです。クラスの雰囲気とか感染症対策とかハードルはちょっと高いかもですが、聞いて埋めるだけ、歌詞ちょっと読むだけ、とは明らかに違う刺さり方をすると思います。
(noteのコメント欄というのは、私の知る限り、あまり活発にはならないのですが、授業で使って良かった曲などご紹介いただけたら嬉しいです)
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