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【ライブレポ】BUMP OF CHICKEN be there ビッグハットDay1

4/1(土)東京の気温は23℃、対する本日の舞台長野市の気温は最高19℃最低4℃。気温差エグない?
東京はもちろん半袖の気候なのだが19℃とはいえ長野である。どうせ体感温度は寒いだろうとヒートテックを半袖の下に忍ばせ、さらに夜に備えてSJジャケットも羽織って向かったのだが、現地に着くとやや風はあるものの、とてもそんな格好でうろつけないほどの暑さ。
長野舐めてた。
会場に着くと物販エリアのすぐ隣では桜の花が咲いていた。この日から追加グッズとしてbe thereのメインビジュアルがプリントされたTシャツ、ロンT、タオルが販売開始となった。その影響かはたまた会場の規模に伴うスタッフ数によるものなのか、これまで比較的順調に捌かれてきた物販がこの日は進みが遅いとの声がよく聞かれた。
物販を終えると上着と共に荷物を預け、半袖で公演まで過ごしていたのだが、夕方になると一転、風が強まり震えるほどの寒さ。
長野舐めてた(2回目)
終演後は完全にヒートテック+SJジャケットの組み合わせでちょうど良い体感温度だったため、次のツアー来る機会がある際は寒暖差にご注意いただきたい。

また、入場時電波の影響で中々電子チケットが表示されないトラブルもあった。電子チケットは忘れることがないのは便利なのだが、こういう時に改めて紙チケットの復活を願う気持ちがさらに強まる。

本日の席はメインステージのほぼ真横の注釈席。
角度がついているものの、メンバーとの物理的な距離としてはこれまでで最短であり、気持ちが高まる。

アカシア
左足のかかとを踏んでリズムを取りながら歌う藤くん。マイクの位置が合っていないわけではないのだろうけどずっと膝を曲げて身を屈めて、窮屈そうな姿勢で歌っていて、マイクの高さ上げればいいのにって思うような感じで歌い続ける。

チャマヒロが秀ちゃんの方に身体を開き、二人で向き合って何か話しながら演奏していた。
何話してたのかめっちゃ気になるんですけど~、ピンマイク付けて演奏してください~、副音声で会話の内容流してください~。

天体観測
コールアンドレスポンススタート
Oh Yeah Hey Ahan!の後に「もう一回!」と、もう一声を要求する藤くん。

演奏後メインに戻ってくる4人。リスナーの呼びかけに応える形でMCパートへ突入する。
「はいよー!声が出せるようになったからな!俺は君たちに求めるからな!声聞かせてくれよ!!
だけど自分は声を出せるようになろうが静かに聞くんだって人は、腕くんで目を閉じて仏頂面で聞いてくれてもいいし、それは自由だ。君のスタイルで聞いてくれ。
具合悪くなったりしたら無理せず座って休んでほしいし、本当にダメそうなときは手を挙げるなりして助けを求めてください。手挙げるのすらダメそうなときは隣の人に助けを求めてください。助けを求められた人は声あげたり合図を出して、そしたらうちのスタッフがきっと見つけてくれて助けに向かうので、そうやってお互い助け合いながらなんかいい感じにやってください。よろしくな!」

定番化していて、バリエーションを楽しみにしていた一般的なルールはあるから隣の人に迷惑かけちゃダメだよシリーズはこの日はまさかの無しで残念。

諸注意が終わるとヒロの方を向く藤くん
「どうする?この辺でジャブ的なの打っとく?」
bt tourはヒロのMCトーク強化ツアーとしての一面も持っているので、こちらも定番化してきた初っ端ヒロトーク
「長野初めてなので楽しみにしてきて、こんな大勢の前で演奏が出来て、楽しくやらせてもらってます。今そっちで3曲やって、この…渡り廊下通ってこっちに来たんだけど」
「渡り廊下なのにその先はドンツキなんだな(笑)」
「そう、渡り廊下の先はドンツキ…あ、花道か(笑)」

チャマ爆笑。
順調な滑り出しかと思いきや、さすがの、ヒロくん。
何故花道が出てこない、何年やってんだ(笑)

「花道通ってこっち来るまでほんと一瞬で、それはなんでかって言うと、楽しいからで、楽しい時間っていうのは一瞬で終わっちゃうから、この後も一瞬だと思うから、楽しみましょう!」
「ありがとう。ヒロの言ったとおり一瞬で終わっちゃうから、悔いの残らないように楽しんでほしいし、俺もすげー煽るっつったけど、そうは言ってもそんなすぐ、いきなり声出せなんて言われてもって人も居るだろうから、チャマウォーミングアップよろしく」

バトンを受け取ったチャマが話を続ける。
「みんな昨日18祭見てくれた?見てくれたのね、ありがとう!いつも言ってることなんですけど、僕ら毎回このメンバーでやれるのは今日この日だけって思ってやっていて…ほんとね、これ本当に思ってるから!昨日の1000人と同じように、今日来てくれたみんな一人ひとりが全員揃うのは多分今日で最後でしょ?だから、僕ら4人とも、このメンバーでやれるのは今日が最初で最後って気持ちでやってるんで、みんなもそのつもりで楽しんでいってください。分かった?楽しむ準備できてますか?いぇー?」
「いえー!」
「声出す準備出来てますか!」「いぇー!」
「いぇー!」「いえー!」
「ふぅー!」「ふぅー!」
「ありがとう!」

しっかりチャマの煽りで声出しのウォーミングアップも完了して楽しむ準備が整うと、「よし、準備も出来たので続きやっていきます!」と藤くんが言ってライブを続ける。

「なないろ」
こちらも定番化していた、チャマと藤くんの掛け合いはなし。何故!?

「クロノスタシス」
名古屋Day1で気になったイントロは前回と異なりヒロの演奏できちんと鳴らされていた。
前回のはやはり単にヒロのミスだったことが判明したのだが、それは同時に藤くんがとっさの判断でヒロのアルペジオの続きを弾いてフォローしたということでもあって、藤原基央かっこよ過ぎるじゃない?

前回の公演で秀ちゃんが特殊音叩いてることに気付いてからというもの、ずっと秀ちゃんの手元を見てしまうのだが、今回の席はチャマ側メインステージ真横の位置のため、秀ちゃんのパッドを叩く手元がよく見えて眼福。

いつの間にかパッドではなくドラムセットを叩いてる時も、右手でパッド、左手でドラムを、手を交差させて叩いていて、かっこいいんだけどやりにくくないのでしょうか。ホームポジション的な話なのかな?

「Flare」
今までで参加した公演の中で一番酷いアウトロだった。。
いつもの拍手に加えて歓声まで上がっていて、そこまでは「まぁ興奮したんだな」と気持ちは分かる。しかし、いつもは「あ、やらかした」とすぐ拍手収まるところが、この日はいつまでも拍手し続けてる輩が居て、どういう感情なのかと…。
ヒロくんのかっこいい見せ場をしっかり見届けてくれっ!!

出っ張りへ移動し、メンバーMCパート
「最初ヒロが言ったとおり、ここに戻って来るの早かったでしょ?(笑)いつもこのタイミングで戻ってくるんだけど、ここに来るとヒロが覚醒します。ヒロ大丈夫、準備できてる?」
「任せてください」

!?

藤くんも「え!?」みたいなリアクション。
会場中が「嘘やろ!?」と驚愕の応答をしたヒロが流暢に続ける。
「昨日食べたものなんですけど、長野は初めて来たので、何があるんだろうってすごく楽しみにしてきたんだけど、予想通り、色んな美味しいものがありました。山菜のてんぷらとか、●●、たけのことか、今旬だから!あと…」
「まだいく?」
「うん、全部言っておこうと思って。それから信州豚のヒレカツと、信州鶏…あ、信濃鶏!っていう地鶏…あれ、もしかしてあまり有名じゃない?(笑)それの唐揚げを食べて、美味しかったです。それと、ちょっと欲張っちゃったんですけど、そのお店にはラーメンもあって、普通のだったらもう僕らもお腹いっぱいになり掛けてたから食べなかったんだけど、信州味噌のラーメンで。それも美味しそうって思って食べたかったんだけど、流石にひとり一杯だと多いから、一つを4人で分けて食べました!今日のライブすごくたのしいです!みんなありがとう!」
「ギターの増川くんです。ありがとう。すごい良かったよ、完璧じゃん。なに、練習してたの?」
「うん、あの…頭の中で…」
「(昨日放送された18祭の後番組が「鶴太郎のマインドフルネス」だったことを受けて)マインドフルネス?マインドフルネスしてたの?」
「そうマインドフルネス…イメトレしてた!昨日、明日これ食べたこと話そうって思ったんだけど、信濃鶏なのか信州鶏なのかどっちか忘れそうだな、どっちが正解かなって、今日信濃鶏って間違えないようにしなきゃって思って、頭の中で繰り返して、イメトレしてた!」

無事にイメトレの成果が発揮されたヒロ。
bt tourはもはや半分ヒロのMCトーク強化tourと化しているけれども、順調に成長してきている。これには保護者の藤原パパも満足なのではないでしょうか。
任せてくださいと大見得切ったヒロをハラハラしながら見守っていた我々リスナーとしても、嬉しさと寂しさの入り混じった感情で得意げなヒロを眺める。

「そしてヒロが喋り終わると毎回、次はこっちの金髪の人が覚醒し始めます」

「今こそ我々4人の心を一つにするときが来ました」

藤くんに話を振られてマイクの前に立ったチャマの発言に再びびっくりする藤くん

「え…あ、俺達が?」
「そう、俺達4人が。長野でライブやるの初めてだから、今日みんなに叫んでもらうのなににしようかなって、昨日からずっと考えていて、シャワーとか浴びながら」
「結構長いこと悩んでたね」
「そうなの。『ながのー』なのか、『びっぐはっとー』なのか。そもそも長野と信州どっちが良いのかとか…。長野っていうか、近郊から来てくれた人居るー?あ、結構居るね。どっちが良いのかな…。でも今手挙げてくれた以外の人みたいに、長野の人だけじゃなくて、遠くから遠征して来てくれてる人もいるから、そういう人たちは「私長野じゃないし…」って思っちゃうかなって思って」
「でも、私は長野じゃないかもしれないけど、ここは長野だから、同じこの場に居るわけだから」
発言者であるヒロを指差すチャマ
「ヒロが今言いこと言いました。そう、ヒロの今言ったことが真実なのよ、ジンジツなのよ」

「ジンジツ…」

「そう…トゥルースなのよ」

「エブリシング…」

「オーライ…」

(笑)

突然BELIEVEが始まってザワザワする会場、このまま続けてほしかった(笑)

「結局そうやって考えても決まらなくて、これまで僕たちはそういうとき、4人で相談して解決してきたから」
「あぁそういうことか。ようやくお前が何言いたいのか分かったわ、なるほどね」
「でもそこまで決まってるなら、そのどっちかでいいんじゃない」
「いや、別にこれじゃなくても、別のでもいいのよ。長野!長野!でも良いし、し・ん・しゅう!し・ん・しゅう!みたいなのでも良いし…もっと別の、うぉぉぉぉとか、うおらーーーーでも、そういうのでもいい」
「新しいパターンだな。そんなのでもいいの?そんなみんなヤカってもいいの?でもそれ大丈夫?コンプラ的に、その動画見た人、BUMPのライブってこんなオラついた人が来るんだって思わない?怖い集団だと思われない?大丈夫?」

「輩」からの「ヤカる」だと思われる新語をさらっと生み出しながらコンプラを心配する藤原基央。

「じゃぁみんな、え、僕・私ってこんな大きな声出たんだ?ってくらい人生で一番大きな声で、『ながのー』って叫んでください」

結局無難に「長野ー」に決めたチャマ。
新しいパターン楽しみだったのに、ちょっと演りたかった(´・ω・`)

「最初のおーいぇーへーあはん超えるくらい大きな声でね!
「ながのぉぉぉぉぉぉ(ヤカりながら)でよろしくね!」
「結局ヤカんのね(笑)コンプラ的に大丈夫なのそれは?」
「大丈夫。じゃあ藤くん『せーの』よろしく!」

チャマからバトンを託された藤くんから「今日はヒロやってみたら」と想定外の提案が飛び出す。
「え、俺!?大丈夫かな」と、心配するヒロに対して「大丈夫大丈夫、やってみたらいける」と他人事の藤くん(笑)

「え、じゃぁ…(チャマの準備)大丈夫?」
「だいじょぶです!」
「じゃあ行くよ、せーのっ」
「「ながのぉぉぉぉぉぉ―――――――ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお」」
半周くらいで叫び終わってしまったので、空気を読んでなんとなく語尾を伸ばして延命するリスナー(笑)

「ありがとう!あとで送っとくね!」
このチャマの言葉に藤くんが『出た』みたいな顔してるの面白かった(大阪Day1参照)

「ビッグハットすげー電波悪くて!さっきそこの、袖で行ってきますツイートしようとしたら電波無くて送信できなくて、慌ててたら藤くんがどうしたって心配してくれて」
「あ、そういうことだったのか。なんかこいつが、電波がない電波がないって慌ててるから、普段から宇宙から電波を受信するタイプの人なのかと思って、どうしたお前!?大丈夫かって言ってたんだけど」
「まぁそういうのもあるよね」
「あるのかよ(笑)ベースのチャマです!」

最後に漫才を披露すると秀ちゃんに向き直る藤くん。
「そして最後に、ここに居る、この人です。森の賢者です。マイクを通さずに喋りたがります」
「東京から来たんだけど―――」
「だからなんでお前は、お前の部屋のテンションで喋んだよ!」と、藤くんからの譴責を無視して続ける秀ちゃん
「東京から来たんだけど、東京はもう桜が散り始めてて、だけど長野は満開だったので、それ見て元気出ました!ありがとー」
「元気が出たそうです。そして俺がギターボーカルの藤原です」

「それで―――」「藤くーん」
藤くんの自己紹介終わりを見計らっていたチャマと藤くんのトークが被ってしまう。

「あ、ごめんな、被っちゃった。せっかくお前が言ってくれたのに…」とチャマを気遣いつつ話を続ける。
「さっきのヒロの飯の話なんだけど、ヒロが席着くなりメニュー開いて」
「え、まだその話すんの?」と驚くチャマ
「なにそこ(客席)、ヒロがメニュー開いたってだけでもう笑ってんじゃん(笑)お店着いたらもうメニュー決まってたんだけど、メニュー見るのが好きな人っているじゃん、こいつもそういう人なのかなって思って、こいつがメニュー開いてるのを見てたんだけど」
「え、本当に続けるの!?」と改めて驚くチャマ。気にせず続ける藤くん。
「今からさっきのこいつの話の全てを明らかにする!それで、信州豚ってのがあるよ!生姜焼きとヒレカツどっちにする!?って、ただ見てるだけかと思ったら追加注文する前提で聞いてきて、だけど、俺もそれは重要な問題だなと思った。この人(ヒデちゃん)は無だから、虚無だから、出されたもん何の感情も無くただ食べてくだけだから」
「もうやめてあげてよ(笑)そんなことないよ(笑)秀ちゃんかわいそうだよ(笑)」
不憫に思ったのか、庇うチャマ、気にせず無のヒデちゃん、笑う藤くん
「(笑)それで二人(藤くんとチャマ)はヒレカツが良いって言ったから、俺たちは多数決で決まるから、それはヒレカツに決まったんだけど、ヒロが店員さんにヒレカツとからあげくださいって注文していて、信州豚は希望聞いてくれたのに信濃鶏はもうこいつの中で唐揚げって決まってた(笑)ほかにもチキン南蛮とかもあったのに、そっちは聞いてくれなかった(笑)」
「もういいって(笑)」

ヒロがもう、勘弁してみたいなリアクションをとったところで勘弁してやる藤くん。チャマが藤くんのトークにリズミカルに相槌打つのに無視して話続けていくのが漫才みたいで面白かった。

「4人でここ来るの最後なんで、もう一曲やっていいですか?」

「新世界」
コーラスの無いヒロがチャマ側に出てこようとするときに、単にタイミングが合わなかっただけだと思うんだけど、チャマが邪魔してるみたいになっててなんか面白かった。

長野アイラブユーだぜ 信州アイラブユーだぜ

ご当地アイラブユーだぜは本日は以上のような2パターンでお届けされたのだが、終演後の感想ツイートで「長野県民的には、『長野』は長野市周辺を、『信州』は長野県全域を指すから、信州と言い直してくれて嬉しかった」というものを拝見した。個人的には狙ってやったことではなくたまたまだと思うけれど、こうしてまたしてもファンの心を射止めていく藤原基央のなんと罪作りなことか。

新世界延長戦中
(小声で)ベイビーアイラブユーだ―ぜ―、アリさんみたいに小さな声で!ベイビーアイラブユーだぜ、もっと小さく、ありさんだよ。ベイビーアイラブユーだぜ。今度はゾウさんみたく大きな声で!ベイビーアイラブユーだぜ!

急に幼稚園の先生になる藤くん。
なんだどうした可愛いぞおじさん。

延長戦が終わりメインステージへ戻り「次の曲の用意するぜ~、どうした?続けて!ベイビーアイラブユーだぜ~、次の曲の用意できたぜ~」と、新世界の無駄遣いを披露した藤くん。
どうしたじゃないんだよ、そこどう繰り返すのが正解だったんだよ、テンション上がりすぎだろ(笑)

次の曲の用意が出来た藤くんだが、SOUVENIR入り直前にエフェクターにつまづいて「あぶねえ転びそうだった」と思わず声を上げるもスタートしてしまってもう止めらない秀ちゃん。慌てて体制立て直して復帰する藤くん。
二番で「転んで平気なふりして」のところのパフォーマンスを「さっき本当に転びそうになって平気なふりして演奏してたけどな」と思いながら見ていました。

Gravity
演奏が始まったメンバーを順にスポットライトを当てていく演出なんだけど、曲の入りチャマがドラム横くらいまで下がって演奏参加してなくて、ある程度してから参加してくるのが、丁度活動休止タイミングに発表された曲ということも合ってなんだかジーンと来るものがある。

次の曲に入る直前に藤くんの発した一言に会場が息を呑む

「ずっとライブで演りたかった曲を演ります」

「窓の中から」
これまでスノースマイルが演奏されていた曲順でのセトリ変更!
アンコールか本編の入れ替えかと皆ワクワクしていたが、やはりスノースマイル、お前だったか!!
春先までその席を守り続けてくれてありがとう!立派に代役を果たしてくれたよ!

前日のNHK18祭での圧巻の合唱を羨ましく思う気持ちはあるものの、さすがのリスナー諸兄といえども昨日の今日で合唱、手拍子を再現できるとは到底思えず、グダグダになることが想定されるため、今日は自重してメンバーの演奏だけで聴きたいなと開演前には思っていた。
しかし、いざその場に立ち会うと、やはり身体を揺らして歌いたくなるし、手を叩いてノリたくなる。曲の持つパワーを肌で感じた。特にラストの盛り上がり部分の、照明による光の演出は、1000人の声を補ってあまりあるものであり、視覚的にも気持ちを高められる。

そんなパフォーマンスを聴きながら、ふと『福音』という言葉が思い浮かんだ。

あなたに届くようにと声に乗せたら
自分でも驚いたんだ 応えて重なる声
ああ君と出会えてよかった きっとずっと出会いたかった
ほんの一瞬だけだろうと 今 今重ねた声
これからの世界は全部 ここからの続きだから
一人で多分大丈夫 昨日明日飛び越える声

18祭出演によってリスナーの中には嫉妬から出場者やBUMP、新曲に対してネガティブな感情を持っている方が多く見られた。
私は特に気にしなかったが、18祭の放送を見た際には最後の次のフレーズから、1000人集まった場で、全員とは話せない出演者の様子が曲から連想させられた。

ああもっと話せばよかった
言葉じゃなくたってよかった
すれ違っただけだろうと 今 今重ねた声

しかし、ライブ会場で我々に向けて歌われたその歌は、18歳世代の出演者に向けられた唄などではなかった。aaファイナルで我々に向けて語りかけてくれた
「終わっちまって寂しいけど、明日は今日の続きなんだ」
「今日歌ったお前らの歌がこれから先辛い時にお前らを支えてくれるんだよ」
「本当は一人一人喋って話を聴きたい」
「曲を通して君たちが辛い時にそばに寄り添えるように曲を書き続ける」
「同じ音楽を目印に待ち合わせしよう」
こうした言葉を、改めて曲として昇華した、その場に居る我々に向けた、自分の唄であると感じた。
そう思えばこそ先ほどのフレーズも、ライブ会場でよく見かけるが知り合いではない人に、話しかけず「ああ、またあの人いるなと」思うに留める我々のイメージにすり替わる。
3/12(土)にdTVにて配信されたSJ Zepp羽田のMCにて吐露された「変わっちまった」との世間の声に対する思いそのまま。やはりBUMP OF CHICKENは変わらず我々に対して真摯に向き合ってくれる。
嫉妬の炎を燻ぶらせているリスナーにも、早く自分の唄であることに気付いてほしい。

私が感じた以上の感情は、リスナー側からの一方通行ではなかったようで、出っ張りから花道を通りメインステージに戻る道中藤くんが「夢か…?これは夢か!?夢じゃねえよな!?ようやく歌えた…」と、堪えきれず溢れる感情を爆発させる。

「ようやくライブでやれた曲がありました、ようやくライブで歌えた曲がありました。ずっとみんなに聞いてもらいたかった曲です。それをようやくやることが出来ました。受け止めてもらうことが出来ました。嬉しい、嬉しいぞ!!」

SJからずっと言っていた、出来上がってるけどまだ聞かせられない曲があるって、やはり18祭用に作られた、この曲だったんだね、子供のように早く聴いてもらいたくて、ずっと演りたくてウズウズしてたの我々リスナーはみんな知ってるよ。
もちろん我々としては早く聴きたいから、話題が出るたびに早よ聴かせろって拍手で煽って、その度Wアンコールする羽目になったりしていたけど(笑)こんなになって感情漏れ出るほど藤くんも楽しみにしてくれていたとは思わなかった。
新曲を聴けた喜びももちろんだけど、藤原基央のテンションにリスナーサイドも興奮する。

テンション冷めやらぬまま次の曲に入ると、冒頭ではっきりと違う歌詞を宣う藤原基央43歳。
「○✕△~~~じゃんじゃんじゃん…ちょ、まって、落ち着け。一旦落ち着け俺!」と、演奏を中止する
「興奮するな、落ち着け俺…整えろ…。今のはあれだ、気持ち的に犬が嬉ションするのと一緒だから!俺の気持ちが漏れ出ちゃったやつだから…俺は嬉ションしてないぜ?漏れたっていうのは、本当に漏らしたわけじゃなくて、概念的なやつだから、大丈夫だぜ」と精一杯言い訳をして「…ふう」と一息入れる。

「なんかあった?今なんかあったか?何もなかったよな!?続きやるぜ?続きやってもいいか!?」と、昨年のロッキンを彷彿とさせる、突然記憶喪失になり、全てを無かったことにする藤原基央43歳(笑)

GO
イントロの歌唱は無し。「たらたたった」は名古屋と同じ位置。
言葉に直ってたまるかよのあとは「なぁ?」と、同意を求めるような呼びかけかた。

演奏終わりに申し訳無さそうな声で喋り始めるチャマ
「俺、ヒロに謝らなくちゃ。ヒロのマイクでコーラスしちゃった。ごめんね」
「え、全然いいよ(笑)」
「対応力対応力(笑)」
「ヒロのイヤモニに俺の声入っちゃってるんじゃないかなって、ヒロ今歌いにくくないかなって思ったんだけどもうこっちで(ヒロ側)で歌うしかなくてどうしようもなかった」
チャマがヒロ側のマイクで歌ってるなとは思っていたが、我々一般人にはわからないそんな心配をしていたとは、涼しい顔してトラブルをやり過ごしたヒロもさすがプロ。トーク以外は本当にかっこいい男だ。

Ray
「でけえ声出す準備できてるか!?でけえ声聞かせてくれよ!そこに居るんだろ!?あ、でも君たちの出番はサビまで待っててね」
オラつきながら煽っといて急に冷静になる藤くん(笑)aaで聞いた煽りに懐かしさが蘇る。

Rayだったか覚えていないが、ふと出っ張りにいるチャマを見ると客席に向かってしゃがみこんで両手で中指立てていて、何やってんだアイツってなった記憶があるんだけどあれは幻覚…?どうした一体何があった(笑)

もう何公演も参戦しているから分かりきっているものの、ray演奏後メインに戻ってきた藤くんが「これが最後の曲です」って言う度に体感早すぎて「いやだーまだ終わらないでー」って思うんだけど、藤くんの発言から演奏までの間が短すぎて、fire signの演奏始まった瞬間「だいすきー」って直前の感情吹き飛ぶから毎回情緒が行方不明になる。勘弁してください。

本編終わりだったかアンコール後だったか覚えていないのだけれど、退場する時にヒロが「ありがとう!今日すごく楽しかった!長野来れてよかったです!」って言っていたのが微笑ましい。

アンコールの呼びかけに応えて再入場。ステージ真横の、袖付近の席だったので、噂の満面の笑みの秀ちゃんのご尊顔を拝めました。ありがたや。
そしてまた犬のようにかけていく秀ちゃん。

逆サイドの挨拶も済ませてメンバーの元へ戻り、そのままドラムへ向かう秀ちゃんを見送りながら「今オレも『ヒデちゃーん』ってここで呼んでたら、秀ちゃん俺のとこにも無駄に走ってきてくれました。嬉しかったです」と藤くん。
チャマが「無駄って(笑)」と突っ込むと「俺も秀ちゃん向こうに挨拶してる最中から無駄に秀ちゃんのこと呼んでたから」とマイク通さず談笑していて、この席で良かったと思えた瞬間だった。ステージ付近の席だと、メンバーを肉眼で捉えられるのはもちろんだけど、それ以上にこの幼馴染たちの無駄な会話を拾えるのがすごく良いですね。

日替わりアンコールは「embrace」やはり出し尽くしたか…
(と思いきやDay2では「とっておきの唄」だったそうで、ちくしょう…泣)

「今日、ようやくみんなに聞いてもらえた曲がありました。今日窓の中からっていう曲を、ようやく歌うことが出来て、俺ってこんな良い曲を作ったんだなって思えることが出来ました。自分ひとりで曲を作って、それをメンバーでレコーディングしても、みんなに聞いてもらうまでは、まだこの世に存在していないことと一緒で、それは千人でも変わらない。みんなに聞いてもらうことで曲に命が吹き込まれます。受け止めてくれてありがとう。音楽を目標にして待ち合わせすることでこの窓の中からって曲の良さを確かめることが出来た」

そこまで言って急に言葉を詰まらせた藤くんが「もう一曲やってもいい?」といってギターを手にすると頭に指を当ててくるくる動かしてページを捲るような動きをする。

「俺ギター持ってるけど、何歌うんだろうね?(笑)
…最近よくやってる曲だから、珍しくもなんともないんだけど、それでも良い…?今の俺の、正直な気持ちです」

藤原基央の今の正直な気持ちであるとの前置きからの「花の名」
歌詞を引用するまでもなく、伝わるだろうかこの破壊力。
さらに歌詞変えのワンフレーズ

「忘れた時でいい 思い出してください」

aaナゴドday2で告げられてから、aa SJと一貫して、BUMP OF CHICKENが我々リスナーに告げてくれているメッセージ

君たちにこれまで支えられてきた
今度は俺たちが君たちの支えになりたい
俺たちのことを忘れてくれたっていい
辛い時は曲を聴けない時もあるだろう
ふとした瞬間にそばに寄り添えるように、曲を作り続ける
その曲を目印に待ち合わせしよう

その思いを全部込めてきたかのようなこのワンフレーズ…!!
仰るとおり、正直もう何度も聴いてるし、また花の名かと思ったことも事実。
だけど何度だって聴いてもいいし、この一フレーズが聴けただけで十分価値のある花の名だった!
長野まで来て良かった!

花の名が来たことで、とうとう藤くんの長年の要望を叶える時が来た!今こそ練習の成果を見せる時が来た!大阪徳島と打ち明けてくれたくれた藤原基央の思いに報いる時、それは今!
そう、裏拍である。ここでやらずにいつやるんだ!と強い思いで臨んだのだが、小さく、音が出ないようにリズムを取ろうと試みるものの、やはり裏拍が分からず断念…
しかし、自力で出来なかろうとこれは団体戦。周囲の力を借りれば問題はない、頼むぞお前ら!!そう望みを託して周囲を見渡すも手拍子している人が見当たらない。
くそっ、どいつもこいつも揃いも揃ってリズム感皆無リスナーか!?この俺にリズム感さえあれば…ごめん藤くん、どうやらお前の願いは叶えられなそうだ。
一体なんなんだウラハクって…無念。

メンバーが出てくる時チャマが最後に出てきたんだけど、スタッフと何か話し込みながらステージ上がってきて、最後腕時計を叩くような、時間を気にするジェスチャーしてスタッフ捌けていったんだけど、何話してたんだろうか。時間押してるんで困りますよ的な話ならちゃまに言っても仕方ないのでは…?

感情全開で、歌詞変えも絶好調に藤くんが歌う後ろでチャマとヒロはヒデちゃんのドラム付近で演奏していたんだけど、ずっとニコニコしながら藤くんが歌う様子を見ていて、本当に良い関係性だなと改めて思わされる。

ありがとよー!!名古屋に来れて良かった…あ、違う長野!長野に来てよかった!!ごめん!(笑)
外出たら寒いと思うから、暖かくして寝てください。マスクもしんどかったろう、あとでゆっくり深呼吸してください。じゃあね、おやすみ。ばいばい

感動してしんみりしたところに、最後の最後でやってくれるぜ藤原基央(笑)

ツアーも折返しとなるタイミングで、リード曲たる「窓の中から」が解禁され真の姿を表したbt tourは後半戦へ向けて勢いを増して北上していく。
私は翌日に控えた『関ジャム BUMP OF CHICKENスペシャル』に備えるべく、家路を急いだ。

最後に余談だが、今回長野⇄東京って意外と近いと感じて、今後も長野公演があれば応募しようと思ったのだが、最終の新幹線が全席指定席の車両しかなく、危うく野宿になる所だったので、次回の長野公演の際はくれぐれも注意されたい。


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