【ビジネスモデル図解】サービスECの考察
こんにちは、久保 拓也(@takuya__kubo)です。
「師走」とはよく言ったもので、坊主と同じくらい走り回っている今日この頃です。
本日の記事はユアマイスター Advent Calendar 2020 の「22日目」としてお送りさせていただきます🎉
今回はユアマイスターのビジネスモデルを図解する中で、サービスECの考察をしてみました。
(図解は、チャーリーさんの図解ツールキットから拝借しています。)
それでは、早速行ってまいりましょう。
ユアマイスターのビジネスモデル図解
こちらがユアマイスターのビジネスモデル(全体像)です。
ちょっと文字が細かい。
ということで少しずつ分けて紹介をさせていただきます。
ユアマイスターはリボン図型のビジネスモデル
ユアマイスターは所謂リボン図型のビジネスモデルであり、
・ユーザー(消費者)
・パートナー(職人)
・プラットフォーム(ユアマイスター)
の三者が登場する、BtoBtoCモデルになります。
先ほどのビジネスモデルをリボン図型で表現するとこんな感じ
ユアマイスターを利用すると、
・ユーザーは、自分に合ったプロを見つけサービスを受けることが出来る
・パートナーは、ネット上で自分の店舗を構えお客様を獲得することが出来る
というマーケットプレイスとしてシンプルな「集客価値」があります。
一番最初の図でいうとこの部分ですね。
これだけ見ると通常のECと違いは感じません。
しかし、実際は大きく異なります。
この違いを少し比較しながら見ていきましょう
一般的な「モノのEC」の成功パターン
ここでは誰もが知っているECプラットフォームAmazonを例にして話を進めます。ジェフ・ベゾスが紙ナプキンに書いたとして有名なシステム図がありますね。
引用元:https://www.amazon.jobs/jp/landing_pages/about-amazon
この図の特徴は「Selection(品揃え)」が「Customer Experience(顧客体験)」に繋がるというものです。
例えばAmazonの祖業である「書籍」というところでいうと品揃えは非常に魅力的です。何故なら、世の中には多種多様な書籍があるからですね。
モノのECは、「種類が多い」ということがユーザーの価値になりえます。
「品揃え」は「サービスEC」の価値になるか
この「品揃え」をサービスECで置き換えて考えてみましょう。
ユアマイスターのドメインである「ハウスクリーニング」は、エアコン、水回りなどの家の掃除を行っていただくサービスです。
この領域において、パートナー様に数多く参画頂くとどうなるか?
ユーザーは主婦層が多いので、女性のパートナーがいると安心感があります。ユーザーによっては、技術力が大事ということで、「この道20年」といったご経験が長い職人に任せたいという方もいます。
こう考えると一定度、ユーザーにとっての「品揃え」はあるように思えます。
しかしながら、書籍など「モノのEC」ほどに多様性が出るかというと、それはかなり難しいでしょう。
あくまで「ハウスクリーニング」というサービス自体は同種になるため、なかなか「コト」自体の多様性は出にくいためです。(とはいえ、パートナー様同士の差異や競い合うポイントは何とか作りたいと思っているのですが)
そう考えた際に「サービスEC」における重要な要素は何だと言えるでしょうか。
「品揃え」に代わる要素は「品質」
僕は、モノのECにおける「品揃え」に代わる要素は「サービス品質(の高い店舗数)」だと考えています。
※ここでの「品質」とは、顧客の期待する価値水準(SLA)に対する充足度と置いています
例えば、我々のビジネスドメインであるハウスクリーニングは、ユーザーのお宅に上がり込む訪問型のビジネスです。
モノのECの様にモノ自体の品質は変わらず「買ったら届くのを待つ」という商材とは異なり、注文後も様々なプロセスがあり、品質が揺れ動きます。
訪問前のパートナーとユーザーのコミュニケーションに始まり、前日リマインド、当日の訪問時間の変動、入った際の印象、作業前の説明、作業時の様子、作業後の片づけ、Before→Afterの変化感、帰った後のアフターフォローなど、その印象や対応でユーザーから見た品質は変わるわけです。
だからこそ、この安定しにくい「品質」というものを高い水準に保つことが出来れば、マーケットプレイスとして成長することが出来るわけです。
「サービス品質」が「顧客体験」となり、それがリピートやバイラルで伝わり、「トラフィック」に繋がり、「店舗数」に繋がっていく形になります。
しかし、そこまではAmazonのストーリーと一緒なのですが、下の図のように、参画する「店舗数」が増えても、直接「サービス品質」を向上させることはありません。
この店舗数が伸長しても「サービス品質」が維持・向上されるような「要素」を入れねば、フィードバックループは回り切らず、指数関数的な成長は実現できないのがサービスECの特徴です。
ではどうするか?
品質を支える「SaaS」と「カスタマーサクセス」
この「品質」を支えるのが、我々ユアマイスターでもチャレンジしている「SaaS」と「カスタマーサクセス」だと考えています。
一番最初の図でいうとこの部分です。
前提、我々ユアマイスター自身は職人ではなく圧倒的な素人のため、直接教育を行うことはできません。
一方、ECとしての集客手法、一般カスタマーへの接客マナー教育など「サービスEC業として成功するメソッド」を装着し、支援することは可能です。
また、「技術指導」においても、パートナー様同士の学習機会をプラットフォーマーとして提供することはできます。
これらは、楽天出身の経営陣が学んできた「カスタマーサクセス」と「店舗間教育」の経験がアセットとして生きる領域になっています。
更に、店舗運営と経営を支える「SaaS」を構築し、アナログに管理している各業務を効率化してあげることが出来れば、より価値を出すことが可能な「サービス提供」に集中する環境を作ることが出来ると考えています。
それらを重ね合わせると店舗数が増えてもサービス品質を維持・向上をすることができ、顧客体験を高めることが出来ます。
マーケットプレイス+SaaSモデルでマーケットを切り拓く
ここまで話してきた内容を基に再度ビジネスモデルを見てみましょう。
少し見にくかったかもしれませんが、先ほどよりは分かりやすくなったのではないでしょうか。
よくよく見ると、マーケットプレイスとSaaSが組み合わさり、ビジネスが回っていく雰囲気(あくまでも雰囲気)がしませんか?
といっても、上記のモデルはまだ検証途中です。
形にできているものもありますが、それも構想していることの数%程度といってよいと思います。
しかしながら、描いたビジネスモデルは着実に形にしてきておりますし、これからもどんどんその画を大きくしていきます。
何よりも市場は大きく伸び続けています。
このサービスECという市場をもっともっと大きく、良いものにしていきたい。そう考えながら日々、プロダクトとビジネスに向き合っています。
本日の内容は以上です!
ここまでお読みくださりありがとうございました。
少しでも何かのお役に立てれば幸いです。
ユアマイスターでは、サービスECマーケットを一緒に切り拓く仲間を募集しております。
エンジニア、デザイナー、PdMなどなど様々な職種がオープンになっておりますので、興味があられましたら是非DMやリクルーティングサイトからご連絡ください。