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SNSで伝わる文章を書くための心得
本を読んでいるとき、SNSで文字を見ているとき、「うっ」となってそれ以上読み進めるのをやめてしまったという経験はありませんか?
例えば以下のような文章はどうでしょう?
私は兵庫県川西市の出身で、現在37歳です。2009年から大学新卒で12年間、大阪府警の警察官として勤務していましたが、2020年に第一子が生まれたタイミングで自分の今後のキャリアを見つめ直したとき、キャリアを変えるのは今しかないと感じて思い切って翌年「起業」という選択に踏み切りました。
ビジネス書や歴史書などがそうですが、たくさんの情報量を伝えるための本などは、文字数が多い上に行間が詰まっているため、見た瞬間に「なんかむずかしそう」という印象を受けます。
では以下の文章に変えると、どうでしょう?
私は兵庫県川西市の出身で、現在37歳です。
2009年から大学新卒で12年間、大阪府警の警察官として勤務していました。
2020年に第一子が生まれたタイミングで自分の今後のキャリアを見つめ直したとき、キャリアを変えるのは今しかないと感じました。
そして翌2021年、私は思い切って「起業」という選択に踏み切りました。
内容は変わっていませんが、行間を空け、段落をうまく使い分けるだけでパッと見の印象が異なります。
経営者は社内外のあらゆるステークホルダーとコミュニケーションをはかることで良いリレーションシップを築くことが大切で、ここには当然メッセージを届けるスキルが必要になってきます。
これは大げさですが、横文字をたくさん並べた文章も格好良さはありますが、一つ一つの言葉の意味を理解できなければ頭の中にスッと入ってきません。
経営者は社内外のあらゆる人たちとコミュニケーションをはかることで良い関係性を築くことが大切で、ここには当然「伝えるチカラ」が必要になってきます。
こうして業界用語や横文字を減らし、誰にでもわかるように言い換えたり、「メッセージを届けるスキル→『伝えるチカラ』」と文字数を減らして印象に残りやすい言葉に変えることで、文字を受け入れやすくなります。
このように表現の仕方一つで見える印象が異なるので、ときにメッセージを受け取ってほしい相手から無意識に拒絶される可能性もあるわけです。
さらに日本語には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」という3つの表現方法があります。
昨日出来た珈琲店
という表現だとほんの一瞬「なに?」となりそうですが
昨日できたコーヒーショップ
と表現すると、何も考えなくても頭に入ってきやすくないでしょうか?
また、ぼくの会社で理念として掲げている
人と人、人と社会を”ことば”でつなぐ。
という表現も
人と人、人と社会を言葉で繋ぐ。
とすべて漢字に変換すると、やわらかさが消え、少し硬い印象を与えてしまったりします。
このように相手に与えたい印象に合わせて行間を変えたり、「ひらがな」「カタカナ」「漢字」を使い分けられるのは日本語の面白さかもしれません。
SNSなどで「見えない誰か」に届ける際も、目の前の誰かに伝えるように表現方法をひと工夫して発信できている人のもとには、多くの共感者が集まっているように思います。
これこそ、現代のWeb空間上の歩き方なのかもしれません。
(筆者)
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