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音楽備忘録2(38-2日日記)

前回の音楽について、一度には到底語りきれなかったので、続きを書かせてもらう。
これでもおそらく全部は書ききれないと思うので、以降はこの表記で38-3 38-4と続けていく。

元来小心者で引っ込み思案な性格なので、人前でギターを弾くなど恥ずかして到底出来やしない俺は、10代の頃はバンドを組まなかった。
無邪気にも、人前で流行歌を歌っていたお調子者の俺では最早なくなっていた。

家で弾くか、たまに友達を家に呼んでは聴かせたり、一緒に弾く程度だった。
よく、言われたのが「ギター弾いてる様には見えない」だった。まだまだロックは不良少年のイメージが色濃い時代だったからだろう。

まあ、言われるわな。これじゃ(笑)



ロックギターと言う事で言うと、最初に影響を受けたのはゲイリームーアだった。

いかつい見た目とは裏腹に、伸びのある綺麗なハイトーンで歌う、北アイルランド出身のロックギタリストだ。

MTVと言う、音楽PVをひたすら流す番組を深夜放送しており(今もやってるかも)ゲイリームーアとアルバートキングが共演している「OH! Pretty Woman」と言う曲を聴いて、頭をぶん殴れた様な衝撃を受ける。

ギターを始めたばかりの俺には、感情剥き出しでレスポールを弾き倒すゲイリームーアの姿がメチャクチャかっこよく見えたのだ。この頃はまだアルバートキングの事など知らず「こっちのオッサンは何なんだ?」位にしか思っていなかった。若さゆえの無知である。
俺もいつかゲイリームーアの様にゴリゴリに弾きまくりたいと憧れたが、未だに実現していない。

国内の音楽で言うと、当時バンドブームの主流であった、インディーズのパンクロックのど真ん中にいたブルーハーツや、同じパンクでもブリティッシュ系のポップなジュンスカなどをよく聴いていた。他にレピッシュや、バービーボーイズなども。

ある日、隣部屋で妹が音楽を聴きながら笑っていた。何を聴いているのかと尋ねると、ユニコーンの「人生は上々だ」だと言う。
音楽を聴きながら笑うなんて言う事があるのかと思って、俺も聴いてみた。

笑った。所謂ボーイズラブ的なテーマのこのロックンロールナンバーは、半音ずつキーが上がっていき、ギリギリの所まで上がった時にアベが「いい加減にしてよ~」と叫ぶのだ。妹はこの部分で笑っていた訳だ。
音楽を聴いて笑うという初体験をした俺は、このユニコーンと言うバンドにハマっていく。
ユニコーンの3rdアルバム服部にこの曲は収められているのだが。

このジャケットは1度は見たことがあるだろう。この人はユニコーンとは全く無関係の人物だ。
中村福太郎さんは2019年に98歳で他界された。

このアルバムと言えば何と言ってもこの曲だろう

こんなロック聴いたことがない。問答無用で異動を言い渡されるサラリーマンの悲哀をアップテンポの裏打ちビートで歌い上げる名曲だ。
この世の誰にもこんな曲は書けないだろう。奥田民生は本物の天才だと思う。夢中になって過去のアルバムも聴いたし、ギターの部分を可能な限りコピーもした。

後にユニコーンは解散し、それぞれソロ名義や他のバンドで活動し始める。
奥田民生はソロ名義で活動し始めるが、今でもずっと追いかけ続けている。
2009年にユニコーンは再結成し、再び5人で活動を始める。
これは本当に嬉しいニュースだった。

この年に俺自身もバンドに加入して、ユニコーンや奥田民生の曲を演奏している。尤も今は活動できていないのだが、再開する日も近いだろう。

やはり書ききれなかった。続編はまたいずれ。


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