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パリでフランス語使ったれ!プロジェクト / 大学院生がフランスでフランス語を学ぶ

みなさん、こんにちは。吉野匠人です。この記事では、フランス語初学者で教育法研究家でもある私が、パリに訪問でどうフランス語力を鍛えたかシェアしていきます!

(お急ぎの方は、目次から興味のあるところだけでもぜひ読んでいただけると大変嬉しいです!)

背景

1月に入ってから、「週2時間ガチでフランス語」プロジェクトを実施してきました。その前はだらだらと授業を聞き流してきたわけですが、本腰を入れて勉強を開始しました。無論、時間も限られているため、週2時間だけです。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

そしてこの度、パリに1日だけ滞在できる機会を得ました。妹と一緒での訪問です。そこで私は「パリでフランス語使ったれ!プロジェクト」を企画し、実施しました!

プロジェクトの目的と内容

このプロジェクトで立てた目的は、以下の3点です。

①今の自分がどれくらいフランス語で会話できるのか知ること
②通じたという経験を通して、自信をもって使える言いまわしをつくること
③通じないという経験を通して、自分に必要な点をあぶりだすこと

この3点です。

そこで、私は次のように企画しました。

1,現地で使いたいフランス語を準備する
2,通じたフランス語・通じなかったフランス語を記録
3,自分の今のフランス語力を自己評価

では、この3つの内容に沿って、プロジェクトの様子を皆さまにご報告します!

1,使いたいフランス語

渡航前、現地で使いたいと用意していたフランス語はこちらです
・こんにちは Bonjour
・ありがとう Merci
・こんばんは Bonsoir
・大丈夫ですか? Vous allez bien?
・トイレはどこ? Où sont les toilettes ?
・どうやって? Comment ?
・いくらですか? Combien ?
・もちろん。bien sûr
・これをください。Je peux avoir celui-là ?
・私は吉野匠人です。 Je m’appelle Takuto Yoshino.
・これは私の妹です。 C’est ma petit souer.

このように、挨拶+5W1H+軽い自己紹介、という表現を準備していきました。

2,旅の流れとそれぞれの場面で使ったフランス語

ここからは、旅行記の形で振り返りながら、それぞれの場面で聞けた・通じた・通じなかったフランス語を振り返ります。

7:00 ユーロスターにてロンドンからパリ

ユーロスターのSt Pancras駅

ユーロスターの駅に着いた瞬間から、フランスを感じ始めました。どの標識にもフランス語が併記されているのです。ユーロスターでは、フランス人と思われる車掌が英語とフランス語でアナウンスします。少しだけ単語を拾うことはできましたが、自信をもって認識できたのは最後のMerciだけです。

聞けたフランス語:Merci
通じたフランス語:なし
使えなかったフランス語:なし

10:30 パリ北駅(Gare du nord)に30分遅れて到着

30分ほど遅延し、パリに無事、到着しました。そこでトイレに向かったのですが、トイレはクレジットカードをタッチして1ユーロ支払わないと使えませんでした。そのクレジットカードのゲートで私の妹の決済が上手くいかずにゲートに立ちふさがれてしまいました。そこで私は、「それは私の妹です」( C’est ma petit souer. )「どうればいいですか」(Comment?)と言いたかったのですが、「どうすればいいですか」は何といえばよいのかわからず、「それは私の妹です」のみを係員に伝えました。しかし、通じているのか通じていないのか微妙な感じでした。

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:なし
使えなかったフランス語:△ C’est ma petit souer.

単純に周りがうるさかったから通じなかったのか、発音が悪かったのかは不明です…。

11:00 エッフェル塔訪問

パリ北駅から地下鉄で移動し、エッフェル塔までやってきました。この時、猛烈におなかがすいていたので、エッフェル塔の前の売店でホットドッグを頼みました。

本当は、「ホットドックください」とフランス語で言えればよかったものの、英語で注文してしまいました。ホットドッグを用意してもらっている間、店員さんが何かいい匂いのするものを作っていたので、「これは何ですか?」(Qu'est-ce que c'est ?)とフランス語で聞くことができました!それはクレープだそうで、パリの名物のようです。その後も多くの売店でクレープを焼いている様子を見ることができました。

エッフェル塔は厳重なセキュリティで、物々しい様子でした。チケットの注文などは残念ながら英語でしてしまいました。エッフェル塔から見るパリの眺めは絶景でした。曇っていたのが少し(だいぶ)残念でしたが。

聞けたフランス語:Pardon.(すみません)
通じたフランス語:Qu'est-ce que c'est ?(これは何ですか?)
使えなかったフランス語:チケットの購入(大人1枚など)

13:00 歩いて凱旋門に到着

凱旋門の前にて

エッフェル塔に上った後、そこから40分ほど歩いて凱旋門に向かいました。途中でユーロを下ろそうとATMに寄りました。ATMは、フランス語で表示されてとても戸惑いました。本当に簡単な単語で書かれていたはずなのに、街中にあるそんな簡単なフランス語も読めない自分に気づきとても落胆しました。圧倒的にボキャブラリー不足でした。凱旋門の迫力はすさまじく、フランスの濃い歴史を感じました。

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:なし
使えなかったフランス語:ATMの解読

14:00 シャンゼリゼ通りを歩き、ルーブル美術館に到着

シャンゼリゼ通りにて

凱旋門はシャンゼリゼ通りの起点(もしくは途中点かもしれません)となっており、さらにそれはルーブル美術館へと続きます。シャンゼリゼ通りでは景観の維持の努力がとても感じられました。どのチェーン店も外装を工夫しており、パリのお洒落さの演出に一躍買っていました。

ルーブル美術館では、世界史で見たことあるような絵画がたくさんありました。建物も美しく、感動的な場所でした。また、任天堂とコラボしていて、DSに内蔵された音声ガイド?を大勢が使っていたことも印象的でした。使いやすいのかは別ですが。

しかし、この間は全くフランス語を使えませんでした。
チケットの購入すらもフランス語でできず、やるせない思いをしました。

聞けたフランス語:billet ?(チケット)
通じたフランス語:Oui.(はい)
使えなかったフランス語:チケットの購入、ジュースの購入

15:30 歩いてオランジェリー美術館に到着

ルーブル美術館にほど近い場所にあるオランジェリー美術館は、モネの睡蓮など、印象派・ポスト印象派の絵画が並びます。印象派の絵ってとても素敵ですよね。

しかし、ここでもあまりフランス語を使う機会はありませんでした…。

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:なし
通じなかったフランス語:チケットの購入

16:30 レストラン

行きたかった場所に一通り行き、やっと落ち着いて食事です。このパリ滞在はとても忙しく、ランチはエッフェル塔前で食べたホットドッグだけでした…。

ここでは、ステーキとマカロン、クレープを注文。英語でしてしまいましたが、今思えばメニュー名+s'il vous plaît(シルブプレ・please)で言えたはずなのに…。

ただ、「椅子を移動してもいい?」と聞かれたときに、bien sûr(もちろん)と答えることができました

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:bien sûr(もちろん)
使えなかったフランス語:~s'il vous plaît(ください)

18:00 La Grande Epicerie de Parisでお土産探し

レストランから下の写真のような道を歩いていき、ネットで「効率的にお土産を探せる」とうたわれていたLa Grande Epicerie de Parisに行きました。

そこは、デパート?のような場所で、様々なブランドのお土産が並んでいました。

ここでもあまりフランス語は使えませんでした。しかし、商品の名前(果物など)はいくつかわかり、嬉しかったです

家族や友達にパリっぽいお土産を購入し、デパートを後にしました。

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:Merci, bonjourなど基本的なこと
使えなかったフランス語:特になし

18:40 ケーキ屋さん

最後に、自分たち用に買うためにケーキ屋に行きました。

写真を撮り忘れてしまったのですが、いかにも街のケーキ屋という感じで、顔見知りの地域の人たちが買いに来て雑談をしていました。パリの日本人マダムがフランス語で会話をしていて、とてもカッコよかった…。

そこで、妹がモンブランを食べたがったので、
「妹がモンブランが好きです」を、Elle aiment モンブランと言いましたが、通じません。頑張って身振り手振りをしていると、「Ah モンブローん」と言われました。フランス語でモンブランは、そういう発音だったみたいです。勉強になりました。

また、自分たちが入った時には他に人がいなかったため、「これください」(Celui-lá s'il vous plaît)「いくらですか」(Combien?)などをゆっくり伝えることができました。

聞けたフランス語:なし
通じたフランス語:「これください」(Celui-lá s'il vous plaît)「いくらですか」(Combien?)
使えなかったフランス語:モンブラン→モンブローン

20:00 地下鉄でパリ北駅へ

その後は、また地下鉄でパリ北駅に向かいました。地下鉄は激混みで、みんなPardonと言いながら通っていきます。まさかパリで日本の満員電車を思い出すとは…。

また、駅構内の広告や標識などが全く読めず、自分のフランス語力のなさを感じました…。

この写真は朝撮影

かなり疲れ果ててパリ北駅まで戻ってきました。
そこからは、ユーロスターに乗ってロンドンに戻りました。

3,渡航を通じてわかった、自分のフランス語の現状


正直、自分のフランス語はまだまだ入門レベルだなという感想をもって帰ってきました。使いたかった表現が出てこない…。

しかし、全く通じないということではなく、通じるものもありました。そして今回使うことのできたフランス語は今後もとても自信を持って使うことができると思います。アウトプットを並行させる重要性を認識しました。以下、聞く・話す・読む、それぞれの分野における今後の課題は以下の通りです。

  • 聞く:簡単な会話を聞けるようになる。特に旅行のシチュエーションで聞けるようになりたい。アナウンスとか。

  • 話す:超基礎的な表現は言えるようになった。あとは、主語と動詞のあるきちんとした文を話せるようになりたい。

  • 読む:圧倒的なボキャブラリー不足なので、まずは1000語くらい単語を覚えたい。そして、まずはフランス語の案内くらいは読めるようになりたい。

4,パリでフランス語話したれ!プロジェクトの振り返り

今回の目的は、以下の通りでした。

①今の自分がどれくらいフランス語で会話できるのか知ること
②通じたという経験を通して、自信をもって使える言いまわしをつくること
③通じないという経験を通して、自分に必要な点をあぶりだすこと

この目標は、すべて達成できたのではないでしょうか。強いて言えば、もう少し積極的に話しにいきたかった…。

今回のように、話したいフランス語を準備して、それを使ってみて、通じる・通じないのフィードバックを得ることはとても有効だと思いました。

話したい表現を準備することで、話した後にその言葉の記憶がよく定着します。その場で調べただけだと、話してすぐに忘れてしまいます。

また、通じた経験は、その表現を自分のものにする契機になります。自分のフランス語表現を増やすことが、フランス語マスターへの道だと感じます。また、通じなかったらどこを改善すべきなのかを考えることができます。

現地訪問(もしくは日本で行われているイベントなどでも)は、このように自分の言葉を増やすとてもいい手段です。

みなさんもぜひ、自分が学習中の言語で●●語使ったれ!プロジェクトをしてみてください。きっと上達への近道になりますよ~。

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大変な長文でしたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!

記事が気に入っていただけましたら、サポートいただけると本当に嬉しいです。いただいたサポートは、自己研鑽のために使わせていただきます。