「ウトコオーベルジュ」ー海を眺めながら
今回は高知県室戸岬にあるホテル「ウトコオーベルジュ」について、書いてみます。
2017年~2020年6月という短期間のみ営業していたホテルですが、私は閉館までに3回ほど足を運んでいて思い出のホテルです。
閉館理由は不明なのですが、恐らくコロナ禍による経営不振ではないかと推察。
とても素晴らしいホテルだったので、残念でなりません。
最後に思い出の写真とともにウトコを紹介したいと思います。
ウトコオーベルジュ
高知龍馬空港から送迎を利用して1時間ほど行った距離に、ウトコはあります。
ホテルの向こう側は広大な太平洋となっており、潮騒の香りを感じることができます。
フロントに通ると、そこはまるで潜水艦のような歪曲した建築造と丸型の窓、純白の壁が広がっています。
こちらがロビー横にあるレストラン。
レストラン前はテラスになっていて、潮風を感じながら見る海は壮大です。
ヤシの木があり、南国的な空気感を醸し出しています。
フロントで予約の確認を済ませると、お部屋に移動です。
お部屋はたった17室ながら広い作りで、全室オーシャンビュー!
部屋
私がよく泊まったのはこのホテルで一番多いタイプの「スーペリアルーム」でした。
建築されてまださほど、時間が経っていないということもありますが、この驚きの白さと広さには心奪われます。
大きな窓から差し込む陽の光。青々とした空と海。
全てが美しく調和され、極上のリラックス空間が作られています。
特に夕暮れ時の美しさは異常なほど。溜息が出るほどの光景に、帰りたくなくなります。
飾り彫りが施された長いソファー(恐らく4人以上座れる)、椅子、ベッドもセンスが高いです。
シンプルななかに、さり気なくデザイン性を感じられるのがグッドポイント。
またバスタブは海沿いに作られています。
バスタブ
海の音を聞きながら楽しむバスタイムは極上のものです。
日頃のストレスなんて、どこかに吹き飛んでいってしまいます。
アメニティもアロマ的な良い香りがするものばかり。リラックス重視で作られたホテルだというのがよく解ります。
お部屋に沿って歩いていくと、読書ルームがありました。
高知の観光情報誌や宮沢賢治の本などが置かれています。
もちろん、こちらもオーシャンビューでカフェスペースもあるので、珈琲を飲みながら本を読めます。
読書ルームの上は、展望デッキとなっていて、より高い位置で海や朝日を眺められます。
展望デッキ
椅子に座りながら、恋人と何気ない会話を楽しみたいですね。
そしてこのホテルのイチオシポイントがこのプールです。
プール
もともとウトコは室戸岬の海洋深層水を使った「自然治療」がコンセプトのホテル。
ミネラルが豊富な海水は様々な健康効果があるとされ、なにもしなくても体が浮きます。
海に抱かれているような感覚で、非常にリラックスできます。
音楽もヒーリング系でうるさくなく、静かに脳をほぐしてくれる感覚が心地よいです。
蝋燭風の照明がまた最高でした。
レストランでは高知でその日に取れた食材を使用し、豪華ディナーが作られます。
ディナー
前菜の盛り付けや色合いにも気を配られた料理はもはや「芸術」です。
人もあまり多くないので、ゆったりと食事を楽しめます。
ディナー後は、お部屋に戻りタルコフスキーの映画を見ながら就寝。
翌朝は心地いい朝日とともに目が覚め、朝食を取ったのちに退館。
朝食
帰りの送迎バスのなかで運転手の方と話したのですが、このホテルの魅力はなんといっても「隠れ家的なリラックス感」だそうです。
「有名にならなくても良い、人が多くなく、ゆったりと過ぎる時間を味わってほしい」という心意気が素敵でした。
もうこのホテルには行けないのかと思うと寂しいのですが、またなんらかの形で復活してくれたら嬉しいと思います。
それでは、皆様、よい旅行ライフを。
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