データサイエンス読書「投資対効果を最大化する AI 導入7つのルール」
はじめに
こんにちわ、なかなです。
今回も Kindle Unlimited からデータサイエンスに関する本の紹介です。
今回紹介する本は石川聡彦著「投資対効果を最大化する AI 導入7つのルール」。
著者の石川聡彦さん 株式会社アイデミーの社長です。 アイデミーは皆さんも広告なので見たことあるのではないでしょうか。AI人材開発でかなり有名な企業ですよね。
今回はそんな会社の社長さんが AI 導入時に失敗するゲーム紹介してどういうルールを作れば成功しやすい AI 導入ができるかというのを紹介しています。
とにかく機械学習が流行っているっていうのは、世の中の人ほとんどが知っていることですよね。さらに最近では多くの活用事例が紹介されていて、その期待感はどんどん高まっています。
僕がそんな中でいつも知りたいと思っているのは、どういう事に気をつけなければ AI 導入に失敗してしまうのか、です。まだ機械学習が逸れたてなんで失敗事例の有名な例なども多くは出回ってありません。
この本は著者が見てきた数多くの失敗から失敗をルール化して紹介しておりかなり参考になりました。 本自体の難易度は低めです。 AI 導入のイメージを膨らませるのにはいい本だと思います。
いやほんとこれが無料で読めるなんてマジでありがてえ。ほんといろんな本が月1000円で読み放題なんて最高です。1ヶ月は無料体験できます。
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こんな人におすすめ
著者自身の想定読者を書いているのでそれをそのまま記します。
- AI のビジネスへの応用を考えているビジネスプランナー
- 企業で機械学習を使った応用を考えているエンジニア
- AI を使ってビジネスを革新したい経営者
こんな本
AI導入に必要なルール、これがないとプロジェクト失敗しますよ。
- 機械学習の投資対効果を明確にすべし
- 使えないデータと使えるデータを把握べし
- 機械学習の性能を正しく評価べし
- 実運用のイメージを高めるべし
本では7つ紹介していましたがここでは 4つ紹介します。
また、将来的にエンジニアリングスキルよりもプランニングの重要性増すというのもメッセージでした。
内容まとめ
AI導入の失敗例が増えてきた
近年では機械学習の流行に伴いその活用例も増えてきました。しかし、そのほとんどが企画の段階で失敗しており実用にまで至ってないらしいです。
我々が普段目に効くニュースなどは成功例だけなのでどれだけ失敗しているかは確かにほとんど知らないですね。
そしてこれらの失敗から、一部では機械学習への幻滅が始まっているといいます。
しかしこんなに少しの失敗で幻滅してしまうのはもったいない。本当に正しく成功するために必要な要素というのはむしろ浮き彫りになってきたのが現状です。
今私たちに必要なのは、 これまでの失敗をいかに生かして機械学習の性能を最大限に引き上げていくかです。
面白いのは失敗の典型例の紹介でした。企画の段階でこんなワードが飛び交ってると大体失敗しているとしています.。
「こうしたらいいよね」
「こうなったら最高だよね」
このような空想的で現実離れしたイメージが関係者で共有されるとプロジェクトがだいたい頓挫するとのことです。
一見してみるとこれらは機械学習への期待感がありむしろ成功の要素とも考えられます。 しかしよくよく考えてみるとこのような現実離れした空想的な話は機械学習の理解が足りないから起きているとも捉えられます。
つまり今失敗を防ぐために必要なのは、機械学習とは何を入力して何を出力するのかを、過度な期待なくエンジニア以外の人たちも理解することだと考えられます。
これらのことを前提において著者は述べていた AI導入のためのルールを紹介していきます。
ルール1:機械学習の投資対効果を明確にすべし
まず一番最初に なければいけないのは機械学習の投資対効果です。
驚くことによる中にはどのような効果を引き出したいのかを明確にしないまま機械学習のプロジェクトが走っている例があると言います。
「とりあえず AI 使って何かやってみようか」
まあこんな言葉が出たみたい大失敗しそうですよね、たいした結果も出ずにプロジェクトが頓挫する未来が見えます。
どれほどの投資をすればどれだけの効果が得られるのかそしてその効果のためにこの当社本当に意義があるものかをみんなで明確に考える必要がある。
まあ本当に当たり前の話なんですが機械学習への期待が高すぎてこんな当たり前のことすらスポイルされているのが現状のようです。
いやー恐ろしい世界ですね。こんなプロジェクトには本当に関わりたくない...
ルール2:使えないデータと使えるデータを把握すべし
そして二つ目のルールは機械学習にとって本当に有益なデータは何かをしっかりと定義することです。よくある誤解として、
「例えば日報なのがいっぱいあるんだから、何か有益な結果が得られるでしょ?例えば社員の離職率を予測することができない?」
といったような依頼があるようです。
このような依頼を考えた時大事なのは日報のフォーマットや何が記載されているかです。日本の文体のみから社員の離職率を予測するのはまぁ普通に考えて難しそうですよね。
離職率を予測するためには勤怠のデータなどその他にも必要なデータがたくさん出てきます。重要なのはここで必要なデータにさらに登場するほどの覚悟があるかどうか。
つまり今あるデータから何かできないかというのはもちろん破滅への道。大体失敗しそうです。
ルールと繋がるところはあるのですが、本当の目標は何かとしてそれに対してどれだけの投資ができるか、本当にここを考えることが大事ですよね。
ルール3: 機械学習の性能を正しく評価すべし
次に大事なことは 完成した機械学習のモデルをどうやって評価するかをあらかじめ考えておくことです。これを考えることが非常に重要でそれにより投資に見合うだけの効果が得られるかどうかが明確になります。
悪い例としてモデルを考えてから、どのように性能評価するかを考えるといったようながあげられます。
こういうのはほんと良くないので、とりあえず目標から考えることで無駄な手間や開発を防ぐ効果があります。
さらに関係者全体でこの評価方法を共有しておくことで、開発の方向性の齟齬を捨てることもできます。
目標だけではなくこのような細かい評価方法までも共有しておかないといけない、ということですね。
しかし本当に企画段階でやることが多いですね、 ここまで本当にちゃんと企画して実行されているプロジェクトが一体どれほどあるんでしょうか。
ルール4: 実運用のイメージを高めるべし
そして最後のルールです。 実運用時に機械学習モデルをデプロイする場所をどこにするかなどをのような、実運用のイメージあらかじめ考えておくことが大事です。
なぜこれが大事かと言うとこの実運用の方向によって最終的にかかる費用が大きく異なってくるからです。
何度も繰り返して本でも述べられていることですが企画段階から最終的な 目標決めておくことで、このようなイメージも固めておくことができます。
終わりに
この本ではとにかく企画段階ではうやむやを消して、開発計画をしっかりと定めてからプロジェクトを進めていくことをとにかく推しています。
そっちの方がいいのはおそらくこれまで失敗した人たちも分かっていたことだろうと思います。ではなぜそういうことができずに失敗してしまったのか。
これは機械学習に詳しい人材の欠如によるものだと考えられます。 おそらく社内に機械学習に詳しい人がおらず、どのようなことが実現可能かといったイメージがあまりなかったのでしょう。
これらのことから考えられるのは、機械学習プロジェクトのプランナーといった需要はより増えていくということです。実際に実装するエンジニアと会社の間に入ってプランだけをしていくような会社や企業が増えていくかもしれません。
詳しくはわかりませんが、実際にアイデミーでもそのような事業やってるのではないでしょうか。
早いうちから近い学習のプロジェクトに関わっておいて、プロジェクトの失敗や成功肌感覚ですよくことはこれからの時代大きな価値になるでしょう。
将来的に必要なのはエンジニアリングスキルではなくこのようなプロジェクトのマネジメントスキルであるということは、おそらく間違いないかと思います。
まあ、プロジェクトに関わっていくためにはまずはエンジニアリングスキルを高めなければいけないんですけどね。
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