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A5ランクの牛肉は本当においしいのか

はじめに

A5ランクの神戸牛。舌にのせただけで、甘い牛の脂身がとけ出し、あふれ出す肉汁が、脳を刺激する。

しかし、とてつもなくおいしいと感じた、あの”とろけるような赤身肉”。
あれは、本当においしかったのだろうか。

美味しいと思わされていたのではないだろうか。

A5ランクの神戸牛を食べた時の感想



今回の記事では、おいしいお肉を食べたときに思った、現代社会の趣味嗜好の画一化について話していきたいと思います。

きれいなサシが入った赤身肉は本当においしいのか

あの日食べた、A5ランクの赤身肉、とてつもなくおいしく感じました。
あんなにもおいしいと感じたお肉は初めてでした。

しかし、こうも思いました。
「おいしいから、A5ランクなのではなく、A5ランクだからおいしいと感じているのではないか」

グルメ番組を見ると、誰もが高級ステーキを食べて、「とろける!」「噛まなくていい!」「歯がいらない!!」といいます。

テレビや漫画様々な、情報媒体から、とろけるような赤身肉はおいしいという情報が刷り込まれています。

だから、あの時、おいしいと感じたのではないかと考えました。

「とろける=おいしい」が始まったのは最近

日本における牛肉のブランド化は、その文化的背景と密接に関連しています。江戸時代まで遡ると、宗教などの影響により牛肉を含む肉の食用が長らく禁じられていました。このため、牛は主に農作業などの労働用として利用されており、江戸時代には牛肉を食べていたともいわれていますが、まだまだ食用としての牛肉は一般的に流通していませんでした。しかし、日本が開国されて以降、西洋からの影響もあり牛肉の食文化が徐々に広がり始めました。特に外国人居留地があった神戸の地で、西洋人向けに供されるようになりました。そのときに美味しさのあまり、神戸ビーフの名前が世界に知られたという話もあります。

本格的なブランド牛の誕生は、昭和時代に入ってからです。経済の発展と共に、地域ごとに特色を持つ畜産業が育ち、特定の牛に名前が付けられるようになりました。その過程で、特定の品種や育成方法に基づいたブランド牛が形成され、日本独自の高品質な牛肉としての評価が定着しました。

知らなかった!日本のブランド牛が愛される理由とその深い歴史 - たまミート株式会社 (1129tamaya.com)


つまり、いまおいしいとされる赤身肉は西洋からの文化で、ブランド牛ができたのはごく最近のはなしということです。

まとめ

現代の肉の美味しさに対する評価は、歴史的、文化的な要素とメディアの影響によって形成されていることが分かります。

私たちはしばしば、高級なランクやブランドに影響されて味覚を判断してしまいます。しかし、本当に美味しいと感じる肉の味は、ランクやブランドから独立しているのではないでしょうか。

もしブランドやランクがなかったら、私たちはどのようにして「おいしい」と感じる肉を選ぶのでしょうか。自分の本当の好みを見つけるためには、どのような試みが必要でしょうか。

(でも、あのお肉、めっちゃ美味しかったな…)

さいごに

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