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QC検定1級論述対策②:新製品開発におけるトラブルの未然防止

こんにちは!今日からお盆休みを終えて久しぶりに出社しました。
先ほど帰宅しましたが、昨日の論述対策の復習からスタートして勉強を続けていきたいと思います。


問題と模擬解答

問題:新製品開発におけるトラブルの未然防止に関与した事例について100字程度で記入せよ。

QC問題1級の過去問を一部改変

【解答(1054字)】
私は総合化学メーカーの技術開発部門に所属しており、職務は製品開発の実施者である。私が新製品開発においてトラブルの未然防止に関与した事例について記述する。

①FMEA(故障モード影響解析)の実施

まず、設計段階における故障モードを列挙した。次に、関係部署と議論しながら各故障モードの分析を行った。分析にあたって、(1)故障の起きる頻度、(2)故障の影響度、(3)故障の検知難易度の3つ要素の積から優先度を明確にした。その結果、「コーティングの摩耗」が最もリスクの高い故障モードであることが分かった。

②FTA(故障の木分析)の実施

次に、「コーティングの摩耗」をトップ事象として、トップ事象を引き起こす要因を検討した。その結果、(1)運転条件Aが運転保証範囲から逸脱すること、(2)新製品が従来の製品よりも外乱の影響を受けやすく、外乱要因で早期に摩耗することの2つが想定要因として考えられた。要因(1)についてテクニカルサービス部門に調査を依頼した結果、運転条件Aが保証範囲から逸脱した実績がないことを確認できた。また、運転マニュアルにも運転条件Aを遵守するように記載があったが、分かりやすいように表記をより強調するようマニュアル修正を依頼した。要因(2)については、プラス側最悪条件とマイナス側最悪条件となる調合誤差因子を設定し、外乱に対してより頑強性を示す設計に最適化した。最適化した組成について再現実験を行い、結果に再現性があることを確認した。

③デザインレビューと初期流動管理

上市に移る前にトラブル予測を行うために、各部門の代表者間でデザインレビュー(DR)を企画した。DRではトラブルの発生リスクは限りなく低いと判断されたものの、予期せぬトラブルへ迅速に対応できるように初期流動管理体制を設けて市場評価・販売へ移行することにした。初期流動管理では①サンプリング回数を通常の製品と比べて一段階厳しくすること、②最新の品質データを収集できるようにテクニカルサービス担当者を2週間に一度派遣することにした。現在、上市してから半年が経過しているが、品質クレームもなく新製品の継続的な購入希望をいただいている。

④今後の対応

今回の開発手順を標準的な開発手順として各部門で遵守するように教育を行なっていく。標準化を進めていく上では、(1)ルールでがんじがらめにせずに要点のみを標準化すること、(2)標準化した内容の教育・訓練を行うことで定着を図ること、(3)状況に応じて標準を改廃し、継続的な改善を行うことの3点に留意する。

所感

今回の論文演習は昇進論文でもテンプレとして使えそうなので、間接的に将来の仕事を減らせているような気がしています。
そういった意味でも今回の資格勉強は有意義に進められていると思うので、引き続きアウトプットしていきます。それでは!


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