僕たちがコーヒーを届ける理由
※ この記事は前アカウントcolon coffee roasters (@coloncoffee)において2020/07/17にアップした記事の再編集です。
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コーヒーが好きだから。コーヒーの焙煎が出来るから。これらのこともコーヒー屋をはじめる理由の一つだけど、僕たちがコーヒー屋を始めたのにはもっと明確な目的がある。
焙煎所colon coffee roastersを立ち上げる前から僕たちは京都でGROVING BASEというシェアオフィスを運営していた。GROVING BASEでは「自由な働き方」を意識して様々な仕組みや設備を備えている。
コーヒーを提供するようになったきっかけ
突然だけど、オフィス街を歩くところを想像してほしい。多くのオフィスビルが、まるでゲーム内でプログラムされた入ることの出来ないただの背景となってしまっている。オフィスビルはそのオフィスの利用者だけの建物であって、あなたにとって関係のない建物なのだ。僕たちはGROVING BASEがそんな建物になってほしくなくて、ただの通りすがりの人でさえもふと足を止めて入りたくなるような、誰でも受け入れるような場所にしたかった。
そんな想いで設計したから、シェアオフィスの正面扉を開けるとまずはカフェスペースがあなたを出迎える。シェアオフィスのおまけのカフェじゃなくて、地域の人からも愛され、わざわざ足を運んで貰えるようなカフェ。前を通った人がふらりと立ち寄りたくなるカフェ。「カフェに行きたいから」と言い訳をしてオフィスに遊びに行けちゃうのだ。
カフェとしても自立した空間にするために最高のコーヒーを提供しようと考えたのが、僕たちがコーヒーに携わり始めたきっかけ。最高のコーヒーの定義は色々だが、まずは焙煎度合い、在庫状況、鮮度、コストなど、豆の状態を自分たちで完全にコントロール出来る環境が最低限必要不可欠と考え、焙煎技術を磨いた。
『colon coffee roasters』ブランドの発足
シェアオフィス併設のカフェで自家焙煎コーヒーを提供して2年。多くの方にオフィスをご利用いただいたり、コーヒーを飲んでいただいたことで様々な気付きを得て、次のステップへと移行することになった。
シェアオフィスGROVING BASEは、人それぞれの「自由な働き方」を求めて多くの会員さんで賑わったが、シェアオフィスという場所を限定してしまう業態では僕たちが伝えていきたい価値をひろめられるのはせいぜい100名程度。もちろん100名の方にひろめられることはすごくありがたいことだけど、僕たちはシェアオフィスから離れたところで活動している人に対して、もっと気軽に「はたらく」をアップデートしていただける方法としてコーヒーが活躍できるんじゃないかと考えた。
「美味しいコーヒー」を超えたコーヒーを
最高の豆を使って、焙煎にこだわり、新鮮な豆を提供する。こういった美味しいコーヒーは、僕たちじゃなくても提供しているお店はたくさんある。僕たちがコーヒーを提供する目的は「はたらく人に寄り添う」こと、「はたらく」をアップデートすることだ。だから、ただ美味しいだけではダメ。
どんな状態の時に飲んでもらうか?飲んだときにどんな気分になるのか? そんなことを考えながらコーヒーを作った。その結果生まれたのが、飲む時間で選べる、3種類のブレンドにカフェインレスコーヒーを加えた4つのラインナップだ。
900 朝の9:00、仕事を始める前の毎日のルーティンにピッタリのコーヒー。バランスのとれた飽きのこないバランスのとれた風味。
1230 すっきりとした口当たりでランチ後の12:30にピッタリのコーヒー。カフェイン量もラインナップの中で一番多く含まれており、午後の眠気対策にも。
1500 15:00、頭が疲れてきた頃に食べたくなる甘いものとよく合うコーヒー。深いコクと口当たりが特徴的。
2200 夜の22:00、眠る前にも飲める体を温めリラックスするためのカフェインレスコーヒー。
これらのコーヒーを作るにあたって、専門機関に依頼しカフェイン量の分析も行った。カフェイン量が一番多いのは『1230』。100ccの内、74.8mgのカフェインが含まれている。それに対して一番少ないのは『2200』。100cc中、6.4mgのカフェイン。0mgとはいかないがカフェインレスコーヒーはきちんとカフェインが除かれている。
ちなみにエナジードリンクは100cc中約40mgのカフェイン量なので、カフェインの摂取だけを考えるとコーヒーの方が圧倒的にカフェイン量が多く、ブラックならカロリーゼロなのでオススメ。
僕たちの想いを込めて焙煎、ブレンドし、届ける。
コーヒー屋として、コーヒーが美味しいのは最低条件。ただ美味しいだけじゃなくて、飲む時に気持ちが整ったり上がったりしてほしいからブレンドとしてコンセプトやメッセージ性を持たせている。それが、シングルで飲んでも美味しい個性的なスペシャルティコーヒーをわざわざブレンドする理由だ。
僕たちが全国に届けるのは、コーヒーそのものだけではない。シェアオフィスというサービスを提供する中で感じた、ワークスタイルの変化によって仕事が自由に伸びていく感覚をもっと遠くまで届けたい。
これからの働き方を考えるときには、ぜひお供として僕たちのコーヒーを手にとってほしい。
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