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滞独日記「ラグとは人と住まいのためのクッションである」
こんばんは。6月上旬に引っ越したばかりなので、部屋にラグをお迎えしたいなと考えています。ドイツ移住して好きになったのは、住まいのラグ文化だから。
あたたかみのある空間には、かならずラグがあります。それも毎日長く過ごす場所、生活の導線に。
ラグとは、3畳未満の敷物のことを指すそうです。(ちなみにカーペットは敷物全体のこと)
寝室・リビング・玄関と部屋別でラグの使い方が違うことにも驚きました。一つ前の住まいで活躍していたのは、5枚のラグたちでした。
玄関には外の汚れを持ち込まないための玄関ラグがあり、渡り廊下に敷かれているのは2畳ほどのグレーのラグ。生活の導線である廊下にラグが敷いてあると、足先が冷えませんし、料理を運んでいる途中に落としても床を守ってくれます。
リビングのダイニングテーブルの下に敷いている3畳ほどの濃いブルーのラグも、テーブルや椅子や人の動作から床を守る役割を担っています。
100年以上住まい続けるドイツの人々は、住まいの床を大切に扱います。靴で歩くと、汚れたり傷ついてしまうから。オーナーの方針だと思いますが、階段に敷物を敷いている住居もあるんです。
ソファーの前に敷いているのは、触るとふかふかする2畳ほどの赤いラグ。寒い冬でも足先は冷えず、素足でも心地よく過ごせました。
おもしろいのはラグの効果です。
ソファで仕事をしている妻を横目にダイニングテーブルで読書している時、同じリビングにいるのに、相手のことを気にすることなく過ごすことができました。
ラグは空間を区切り、見えない壁を作ることができるからです。ラグがあれば壁を隔てなくとも私的な空間をつくることができます。
ラグとは長く過ごす場所と生活の導線に敷くべき、人と住まいのためのクッションなのかもしれません。
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