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【30代でこの先悩んでいる方へ】私が会社員から農業へ転身した話

「何で農業なの?」

初めて会う人には必ずといっていいほど聞かれます。

正直やりたくなっちゃったから、やり始めただけという話で、それ以上でも以下でもないのですが、ここまでの自分を改めて振り返るという意味で、気持ちの遷移を整理しておきたいなと。

勉強を全くしなくなった

小中高は多少勉強しており、成績は良かったです。勉強は学ぶことに楽しさを感じることが出来なかったので好きではなかったのですが、順位が出るので、ただそれだけのために勉強をしていました。

しかし、高校2年くらいからだったと思うのですが、何となく勉強を一生懸命やっている自分に違和感が出てきました。

「何でこんなに勉強してるんだろう?いい大学に行きたいから?行って、何するんだろう?何になりたいんだろう?」

中途半端な気持ちを抱えながら勉強していたこともあり、大学受験は大失敗。挫折して半ばどうでもよくなったことを覚えています。

友達と(たしか)ジャンケンで行く大学を決めました。大学では、それまでの反動で全く勉強しなくなりました。ひたすらサッカーとバイト、遊び、小説を読むという毎日です。

会社員になる

多くの人が歩みを進める、例のレールに自分も漏れなく乗っていくことになりました。

大学在学中にアナウンサーになりたいなと漠然と思うようになり、3ヶ月ほどテレビ局のアナウンサー講座に通っていました。

地方でアナウンサーになる気はなく、無謀にも東京の大手テレビ局ばかりを訪問。結果は全て落選。

ここでも、半ばなげやりになりかけたのですが、「どうせ働くなら自分が苦手なことをやろう。そして得意になったら、そのスキルで独立しよう。」なんてことを考え始めました。

そして、システムエンジニアとして働くことになりました。

5年目まで

就職した会社はとても自分に合っていて、楽しくやっていくことが出来ました。大学受験で失敗したときの悔しさみたいなものがどこかにあり、「優秀だと言われている大学の同期よりも必ず先に昇格してやる」という思いは強かったです。

入社して5年目まで、横浜にある部署で仕事をしていました。何百人といる同期の中で、私を含め同期で3人だけが早く昇格できていたので、優秀な大学の人に負けないという目標は達成され、「そろそろ独立をしようかな」とも考えていました。

しかし、独立のアイデアがなく、また部署の居心地の良さと昇格が順調だったことが災いして、もう5年、会社に居続けることになります。

自分は大した人間じゃないと気づいた

6年目に自分から「異動したい」と上司に言いました。順調に昇格しているし、居心地も良いけど、このままではダメになるかもって思ったからです。元々、居心地の良い場所には何故かずっと居たくないんですよね。段々面白くなくなる感じがします。

居心地が良いから会社に居ると言ってみたり、でも居心地が良すぎるから辞めはしないけど異動してみたいって言ってみたり。

自分のことすら、自分でもよくわからない時ってありますよね。笑

異動先は東京のど真ん中になりました。そして、そこで私は本当の意味でようやく目を覚ますことになります。

異動した先には、私と一緒に早く昇格した同期が2人ともいました。つまり、同期で早く昇格した3人が同じ場所で仕事をすることになったということです。

そして、一緒に仕事をしているうちに気付きました。

「同じ仕事で比較されたら、この2人には勝てない」

一緒に昇格していましたが、そのうち離されるなと直感的に感じました。正直、異動前までは「このまま順調に昇格して、いつかトップでサクッと役員クラスまでいくか」なんて考えていましたが、もう異動してからはそんなことを考えなくなりました。

自分は大したレベルの人間じゃないんだなって肌感覚で理解した瞬間です。

そして、それに気づいたときから真剣に独立を考えるようになりました。結局のところ、大したレベルの人間ではないと気づいても、負けたくない気持ちは変わらないので、誰とも比べることのできない人物になりたいと思うようになったんだと思います。

比べられなければ、勝ちもしませんが負けもしませんからね。まあ、それでもきっと誰かや何かと比較されるんでしょうけれども。

農業との出会い

ふと、池袋を歩いていると「農業人フェア」というものが開催されていました。

ふと立ち寄って話を聞き、その日は終了。

でも、その日から色々と農業について調べたり考えたりするようになり、気づいたら「農業やろう」ってなっていました。

会社員として10年働き、独立。みんな係長横並びの状態で辞めたので、引き分けで逃げ切ることができました。笑

2年間、学校と先輩農家さんの元で研修をして、2020年4月からぶどうと柿(あんぽ柿)をつくっています。

ぶどうは昔から母が好きで、食べているうちに私も好きになったのでつくっています。

柿は、私の住んでいる場所が柿の産地なのですが、毎年辞める人がいて、耕作放棄される場所も多いことから何とかバージョンアップさせたいと思い、始めました。

現在は順調です。法人化の検討、新商品の検討も順次進めている最中で、うまくいかないことも多いですが、楽しくやっています。

また、農業は課題が山積みです。しかし、その産業としてのポテンシャルはかなりあると思っていて、「農業面白そうだし、儲かりそう!」って思ってもらえるような活動をどんどんやっていきたいと思います!

ではまた。


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