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「俺は正常だ俺は正常だ」と唱え続ける異常事態

正常だと言い聞かせている

僕は欲しいものも無いし、現実にも幻覚にも悩まされているので、なるべく寝れるときは一日中寝ている。
「見えないものが見える、聞こえないものが聞こえる」というのはじつに怖いもので、この病はむかしは「分裂病」などと呼ばれていた。ここんとこは「統合失調症」という呼び方が主流だろう。

その気が出てきた感じがする。こうなったら目も当てられない。とにかく「俺は正常だ俺は正常だ」と唱え続ける異常事態を楽しむしかない。

陽性者が周りで続出

周りで陽性騒ぎが多くなってきた。
かと言って去年とは違い、「彼死ぬのかなぁ」という不安が塵ほども浮かばない。これはウイルスの病毒性が激減したのではなくて、こちらの気持ちが疲れることに疲れてしまったのか、慣れてしまったかのどちらかだ。
ちっとも素晴らしくない世の中が、また一つ面白くなくなったような感じがする。ただただ行動が制限されて、「仕方ない」という言葉が吐かれるだけだ。

たくさん寝たい

睡眠薬をたらふく飲んで、寝ては起きてを繰り返している。今やっているものは非ベンゾジアゼピン系の一種なので、強さはマイルドだし超短期型なので、すぐに目が覚める。覚醒したらまた追加する。効きが非常に短く、二、三発しか撃てない大砲のようである。装填が欠かせない。

そして副作用に健忘がある。
「あれ?こんなことやったっけ?」という記憶がすっ飛ぶときがあるのだ。大した問題ではないし、この副作用は面白いので、むしろ気に入っている。こうして物事を面白くしていくしかないのだ。

こういう時にどう生きるか

みすぼらしい家の庭先がきちんと掃除されていたり、貧しい家の娘がきれいに髪をとかしているほうが、風情を感じる。
裕福な環境では味わえない趣きというものがある。

満たされていないならば、今こそ丁寧に生きている自分を持っておきたい。満ちているかどうかは外から見ても分からない。自分自身にしか見えていないからこそだ。そして丁寧に生きているかどうかも、自分自身にしか見えていない。

駅前で「俺は丁寧に生きているぞ!」などと声高に叫んでいる人間がいたらたぶん本物の分裂病患者だ。



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