パートごとのお金のかかり方
「パートごとの消耗品って何円ぐらいすんの?どれが一番トクなの?」という大阪の血が濃すぎる質問がきた。
「この春からバンドやるぞう😠」と思っているが、パートを決めていないならば、ランニングコストの面からもチェックしてみよう☝🏽
【ピック】
100円ちょい。
ライブ一回で変えがち。ギタリストはじつは毎回100円使っている。100円玉そのもので弾く猛者もいる。Queenのギタリストもじつはそうなのだ。ムダなコストは徹底カットしているのだろう。
【ギター弦】
800〜2200円ぐらい。
ライブ一回で変えるひともいるけれど、まぁ一週間から三週間間隔のメンバーが多い。高級ハイエンド弦にすれば、2,3ヶ月ぐらいの寿命になる。弾く頻度にもよる。
【ベース弦】
3000〜6000円ぐらい。
マジで高すぎ。国によっちゃ人間買えるレベル。
2ヶ月前後で交換のひとが多い。半年ぐらい引っ張るメンバーもいる。影響あんまないのかな。
【ドラムスティック】
1000〜2000円ぐらい。折れたり欠けたら変える。間隔は3ヶ月ぐらいっぽい。
楽屋に落ちているボロボロのスティックを拾い集めるストリートスタイルもたまに見かける。ドラマーの親は基本、石油王なのだが反動で拾ってしまうのだろう。
【スネアヘッド】
2000〜3000円とか。2,3ヶ月ぐらいに一回変えるといいらしい。
ドラマーじゃなくても、音が変わった違いがかなり分かる。
でもリハのフロアでパンパン叩いて調整する騒音問題が大問題。PAさんの気性によっては、一触即発のムードになる。でもドラマーは怒らせないほうがいい。彼らは家も金持ちで、なおかつ加減を知らないのだ。
【マイク】
10000〜30000円ぐらい。2年に一回ぐらい買い換える。多少は劣化してくる。高域の再生能力が落ちる。
マイマイクを持っていないボーカルもいる。その場合、SM58というライブハウスの備え付けのものになる。コイツは丈夫だが、発売が1966年だ。どう考えても最近作られたものに勝てるはずがない。買おう。
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消耗品はざっとこんなところだろうか。
細かく見るともっとあるのだろうけれど、頻繁に買い換えるものは上記が代表的だ。
それにしても僕もギター弦だけでこれまで60万円ぐらい使ってきたことになる。果てしない気持ちになってくる。
さてどのパートをやるのが一番おトクなのだろうか。
損得でパートを選ぶことの無粋さに笑ってしまうけれど、「今からバンドやろっかな〜」と考えたとき、予算感からアプローチするのは当然のことなのかもしれない。
消耗品以外のコストも見てみたい。
【ドラマー】
最大の難点は「本物を叩くのにスタジオに行かなきゃならない」というものだろう。「練習するのに金かかる」はかなりキツイ。
消耗品は少ないのがドラムのメリットだが、個人練習のたびにお金がかかるのだから天文学的な金額になってくる。
まぁでも親が石油王なので、ドラム自体を買ってもらえて、なおかつ部屋が防音室になっていたり、そもそもの敷地がIKEAぐらいに及んでいるので問題はない。
オイルマネーが下火になると、スタジオに行かなくてはいけない。
同級生たちは、みんなジャンプやマガジンをスティックでバシバシと叩いて練習していた。アホっぽいが本人たちは至って真剣である。
でもこれはバスドラム(足で踏むやつ)などのトレーニングができないので、やはり本物を叩いて練習したいところだ。
【ベース】
家で練習が可能。
しかし自宅用アンプとヘッドホンが必要かも。ギターと違って、生音で練習しかしていないと、かなり滑稽な姿になってしまうし、相当つまらない。
iPhoneにつなげるやつとか買うと楽しいかも。親は公務員とかなので退職金が下りる。買ってもらおう。
ベーシストの最大の分岐点はピックだろう。
フォーリミやハイスタを目指すと、ピックの代金がかかるけれど、レッチリや黒人の巨人らを目指せばかからない。
将来的に60万円になることを考えたらフォーリミは諦めるのが無難だ。公務員の親に迷惑をかけてはいけない。
【ギタリスト】
つまるところ、弦とピックをいかにケチるかの戦いに行き着く。絶対にかかるものなので、どこまで切り詰めるかだ。
親が広告系、マスコミ系ならばいいのだが……ギタリストの親はロマンチストなので、駅員などである可能性も高い。朝の満員電車に人間を押し込むバイトを一度やってみたいと思っている。私人逮捕系のやつらに絡まれたい。
自宅用アンプは買わなくても良いが、大抵のギタリストはDAWに走る。
ずっとパソコンでカチカチやって、音楽を作る青春を過ごす。プラグインは沼なので、買い漁ると目も当てられない金の減り方をしてしまうので気を付けたい。
現場に出ると、エフェクターを絶え間なく買ってしまうパターンもある。ギタリストは色彩豊かなものが好きなので、色とりどりの箱を見せられると、つい買ってしまうのだ。
それにしてもギターアクセサリーには、他のパートより購買欲をつついてくる誘惑が多い。
planet wavesという会社がおもしろアイディア商品を出しまくるので、片っぱしから買ってしまったことがある。
ビョーンと伸びるストラップ、ピック型チューナー、机に立てかけられるタイプのスタンドなどがあった。
しかし楽器メーカーも必死なのだ。家族や社員を食わしていかなくてはいけない。なんなら子どもがバンドとかしてて、スネをかじっているのかもしれない。
そのためにはキャッシュポイントである「ギター」という花形楽器奏者からは、とことんむしり取ってやるぞという気概が必要なのだ。どんどんやってくれ。
【ボーカル】
皆さんの予想通り金がかからない。
マイクだって買わなくてもいいし、とにかく何もいらない。
ボイストレーニングに通う場合、他の楽器レッスンよりは高くつくぐらいだろうか。
それにしても、いくら考えても金のかかりようがない。なんか楽器できるようになるといい。歌だけとかだめ。みんな金かかってんだから。同じ苦しみを味わおう。
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改めて音楽というものは、金がかかる。
高校生の頃に何でバンドできていたんだろうと思う。マージービートのノルマ代も20枚とかだったし、よく回せていたなと感心する。
むかしギター弦のエンドースプレイヤーとかになっていたけれど、ちょい安になるだけで、別にタダになるわけではなかった。
お金がかかるものはかかる。
やはり僕たちは石油を掘り当てるか、それなりの報酬を得られる仕事をするしかない。
もちろん宝くじを当てるか、宝くじ級のヒットソングを書き上げるという道もある。「うんのよさ」がストロングポイントならその一点突破もアリだ。
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