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勝ちの方程式

「勝つ方法」というのが古今東西溢れている。果たして必勝法なんてものは、本当にあるのだろうか。

僕も考えないことはない。「勝負の世界で生きている人間!」なんて偉そうなことは言わないが、当たる当たらないの池で暮らしてはいる。必勝法があるなら欲しいし、知りたい。

表現を仕事にすることにおいて「良いものを作る」のは前提だけど、「どうすれば受け取ってもらえるのか」ということも考えないといけなかった。僕も二十代を終えて、続けているのだ。自己満のみでは早々に退場させられていた。

わりと「順番」というものを意識する。
「嗚呼、俺が先に思いついておけばなぁ」なんて、情けない思考に遭遇したのも一度や二度ではない。だけど「一番」のハードルはそれなりに高い。最初に思いついただけじゃなく、誰より先に炸裂させないと「一番」にはなれないのだ。

たとえば進化論というとダーウィンの名が出てくると思う。しかし実際にはフランスのラマルクという学者も、同じ学説を同時期に出している。

「世界中に同じことを考えている人間が最低三人は同時にいる」というが、タッチの差で一生かかった研究を誰かに先取りされたラマルクは、死んでも死にきれないのではないだろうか。

しかしiPodやWindows95に関しても似たような話がある。二位のスティーブ・ジョブズにビル・ゲイツがいたのだ。
でもその『二番くん』のことは誰も知らない。

やはり僅差で「初」を掴んだ者だけが後世に名を残す。「新発見」や「素晴らしいもの」の脇にはそんな「くやしい商売」が転がっているものらしい。

音楽も近いものがある。本当に同時期のタイミングに「近いもの」が誕生していることがあるのだ。

売れる、刺さる、バズるというやつはタイミングが重要になる。しかしもっと大切なものがある。「回数」だ。

幾度も仕掛けているうちに、何本かに一本は当たる。当たらないまでもカスったりする。そこから照準の基準を発見したこともある。

逆に一撃で物事を動かすのは難しく、ほとんど奇跡に近い。

「夢を叶える方法は、最後まであきらめないことだ」なんて格言があるが、言い得て妙だ。母数、回数、弾数による破壊力を物語っている。

何事も辞めてしまえば全てが終わる。理由は回数がゼロになるからだ。戦いを続けていけるだけのバックグラウンドを作ることが、勝利への近道なのかもしれない。

リリースしたアルバム。

うーん。どうすれば一人でも多く、受け取ってもらえるだろうか。これの繰り返しだ。



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