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バンド運営と会社経営をして知った8つの嘘と真実

①「最高の会社で働けば楽しい」というわけではない。「最高のチームで働けば楽しい」はそこそこマジ。

起業理念とか社風とかビジョンは案外幻想。
同じ社内、同じ業務内容なのに特定のチームだけ離職率がエグかったりする。結局、日々のローカルな付き合いで楽しさは決まる。どんなに良い会社でも直近の上司がカスなら詰む。
「やたら解散の多いレコード会社」なんて無いのと一緒。解散、脱退、休止は『レコード会社』のせいじゃなくて当然『バンド』のせいで決まる。

②「最高の計画があれば成功する」というわけではない。「最高の情報があればそこそこ勝てる」はマジ。

プランとか計画は無力ではないが、絶賛するほどの神通力はない。当たり前だけど「練った計画」より、世の中の流れのほうがスピードが早い。ググっても出てこない本当の情報は、勝率を一気に高める。
TSUTAYAのレンタル限定の有効期間、クラファンのタイミングなんかは内部しか知り得ない情報があったから勝てた。トレンドには無かった「いきなり出現する情報」を掴めたときは使うに限る。インサイダーっぽいけど。

③「最高のチームは目標をつないでいく」というわけではない。「最高のチームはやってる意味をつないでいく」はマジ。

未来や成功期待感で、集団を引っ張るのには賞味期限がある。「俺についてきたらすげー夢見させてやるよ!」という詐欺トークは一年ぐらいしか持たない。
やはり「最新ベースの価値観」で心や気持ちを揃えていくほうが良い。「今日も僕たちみんながここにいる意味」を説明できないと破綻する。ていうかしてきた。「集まる意味」を日々更新するぐらいがベスト。

④「最高のプレイヤーは何でもできるひと」というわけではない。「最高のプレイヤーは鋭く尖っている」はけっこうマジ。

鋭いひとは欠点が目立つ。そのせいで足りないものを数えられて、揚げ足を取られがち。でも尖っているひとは実際みんな強かったし成果も出していた。マキシマムザホルモン、凛として時雨、野性爆弾くっきーほどとは言わないが、鋭く尖っているぐらいが良い。もちろん言うは易しだし、「とにかく変にしろ、普通はダメ。イカれたフリしなさい」という話でもない。オールラウンダーが悪いわけでもないし。でも器用貧乏になるんだよなぁ。

⑤「リーダーシップ、カリスマ性、統率力にひとはついていく」はたぶんウソ。「鋭さ、尖りにひとはついていく」はたぶんマジ。

リーダーシップというものの耐久力の無さに関する研究は多い。これに関しては実体験もデカい。僕にも尖っている時期とバランサーになっている時期があった。やっぱり前者のときのほうが、チームのみんなは居心地が良さそうだった。まぁ狙ってはできないんだけど。

⑥「ひとそれぞれ潜在能力がある」は微妙。「ひとそれぞれには勢いとかタイミング、『合う世界での弾み』がある」はマジ。

芸人を目指していたゴールデンボンバー、歌手を目指していた東京03もしかり。
分かりやすいと思って大御所の名前を使ったけど、僕の人生にもこういった事変、バブルが何度か訪れた。向き不向きというよりも、続けていると成果が生まれる地点みたいなものに出会う。前となんら変わらずに生きてるのに、キッカケがするっと迎えに来るときがある。まぁ無理ない範囲で、やってることは続けとくといい。僕もあなたも解散とか休止とか経ても音楽は辞めないこと。辞めかけてたけど。

⑦「ひとは評価、評定を求めている」は大ウソ。「ひとは見られたい、注目されたい」はかなりマジ。

「ここは伸ばしていこう!でもここは改善しよう」と言われて嬉しかったことはない。ほとんどのひとがそうだと僕は思っている。もちろん注目しているだけじゃ生産性は上がらないから、修正はいるのだろうけど、欠点を埋めていくだけじゃ成果は出ない。痛し痒し。

⑧「ひとは他人を正しく評価できる」は捉え方によってはウソ。

【正しさ】の定義は評価する人物に帰属するから。評価者は評価者のために役に立つ人間を探している。僕たちはそのひとのために生きているわけではない。
その点、「ひとは自分のやってきたことを正しく評価できる」は真実。だってもうそれ全部の責任が自分だし、そこにすがるしかないから。自分がやってミスったことは他人に勧めないと思う。

「なるほど」と共感したひともいると思うし、「いや、違うやろ」と感じたひともいるかもしれない。テキストですべてを伝達できると驕ってもいない。それこそ、それぞれの「合う世界」で弾めばいい。頑張りたい。





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