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草抜きは娯楽、スポーツ、アルパインクライミング。

炎天下。
子どもはプール。
両親は草抜き。

時たま溺れてないか、
目の端で確認する以外は
ひたすらプチプチと草をむしる、
抜く、摘む。

もれなく、均等に。
摘み残したところの草が
ついさっきより大きくなって
いる気がするのは錯覚なのか、
それとも事実なのか。
誰か研究してそうな方が
世界に一人くらいいるでしょうか?

やればやった分だけ
目に見えて成果が出る。
しかも分かりやすく、
かつ誰とも競う必要がない。

競う必要はないけれど、
早く終わらせる工夫は出来るし、
工夫をしないと体力的にキツい。

この娯楽感、スポーツ感。

ふと成果の報告会をオンライン
でしたらどうか?
と思ったけれど、
そうすると
①「詰んだ重量」
②「草抜きをした面積、広さ」
③「どれだけの時間をかけた、または
 短縮した」
などなど、聞いてもいないのに、
「どんなもんじゃい!」系の報告で
溢れかえりそうな気がして、
考えるのをやめました。

あと、草抜きと言ってるのに、
「草刈機の方が速い」とか、
「草刈機の方が効率がいい」的な
発言が飛んできそう。

知ってるんです。
速く効率的に綺麗にする方法は。
もっと根本的にやるなら、
除草剤を撒くでしょうし、
コンクリートを打っちゃうのも手です。

そうじゃないんです。
日常の些事、ここに娯楽を、
スポーツを、楽しみを見出したいんです。

誰とも争う事なく、
ただひたすら自分の決めた
「ここまで」というラインまで
摘み切る、やり切る。
そこで味わう達成感、疲労感。

故鈴木謙造氏の
「僕は鈴木謙造で良かった」の
境地には遠く及びませんか、
どこか地続きな気がしています。




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