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本質に近づいていく質問

「なぜ来ましたか?」

びわこTOC研究開発実践編。初日冒頭のこの質問だけで一気にワイガヤになる!?

みんなよくしゃべる!😃

相手が話している途中でもどんどんツッコミが入る。自己表現・自己主張が強い人達の集まりになった。

これは面白い研究開発会になりそう😊 どんな価値づくりができるかな?

話している中で「管理」「仕組み」という言葉が何回も出た。

む? 何だか価値創りとあまり相性がよろしくない言葉だぞ。。。?

それらが気にかかっていると、なかなか新しい発想が出てこないかも。

じゃあ、ここから一緒に考えていこう。

「管理って何ですか?」

付箋に書いてもらうと。。。

「コントロール」「自主性の反対」「行動を制限する」「標準化する」「一元化する」などの言葉が出てくる。

「何だか発想が出てきそうにないですね〜。」

付箋を眺めていても、みんな楽しくなさそう。

そこで本来2日目に見る予定だった、ホンダでエアバッグを16年かけて創った人の動画を見る。

「なぜ企業が革新性無くすのか? 管理大好き、やたらコントロールしちゃう。」
「あなたたちの会社、なんかルール多くありません? そんな会社、もうダメだよ。」

実際、交通事故の死者を半分に減らしたイノベーションを起こした人の言うことだから、やたら説得力がある。

「高速道路のSAをずっ〜と見てるとね、助手席に子どもが乗っているとみんな立ってるんだよ。」
「今までのエアバックの案だったら、子どもは死んでしまう。話にならん!」

そこで大事なことが共有された。

「お客様は誰なのか?」
「お客様自身も自分が欲しいものは知らない。」
「まず相手を穴があくほど見る。」

ようやく用意したプログラムの第一の質問に入れる。

「価値を受け取る相手(顧客)は誰ですか?」

何と、これがわからない。

ネットショップ運営の方は「お客様に会ったことがない」。

年代とか性別とか、ぼや〜っとしたことしか書けないのだ。

次に、私もネットショップ勉強会運営時代に、よくしていた質問。

「一番いいお客さんは誰ですか? お名前は?」

実店舗運営の人は、すぐに顔が思い浮かぶ。

ネットショップの人は出てこない。。。

早くも、研究開発する上で最大のボトルネックが浮かび上がってきた。

誰に売っているのかわからないのであれば、いろいろ商品を出してみても「当て物」になってしまう。

まず、相手を知ることが、第一のアクションになる。

しかし。。。またここで大きな阻害要因が。

「お客様になかなかこちらからコンタクトできない。聞けない。」

「なんで?!」 「私だったらすぐに電話できますよ?」

「こんなことを考えたり。。。」「あんなことを考えたり。。。。」

先ほどまで雄弁だった人が、こんなに自信なさげになるなんて。

ここが本当のボトルネック?!?

「じゃあこうしたらいいじゃん!」

他の参加者さんからいろいろと解決策が出る。

「発送を宅配業者さんに任せず自分で持っていく」という案もある。
「お客様と一緒に研究開発会をやる」などはなかなか素晴らしい。

これで、ようやく研究開発ができそうな土壌になってくる。

「どんなに優れた商品・技術でも、お客様に価値をもたらさなければ、世の中にイノベーションを起こすことはできない。」

TOCのゴールドラット博士の言葉である。

そして価値とは何か? 具体的にどうやって作るのか? どうやって周囲の応援を得ていくのか?

みんなで考え続けて、2日間があっという間に過ぎ去った。

使った質問は14個。熱の入ったワイガヤが続いた価値ある2日間だった。

「物事の本質について、こんなに考えたことはなかった。」

何を私達は提供していたのか。なぜ提供していたのか。誰に提供していたのか。

毎日考える必要はないが、本質について考える機会を作ることは、企業の命だと思う。

皆さん、今回もいい機会をありがとうございました😊

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