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孤独な若きキャプテン~フォレストの誇りライアン・イェーツ

 97年生まれの26歳は今、クラブの象徴としてチームを牽引している。
今季は35試合に出場しフォレストでの200試合出場を達成した。正直プレミアリーグに昇格した後の起用には、自分はあまり前向きではなく、チャンピオンシップの選手であってプレミアリーグの選手として通用するのかという心配が強かった。
 それでも筆者はアカデミー育ちで、24年ぶりの昇格の立役者には古豪復活するまで今後も試合に出て活躍して欲しいという願望があり、そんな気持ちの中での今季はキャプテンとしてチームを引っ張り、36節のブレイズ戦では今季初ゴールが残留を決める逆転弾を決め、試合にも多く出場し活躍した姿を見れて非常に嬉しかった。
 ただ残念なのが共に戦ってきたウォーラルの退団(レンタル)だった、イェーツとしてもここまで一緒に戦ってきた同志がチームから離れることは苦しい想いだったのではないだろうか。
なぜなら昇格後チームは大規模な戦力補強を行い、チャンピオンシップを戦ったチームメイトは誰も残っていない。ブレナンジョンソンはチーム期待の生え抜き選手だったが、今季トッテナムにステップアップした。そして残るウォーラルは冬にトルコのベシクタシュにレンタル移籍しイェーツただ一人が残った。
 この2年でチームは全く別な形になったと言える。昇格の喜びを分かち合った仲間が2年で誰もいなくなるなんて経験は誰もしたことが無いだろう。昇格に導いたクーパーは途中で解任となり
彼を支えてくれるクラブのベテラン選手がいるわけでもない。そんな中でも自分の役目を全うし闘う彼の姿に私は感動した。

 古豪復活に必要なメンタリティは彼が持っている。フォレストは大希望補強により様々な目標を持った選手が入り交ざっている。悪いわけではない、エランガやハドソンオドイは悔しさをバネに復活を誓い活躍したシーズンだっただろう。特にビック6相手に戦うときのモチベーションの非常に高かった。ギブス=ホワイトは確実にステップする為に最大限の力を出し切ってくれた。ムリーロもその一人だろう。ただ、イェーツだけは違う、彼はこのクラブを再び欧州のトップの大会へ導くためにずっとこのクラブで戦ってきている、他の選手にその気持ちが無いわけではないだろう、ただファンとしてはイェーツが再びクラブを欧州の頂点へ導くストーリーを夢見てしまうのだ、今季FFPによる勝点剥奪、監督交代と難しいシーズンだった、そんな状況でも今季残留することが出来たのは、彼のクラブに対する熱い想いがチームをまとめ上げ残留に導いたに違いない。

イェーツの未来

 来季もイェーツはチームを引っ張っていく存在であることには違わないが、生き残るかどうかはオーナーの補強次第でもあるだろう。マリナキスは数年でビック6と欧州出場権を争うことをコミットしており、毎年の補強の多さはそれだけ本気さが伺える。彼はただ単にサッカービジネスをしたいわけではない、ホームの試合には多く足を運び、スタジアム問題にも積極的に向き合っている。クラブを成長させたい想いは同じだ、だからこそ選手も生き残るには成長が必須で、数字での結果が来季はより求められるだろう。CLに出るようなチームは全員代表クラスの選手が揃っている。ギブス=ホワイトのように代表入りが噂されるような選手まで成長すれば、このクラブとともに夢を追い続けられるだろう。そうなって欲しいと今季の活躍を見てより一層思う。欲張りな願望を言っていいのであれば、ウォーラルと共に今後もずっと活躍して欲しい。それがファンとしての願いだ。イェーツの来季の活躍を期待したい。

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