私がパリコレを目指す理由

今日は、私がパリコレを目指す理由について話そうと思う。デザイナーとしての視点と経営者としての視点を分けて語る。

デザイナーとしての視点

私はパリコレに出たい。これはデザイナーとしての夢でもあり、目標でもある。パリコレに出ることで、一流のデザイナーとしての権威を手に入れたいし、それが私のデザインの幅、自由度を広げると思う。

実際のところ、パリコレに出ると売上が上がる。そうなると、今まで市場に合わせて作っていたデザインではなく、本当に自分が作りたいプロダクトアウトなものづくりができると思っている。市場に迎合することなく、独自のデザインを追求できる自由を手に入れたい。

とは言いつつ結局のところは自分のデザインに対して自信を持ちたいという気持ちが大きいと思う。中学か高校くらいまでは自分に自信があったはずなのにいつの間にかすっかりなくなってしまった。自分を認められる客観的事実が欲しい。これが全てだ。

デザイナーとしては、私は独学でここまでやってきた。ロックで世界に飛び出しているような人は音楽学校に通っていないし、建築家の安藤忠雄氏も建築の学校には通っていない。これまで私は全てのことを独学で学んできて学校の授業など一度も聞いたことがなかった。だから、シューズデザイナーとしても独学でやれるはずだ。そう思う反面、自分のデザインが本当に市場に受け入れられるかという不安もある。パリコレに出て、高評価を得ることでその不安を払拭し、認められたい。

経営者としての視点

一方で、経営者としてはパリコレに出ることが売上の安定化に直結すると考えている。靴だけでの勝負は難しい。スポーツ系シューズブランドなら上場も夢ではないが、デザイン重視の私のブランドでは限界がある。マス向けにデザインすることは考えられない。だからこそ、服や小物類も手がける必要があると考えている。

パリコレに出ることで、ブランドの認知度が一気に上がる。それが売上を安定させる鍵だ。ブランド名が広まれば、靴以外の商品も手がけることができ、より多くの消費者にリーチできる。結局アパレル業界は箔のついたものが大好きだ。金持ちがロゴどんハイブランドTシャツを着るようにアパレル業界で長年やってきたバイヤーも箔のついたブランドが好きだ。以前展示会に出展したときそう感じた。

業界人からのブランド認知度を上げること。これが今の最重要課題である。ファッションはイノベーター理論と同じだ。そう考えるとまずイノベーターである業界人からの評価を獲得するのが先決だ。

今日はこんな感じで、デザイナーとしての夢と経営者としての現実について話してみた。正直ここまで公共に見える場でぶち上げて恥ずかしい気もするがこれくらいは狂ってないとやってられない。


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