僕は定年したら安楽死したい。これは前向きに。

中学生の頃、今から30年前近くにはなるが母方の爺さんが亡くなった。
爺さんは痴呆を患っており、僕が物心つくころから何を言ってるか分からないような状態だった。
しかも若い頃から傍若無人でワガママな人だったから手に負えない状態だった。
あまりにも徘徊などを繰り返すから、ある時から婆さんが椅子に縛り付けていたが、蹴り飛ばされてたこともあった。
動けなくなってからも口は動くもんだから大変だったようで婆さんと僕の母親はもうどんどん疲れていった。
施設に預けてもあまりの態度と素行の悪さにすぐ追い出されていた。
そんな爺さんが死んで、若い頃にお世話になったという人は沢山来て涙を流している人も居た。
しかし、家の中にはちょっとした安堵の空気が流れていたことを僕は感じていた。
あぁこれであの大変な介護から解放されたんだ、という空間になった。

その頃から僕はなぜ安楽死が無いのかと思うようになった。例えば痴呆の初期段階、まだ自身で判断が可能な時がある状態で安楽死させてもらえるなら僕は迷わずそれを選択すると思った。大好きな家族、例えば大人になって結婚して子供がいたとしてその子供達に迷惑をかけるくらいなら、迷わず安楽死してあげたほうがよっぽど子供の為になると思った。

現在結婚はしているが子供は居ない。
それは自分で決断した生き方だし、そんな方は沢山居る時代になった。
時代、ということで言えば少子高齢化ということも重なった。高齢者への医療費だとか制度の為に若人の税金がどんどん高くなる。
それなら僕自身は自分と奥さん、大袈裟で偉そうに言うならば国の為に安楽死したいなぁと思う。

なんてことを言うと「危ないヤツ」みたいな風に言われるのかなぁ。

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