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日本の主要MaaS(マルチモーダル)5社のざっくり纏め

マルチモーダルMaaS※1のトップランナーであるフィンランドのwhim(Global MaaS社)が、19年12月に本格的に日本進出することを発表※2しました。これで海外メジャーのwhimと独Moovel(Reach Now社、ダイムラーとBMWのJV)が日本に揃い、日本でもシームレスな移動体験が身近になる予感がしてきました。これを記念して?、国内でマルチモーダルMaaSを展開している主要プレイヤーをざっくり纏めてみました(纏めというよりリンク集。笑)。

※1 マルチモーダル:複数のモビリティサービス(電車やTaxi、ライドシェア、シェアサイクルなど)を統合し、経路探索から予約、決済まで可能なサービス/アプリ、MaaS:Mobility as a serviceの略で、移動・モビリティ関連サービスの総称
※2 三井物産が出資した19年4月頃?(正確じゃないかも...)に、19年中の日本参入はアナウンス済み
https://jidounten-lab.com/w_mitsui-whim-maas-global

【日系プレイヤー】

EMot(日本)
小田急電鉄が主体。19年10月~箱根などで実証実験。観光型、郊外型MaaSを実証実験
https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001mstg-att/o5oaa1000001mstn.pdf

my route(日本)
西鉄とトヨタが主体。18年11月~福岡で実証実験
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/25094536.html

Izuko(日本(+ドイツ))
東急電鉄とJR東が主体で、Moovel(Moovel(Reach Now社、ダイムラーとBMWのJV)のプラットフォームを活用。19年4月~伊豆で実証実験
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/watch/00013/00229/

【海外プレイヤー】

whim(フィンランド)
MaaS Global社が主体。19年12月~千葉・柏の葉で実証実験予定で、数ヶ月後には月額定額制(サブスクリプション)の実現を目指している
※あいおいニッセイ同和損害保険、トヨタファイナンシャルサービス、デンソー、三井不動産が出資しており、株主ベースでみると実は日系色が強い
https://whimapp.com/jp/package/coming-to-japan/

Zipster(シンガポール)
mobilityX社が主体。MaaS Japanと連携して日本参入予定?
https://japan.cnet.com/article/35144671/

【おまけ】
なぜ近年、MaaSへの参入や実証実験の展開が活発になったのか?

(勿論、サービス自体が便利でニーズがあることが前提なのですが、)この要因の1つに、MaaS Japan(小田急電鉄、ヴァル研究所が事業主体、18年4月~)がオープン共通データ基盤を整えてきたことが考えられます。MaaS Japanは鉄道やバス、タクシーなどの交通データや、電子チケットの予約・決済機能を提供し、様々な事業者が開発するMaaSアプリで活用できます。実際、JR東・九州、JAL、Japan Taxi、Timesなど幅広いモビリティサービサーと提携し、小田急電鉄は勿論、WhimやZipsterも連携している。
https://jidounten-lab.com/w_maas-japan-name

スタートアップはどうすべきか?

マルチモーダルMaaSは、既存の公共移動機関や自治体などの協力が必須なため、事業主体が電鉄や自動車メーカー系など大手が多い印象です。スタートアップにとっては、マルチモーダルMaaSで信用力が高く資本力のある大手と戦うよりは、うまく大手の枠組みに入る(または一緒に仕組をつくる)ことが、(少なくとも最初は)大事なのかもしれません。

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