いざ家を建てる、、、じゃあ、構造は何が一番いいのか?
住まいの建築、何構造が一番良いのか?
これ、なかなか難しい問題です、が、答えはあります。
ま、結論から言うと、何で建ててもきちんと設計して、きちんと工事すれば、なんの問題もないのですが、
ただ、それぞれの構造に特徴がありますので、そこを把握しておけばOKです。
あまり使われない鉄筋コンクリート、それから重量鉄骨、これらの詳しい解説はまたご覧になっていただければと思います。
本日は、住宅でよく使われる構造3つ、
「木造軸組工法」「木造枠組壁構法」「軽量鉄骨造」
についてお話したいと思います。
よく使われる工法3つ
木造軸組工法というのは、みなさん思い描く木造で、柱と梁、桁で組み合わされた、昔から日本にある構造です。
それに対して枠組壁構法というのは、「ツーバイフォー」といった「パネル」で構成された構造でアメリカ生まれの構造です。
そして、軽量鉄骨造というのは、薄い鉄骨材で組み合わされた構造で、予めパーツを組んでおいたユニットを作り、それを組み合わせるプレファブ工法と呼ばれる構造です。
まず、見た目ですが、どれも見た目はほとんど見分けはつきません。
ハウスメーカー的な特徴があって、「あ、これは○○ハウスのや」というのはありますが、構造の違いがデザインに直接は影響しないと言えます。
その違いは何なのか?
違いが出るのは間取りです。建物の形自体、自由度が違います。
結論から言うと、この3工法の中だと木造軸組工法が最も自由度が高くなります。
枠組壁構法は、1階と2階である程度壁のパネルの位置をそろえていく必要があるため、間取りや建物の形自体に制限が出てきます。
そのため、枠組壁構法を使うと「整形」な外観とする必要があるということです。
また、軽量鉄骨造も形に制限があります。枠組壁構法ほど、整形にはしなくても良いのですが、ユニットを組み立てる方式なので、そのハウスメーカーによって組み立て方のパターンが決まっていて、好きなようにとはいかないのです。
以上より、自由な間取り、自由な形としたい場合は、必ず木造軸組工法を選択してください。
木造軸組工法でも、「不自由だ!」という方には、普通のハウスメーカーでは設計ができませんが、「重量鉄骨造」をおすすめします。
重量鉄骨造だと、太い柱と梁により、かなり自由度の高い建築が可能となります。
木造では難しいホールのような大スパンのリビングも、重量鉄骨造なら容易くできます。(大きな縦幅、横幅のことを大スパンと言います。)
※木造軸組工法でも、梁に鉄骨を入れたり、木造と鉄骨のハイブリッド材を使うことでもある程度の大スパンは実現します。
よく、建築家の作品でも、半分浮いたような建物や、歪な形をしているもの、こういうアーティスティックな建築は重量鉄骨が多く使われます。
施主にとって、枠組壁構法と軽量鉄骨造のメリットって?
では、枠組壁構法はどういうこだわりがある人が使うべきなのか?
耐震性が良いとか言われることもありますが、木造軸組工法でも高い耐震性を確保できます。
枠組壁構法を使うべきは、「気密性を高めたい」場合です。
パネルで構成されますので、基本的に大きな隙間は生じにくいんですね。
ま、これも木造軸組工法も頑張れば、気密性は高くなりますが、「一般的に比べて」ということです。
では、軽量鉄骨造はどうなの?となりますよね。
軽量鉄骨造だから優れているところ、、、火災保険が少し安くなるくらいです。実際の火災への強さは、木造も軽量鉄骨も大して変わりません。
軽量鉄骨なんてペラペラですので、燃え始めてしまうと、木造よりも早く耐力を失うこともあります。
軽量鉄骨は、ハウスメーカーがプレファブ化して、大量生産、工期の短縮といった生産性向上を目的で作られた構造ですから、ユーザーにはたいしたメリットはありません。
逆に、リフォーム・リノベーションもしにくく、後々まで制限のある工法です。
(さらに、構造の詳細はハウスメーカー側にしか分からないので、構造安全性では私も含め、他の建築士の意見を求めることができないという、ブラックボックスになっている面がある。)
同じように、枠組壁構法も、パネルがほぼ全て構造材なので、大きなリフォームやリノベーションには不向きな構造です。
枠組壁構法も、アメリカでプレファブ化の流れで作られた工法ですから、「若干の気密性向上」以外は、木造軸組工法に勝るものはありません。
結論は?
はい、こうして見てみると、木造軸組工法は「ベスト」ではないにしても、構造に迷ったときやこだわりがないときには、
木造軸組工法で問題なし!
と言えるということですね。
ただし
大きな注意点があります。
木造軸組工法は、扱う業者が多いため、それだけ欠陥住宅の数も多いのも事実。
業者の選定が、ほんとに重要になります!
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