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『小売再生 リアル店舗はメディアになる』 の感想

こんにちは。


本日は『小売再生 リアル店舗はメディアになる』を読んで学んだことをアウトプットさせていただきたいと思います。

内容としては、近未来の小売業の話をしており、我々のように店舗ビジネスの事業者をサポートする身としては、読んでいて有意義な内容でした。

私が重要と思った部分を端的にお伝えするので、ぜひ興味がある方は購入して読んでみてください!

Ⅰ 小売業の目まぐるしい変化

まずは前提として、今後の小売業の在り方の変化がいくつもあるとのこと。いくつもあるうちの最もインパクトを受けた2つの事例を紹介したいと思います。

1 極端なECの成長

これは言うまでもなく、現在進行形で起こっていることですが、店舗売上の規模感がどんどん落ちていく一方で、今後もECの市場規模はどんどん上がっていくとのこと。

著書の中では ウォルマートとAmazonの事例を比較しながら説明をしてくださっていました。実際に世界最大の小売業者のウォルマートがどんどんAmazonからプレッシャーをかけられ、ついには追い抜かれてしまう。その間に起こった出来事も細かく記されており、ECが全米で流行り出すきっかけであったり、動向というのも理解できて勉強になりました。

いずれにせよアメリカや日本という先進国でも従来の小売業からEC中心に切り替わっていくし、新興国であれば 百貨店やショッピングモールが流行り出すと同時にECも普及が進んでいくとのことで、今後もECが世界中の購買活動の中心であることには変わりがないし、この傾向はどんどん進んでいくとのことです。

2 ARを使用した購買体験

これはまだあんまりイメージがつかないのですが、ARを利用して実際の購買体験ができるだろうとのことです。技術的な問題や世の中に浸透するスピードの問題があるだけで、いずれにせよこれが小売業にとっては欠かせない存在になると筆者は主張しています。

確かに今でもライブコマースみたいなものが流行っているのであれば、その延長線上でARを利用して購買体験が出来たり、バーチャル試着とか見学ができるような世界観が出てきても不思議ではないと思いました。
5年後には家にいながらARを利用したショッピングを楽しめているかもしれません。

Ⅱ リアル店舗が必要な理由

では前項で記載したような理由からリアル店舗は不要になるのか、というと筆者は決してそんなことはないとおっしゃっています。
リアル店舗だからこそ価値が増すことがあり、それこそが今後のリアル店舗の役割だとおっしゃっているので、その件について記載します。

1 リアルでしか出来ない体験がある

そもそもの前提として、どれだけECが発達しようとも、ライブコマースやARの精度が高まろうとも、絶対にリアルでしか出来ない体験がある
例えば、食品小売であればライブコマース中に試食してもらうことは出来ないし、アパレルであればその人自身が試着することは来店してもらわないと出来ない。

どこまでテクノロジーが発達しようとも、リアル店舗でしか出来ないことがあり、その部分をリアル店舗がどれだけ魅力的な来店動機に結びつけるかが大事だということです。

世の中には「デジタル世代はもう店舗に来店せずに、Amazonで購入するから数年後はリアル店舗は必要なくなるでしょ」という意見も多いかもしれません。
しかし全米で "店舗へ来店して購入" か "ECサイトで購入" のどちらを好んでるか? を世代別にアンケートしたら、デジタル世代のほうが "店舗に来店して購入" と答えた比率が高かったそうです。
この結果からデジタル世代こそ、リアル店舗を求めていることがわかります。

2 リアル店舗はメディアになる

筆者がこの本で一番伝えたかった部分だと思いますが、リアル店舗がメディアの役割を果たすというのだ。
店舗に来店をしたことをきっかけにそのブランドのファンになったり、店舗を街中で見かけることでそのブランドを認知したり、まずは消費者から見て入口になるのがリアル店舗とのこと。

そして何よりも消費者が店舗に求めているのは、消費ではなく体験である。実際にリアル店舗に足を運んで、体験することによって、購入するかどうかを判断できる。もちろん体験した結果、購入しないということもできるが、リアル店舗での体験がきっかけでファンになる人も増えるでしょう。

このようにリアル店舗の役割が、消費→体験 に変化していき、この体験こそが新規のお客様を獲得するだけではなく、既存のお客さまのLTVを伸ばすことにもつながるとのことです。

まとめ

正直にいうと、近未来的な話が多くて、理解が難しいところも多かったです。

今回の本の内容を私たちの生活に置き換えて考えると、無意識のうちに店舗とECを使い分けていると感じました。
また一般消費者が店舗とECを使い分けていることに関して、小売事業者側の立場でどういった未来予測が必要かということを学べて、自分自身の知識と想像力が膨らみました。

小売業界の近未来を学ぶうえでは、比較的わかりやすく、最新の米国小売事情も学べるので非常に有意義な一冊だっと思います!

ぜひみなさんも読んでみてください!!

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