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電気治療、なんのためにするの?

今回は整形外科や整骨院で行われる物理療法(物理的に身体に刺激を加えて行う治療法)について記事にしたいと思います。

特に電気療法についてまとめました。

医療機関を受診し、電気を受けているけどなんの為に治療しているかわからない。

どのような種類の電気があるか細かく知りたい、という方に読んでいただきたい内容になっています。

電気療法などの物理療法は動きや痛みをよくするきっかけです、この記事で物理療法のみで良い結果となることは難しいということがわかっていただければ幸いです。


電気の歴史は古い

電気療法の歴史は古く、古代ギリシア時代に痛みの緩和のためにシビレエイが発する電気を利用して痛風の治療を行ったと報告されています。

当時は電気という概念が解明されていませんでしたが、現在は電気を通電することでいかにして痛みが治療されるかというメカニズムもわかってきました。

電気療法の仕組み


1965年カナダの医学者メルザックとウォールは「ゲートコントロール理論」を発表しています。ゲートコントロール理論とは痛みの伝達において「ゲート(門)」が存在し、痛みの感覚をコントロールしているという理論です。

この理論により電気療法の効果が説明されました。

電気療法は筋肉運動を起こすことで痛みの太い神経に働きかけ、痛みの信号が脳に達する前にシャットアウトします。

簡潔に言えば電気による刺激を与えることにより中枢に行く痛みの神経を抑制し、痛みの管理や緩和を実現します。

その他の効果として発生した刺激を利用して、筋肉の収縮と拡張のポンプ作用により筋肉をほぐし、血行促進やリラクゼーションをします。マッサージのような効果だと考えてください。

電気の種類

電気の種類により効かせる深さや受けた感覚が変化します、みなさんが腰痛や肩こりで医療機関を受診したときの代表的な低周波と干渉波、組織の治癒を目的としたマイクロカレントを紹介します

低周波治療

医療機関にあるのは電極を患部に貼り付けて使用する大きい治療器です。

皮膚抵抗が強いため、通電は皮下数mmしか入らず、浅い部分の筋肉運動を促します。ピリピリとした感覚があります

干渉波治療

低周波と同じような見た目をしています。皮膚抵抗が比較的少なく、通電の痛みを感じにくいです。皮下2~3cmまで浸透するので深い筋肉の治療に向いています。

マイクロカレント

コンパクトサイズの治療器が多く粘着性のパルスを患部に貼ることにより通電します。

ほとんど電流刺激を感じず、他の2つと異なるのは損傷を受けた組織の治癒を促す目的で用いられることです。

きっかけとしての電気療法

電気療法などの物理療法は痛みの緩和や血行促進、組織の回復の促進を通して動きをよくするきっかけをつくるものです。

完全に治すものではありません、損傷の治癒の遅れを最小限にするものだと考えててください。

まとめ

電気療法で単独で治すと思ってる人や何となく受けているという受け身の方が多いです、完全に依存するのであれば「やらないよりはまし」という姿勢の方が良いです。

理想は電気療法で身体をケアするきっかけをつくり、運動療法で整えていくことです。

ご覧いただきありがとうございました(^^)


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