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普通の算数・数学の授業と『答えのない教室』の決定的な違いとは何か?

こんにちは。カナダの高校で現役数学教師をしている梅木卓也です。今日は来年の2月末の発売を控えた『答えのない教室ー3人で「考える」算数・数学の授業』を前にいわゆる一般的な算数・数学の授業と『答えのない教室』の授業はどこがどのように違うのかについて考えるきっかけになる問いをいくつかしたいと思います。あくまで抽象度を上げてお話しするのでより詳しく知りたい方は書籍の予約をどうぞよろしくお願いします。Amazon.co.jp: 答えのない教室: 3人で「考える」算数・数学の授業 : 梅木卓也, 有澤和歌子: Japanese Books

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誰が主体なのか?

一般的な算数・数学の授業においていったい誰が主体者なのでしょう?誰が授業を主導しているのでしょう?誰が伴走しているのでしょう?または伴走しているように見えるのでしょう?

先生が大半の間話している授業ではだれが主体者なのでしょう?逆に生徒が大半話している授業でも、本当に生徒は主体的に考えているのでしょうか?もしくは考えているように見えるだけでふりをしているのかもしれません。

『答えのない教室』を実現するとより多くの生徒が主体的に、また自然に考えたくなる授業を作ることができます。

先生との関係性は?

より生徒が自然に考えたくなるようにするには先生と生徒の関係性はどうすればいいのでしょうか?縦横と整頓された机。黒板やホワイトボードは決まって教室の前方にありませんか?

考えることには試行錯誤は必須ですが、あまりに整った教室、誰が上座で誰が下座か分かった配置はどんな思考を促すでしょう?また先生が立った状態で生徒が座った状態も一般的ですが、それもどんな思考を促すのでしょう?

知識の伝達と上下関係これには相関関係はあるのでしょうか?上下関係は試行錯誤を促すのでしょうか?それとも逆に間違うことを避けて、先生の求めている答えを忖度するだけになってしまわないでしょうか?活発に見えて思考停止は起こっていないでしょうか?

どのように学ぶのか?

生徒同士の関係性はどうでしょう?お互いの名前も知らない状態で、考えることは可能でしょうか?仮に名前は知っていても、お互いのことを本当に知っているのでしょうか?

生徒同士の関係性に心理的安全性はあるでしょうか?同じ生徒同士で話す、同じ生徒同士で役割の固定化が進む。誰がリーダーで誰がフォロワーかが明確。そんな関係性の中で考えることは本当に可能でしょうか?

またクラス内に存在するこの社会的壁をこわすにはどうすればいいでしょう?お互いの垣根を越えて、誰とでもより自分らしく自然に考えることは可能でしょうか?誰もが意識的に話す側にも聞く側にもなることは可能でしょうか?『答えのない教室』ではこれが可能なんです。

誰が考えているのか?

授業全体を通して、誰が一番考えているのでしょう?生徒からよく聞かれる「先生~これであってますか?」にはどんなメッセージが含まれているのでしょう?ただ答えがあっているかどうか、それは考えていることになるのでしょうか?

長々と先生が説明をして、いったい何人の生徒が聞いているのでしょう?また聞いていたとしても何人の生徒が聞きながら「考える」ことをしているのでしょう?

先生は答えすぎていませんか?答えることにやりがいを感じていませんか?答えてしまうことは生徒の考える機会を奪っていないですか?最終的に「先生なんていなくても自分で全部できるようになりました」って言われてどう感じますか?うれしいですか?それとも悲しいですか?

どんな力を伸ばそうとしているのか?

算数・数学の授業で伸ばそうとしている力は何ですか?ただ正答を出せる力ですか?それとも試行錯誤してでも生徒にとって未知の問題を自力で解決できる力ですか?自力で解決するにはどんな方法があるのでしょう?

また自分だけ問題が解けることに価値はありますか?ほかの生徒の視点を理解してお互いを高めることのできる力はどうでしょう?またお互いに説明できるコミュニケーション能力はどうでしょう?

教科横断型のより普遍的な力を養う必要はありますか?それともやはりより多くの内容をより早く処理できることに価値を置きますか?

『答えのない教室』ではプロセスを大事にします。どんな力が育つでしょう?ここまで読んだ中でおそらくこんな力を伸ばせるのではないかなという予想は立ってきたかもしれません。そのような力はあなたが生徒に求めるものですか?またあなた自身に求めるものですか?もしそんな力を生徒に伸ばしてもらいたいと思うなら、また自分でも伸ばしたいと思うなら『答えのない教室』をぜひ実践してみてください。

まとめ

結局何が言いたかったのでしょう?(笑)質問を並べることで、一般的な算数・数学の授業と『答えのない教室』の違いや、『答えのない教室』の輪郭をうっすらでも浮かび上がらせることができればなあと思って書いてみました。この輪郭をより明確にして、実践に落とし込みたい方はぜひ『答えのない教室ー3人で「考える」算数・数学の授業』の予約をよろしくお願いします。Amazon.co.jp: 答えのない教室: 3人で「考える」算数・数学の授業 : 梅木卓也, 有澤和歌子: Japanese Books 最後まで読んでいただいてありがとうございます。



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