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WEBデザイナーが仕事でお客様にヒアリングすべき事

こんにちは。
WEBデザイナーのTakumaです。

WEBデザイナーになりたての方から、「実際に仕事を行う際、お客様に何をヒアリングすればいいの?」という質問をよく聞きます。
私も初めて仕事を進める際、わからず自分で色々と調べたり、先輩デザイナーに質問していた記憶があります。

そのため今回のテーマは、「実際にWEBデザイナーが仕事を始める前に、お客様には何をヒアリングすればいいのか?」について記載していきます!


はじめに

今回のテーマについてですが、結論から述べます。自分が仕事を進める上で必要な内容は全てヒアリングすべきというのが私の回答です。
「ここがわからないから進められない」、「ここ聞かないと今後不安だなぁ」、「他の人どうしているんだろう?」という内容は、基本的に初めにお客様に聞いてしまった方が良いです。
制作工程が進み、確認が遅れれば遅れるほどトラブルになりやすいので、不安に思うことはなるべく最初(制作に入る前)に確認しておきましょう。

ポイントは以下の通り。

★Point
・失礼のないような言葉使いで質問する
・確認はなるべくまとめて一度に確認(五月雨に質問しない)
・自分が制作する上で必要な情報は全て確認する
・確認するタイミングは早ければ早い方が良い
・最後に自分の認識(想定)を相手に伝えるとなお安心

経験を積めば詰むほど、上記の重要性がわかってきますので、他のデザイナーさんでも同じことを仰ると思います。
ベースの重要な考え方は上記のポイントの通りです。ポイントを押さえた上で、実際にどういった内容を確認すれば良いのか、私の例をあげて解説していきます。

※参考のため、コーディングに関する内容も記載します。
自分に関係のない担当範囲は読み飛ばしてくださいm(_ _)m


どんな案件でも共通で確認すべきこと

どのような案件でも共通して確認すべき内容があります。
それは、ずばり以下3つです。

・納期(いつまでに)
・費用(いくらで)
・仕様(どのようなものを)
作成するのか?

上記は重要かつトラブルになりやすいポイントですので、私は基本的に制作に入る前にマストで確認します。

◆納期(いつまでに)
まず納期についてですが、「いつまでに何を制作する必要があるのか?」ということです。
基本的に契約後の納期変更はNGです。フリーランスの方は特に信頼が求められますので、徹夜してでも納期は絶対間に合わせるくらいの意識を持っておいた方が良いです。

ただ、ここで勘違いして欲しくないのですが、「無理な納期に何がなんでも合わせろ」ということではありません。大事なのは、自分のスケジュールにおいて、達成できる納期で依頼を引き受けるということです。

お客様の中にはWEB制作に関する知識を持っていない方も大勢います。
そのため、最初から理不尽な納期でやってくれないか?と求められることがあります。その場合は、NOと言うことも重要です。

★Point
・納期は何がなんでも絶対
・自分のスケジュールにおいて、達成できる納期で依頼を引き受ける
・理不尽な納期の依頼はNOと言い、対応可能な納期を伝える

○確認例

3/1までに納品していただけませんか?

【OKパターン】
・かしこまりました。3月1日までに対応可能です。

【NGパターン】
・3月1日までは難しいです。3月7日までなら可能ですがいかがでしょうか?
・3月1日までは難しいです。3月1日までですと〜までなら対応可能です。
3月1日に静的ページのみ公開して、残りは3月7日反映でいかがでしょうか?

無理な場合は、対応できる範囲を伝えたり、対応可能な日時を伝えるとスムーズに進められると思います。


費用(いくらで)
相手の予算感を聞くのはアリです。クラウドソーシング系の仕事であれば、依頼に対してある程度予算感が記載されているので、その範囲で提案すると受注に繋がりやすくなると思います。

ここで初心者が陥りがちなのが、安受けしすぎるということです。
最初は仕事がなかなか取れないので、安く受けることはもちろんあるのですが、あまりにも安すぎる価格で受注を続けていると、質の悪いお客さんが集まり、自分の精神がすり減っていくのでお勧めしません。

ですのでまずは、自分の提供サービス・商品の相場を調べて、知っておくことが重要です。そこから自分の実績やスキルレベルに合わせて料金を設定します。
その設定した料金で提案してみて、受注できることが多ければ徐々に価格を上げていけばOKです!
逆に受注できないうちは自分のサービスや実績を見直したり、価格を下げることも必要になります。いくらなら受注しても良いのか、自分の目安を用意しましょう。

★Point
・自分の提供サービス・商品の相場を知っておくことが大事
(似たようなサービスを提供している方をみればわかります。)
・その上で、自分の実績やスキルレベルに合わせて料金を設定する
・設定した料金で提案してみて、受注率で受注額を調整していく
・自分の実績に応じて値段も徐々に上げていけばOK


◆仕様(どのようなものを)
仕様に関しては経験がないと、最初にしっかりと確認を行うのは難しいかもしれません。ただ、それでもポイントを押さえておくことでお客様と揉める確率は減ると思います。

○トラブル事例
まずはトラブル事例を紹介。

【デザイナー】
・LPの文章も考えてくんないの?
・イメージと違うから作り直して
・こっちの画像も依頼してたんだけど無いの?
・データ形式違うんだけど?
・別サイズでも作ってもらえる?
etc...

コーダー
・PHPで作って欲しかったんだけどHTMLで作ったの?
・この機能実装されてなくない?
・アニメーションのイメージが違うなあ
・弊社のレギュレーションに沿って作って欲しかったんだけど
・デザインとずれてるからピクセルパーフェクトで頼むわ
etc...

はい…見るだけで嫌になりますね…。

色々と書きましたが、どのトラブルにおいても根本的な原因は同じです。
それは自分がどのようなものを作るのか、自分の担当範囲の認識が甘いまま制作を進めてしまったことによって、このようなクレームに繋がってしまいます。

お客様から文句を言われている状況ですが、上記のケースは基本的に製作者が悪いです。制作を進める前に確認しておけば未然に防げたトラブルになります。ですので、最初のうちこそ、不安なことは全て確認するが自分の身を守る上でも大切です。

また、この話は納期や費用にも繋がっています。自分が想定していない作業が発生してしまい、納期や費用に影響が出ることもあります。ですので、最初に自分の制作するものについてしっかり把握することは重要です。

★Point
・あなたが担当できる範囲は? ライティング?デザイン?コーディング?
・制作するものについて不明点はありませんか?
(制作数、納品形式、デザイン性、相手の要望、相手のルール等)
・わからないことがあればお客様に確認すべきです。多少嫌がられても曖昧なまま進めない。

以上がどんな案件でも確認すべき事項でした。
それではもう少し深堀し、私の例を踏まえ紹介していきます。


バナーやヘッダー制作案件でのヒアリング例

案件によって多少変動しますが、私が基本的に確認する内容になります。
ですので、他に制作を進める上で確認すべき内容があれば追加で確認してください。

【私のヒアリング事項】

①サイズ(横〇〇px × 縦〇〇px)、納品形式(png,jpeg,psdなど)
サイズがわからない場合はこちらで調べて提案してあげます。

②文章やキャッチコピーなど入れたいテキスト
私はライティングのスキルを持ち合わせていないので、お客様に用意してもらいます。場合によってはこちらでライターを手配します。

③使用する素材や写真の有無
特に無いようであればフリー素材を使用して対応します。

④設置するサイトのURLやバナーの出稿媒体
HPなどのバナーだと、サイト全体の雰囲気似合うようなデザインにするため伺っています。また、TwitterやFacebookのヘッダーなどの場合、一部見切れる場合があるので用途は確認しています。

⑤想定するイメージに近い参考サイトのURLや参考画像データ
お客様の求めるデザイン性(可愛い、かっこいい、ポップ、さわやかなど)を掴むために伺います。お客様から提示して頂いた方が要望に近い物が作成できます。あとは自分の負担を減らすため。

⑥想定のターゲット層(例:20〜30代女性など)
一応年齢層も考慮したデザインを提案するため。

⑦納期のご希望

伺った上で自分のスケジュールと相談して提案。

案件によっては省略したり、追加したりありますが、ひとまず上記を押さえておけば制作に支障はないのでは無いかと思います。


HP制作、LP制作案件でのヒアリング例

こちらも同様に、案件によって変動しますが、共通で確認すべき事項はあるのでご紹介します。

【私のヒアリング事項】

ーーーーーーーーーーーーーーデザイン面ーーーーーーーーーーーーーーー制作範囲、仕様、納品形式
・PCだけ?SPだけ?両方?タブレットも?
・何ページつくる?
・WordPressのテンプレートとか使う?
・制作ツールは何が良い?

②原稿(HP、LPに入れたいテキスト)
私はライティングのスキルを持ち合わせていないので、お客様に用意してもらいます。場合によってはこちらでライターを手配します。

③業種・サービス内容
どのようなサービスを展開しているか確認します。

④お客様のご希望イメージ(定まっているものだけでOK!)
・企業イメージカラー、商品カラー
→メインカラーにしてあげることが多いです。

・デザイン性
(可愛い、かっこいい、ポップ、さわやか、シック、シンプル、ナチュラルなど)

⑤想定するイメージに近い参考HP,LPのURL、お客様の業界のトップ3社URL
お客様の求めるデザイン性(可愛い、かっこいい、ポップ、さわやかなど)を掴むために伺います。お客様から提示して頂いた方が要望に近い物が作成できます。あとは自分の負担を減らすため。

⑥使用する素材や写真の有無
特に無いようであればフリー素材を使用して対応します。

⑦想定のターゲット層(例:20〜30代女性など)
一応年齢層も考慮したデザインを提案するため。

⑧納期のご希望
伺った上で自分のスケジュールと相談して提案。

⑨予算のご希望
既に提示されている場合もあり。

⑩その他ご要望・お悩み・相談事など

ーーーーーーーーーーーーーコーディング面ーーーーーーーーーーーーーー
①制作範囲、仕様
案件にもよるので全てあげるとキリがないですが、
・レスポンシブ?(リキッドレイアウト?bootstrapとか使う?)
・何ページつくる?
・WordPress乗せますか?どんな機能必要ですか?
・コンタクトフォームいりますか?
・アニメーションつけますか?
・テスト環境ありますか?現行サイトありますか?
・サーバー契約してますか?
etc....

②納品形式
・HTML?PHP?CSS?SCSS?
・コーディングレギュレーションはありますか?
・本番反映はこちらで行いますか?

③制作する上で必要な情報
・サイトマップ
・FTP情報
・WP管理画面のログイン情報
・DB接続情
・Git

④納期のご希望
伺った上で自分のスケジュールと相談して提案。場合によっては静的ページだけを1次リリース、動的部分は別日に反映など提案することも。

⑤予算のご希望
既に提示されている場合もあり。

⑥その他ご要望・お悩み・相談事など

いかがでしょうか?

デザイナーに関しては、サイトの仕様も考慮すべき場合があるので、案件によってはコーダーさんに仕様を相談することも必要です。

コーダーに関しては、仕様をしっかり定めてから制作に入ることが失敗しないコツです。(とはいえ、そうもいかない場合もありますが…)
WordPressの機能を乗せるか、アニメーションを入れるかあたりは工数に響いてくるので、可能な限り認識をすり合わせた方がいいと思います。
他は経験にも寄るところがあるので、最初は簡単な案件から慣れていけばOKです!


最後に

ここまで読んで頂きありがとうございました。
今回のテーマは私ならこれをヒアリングで確認するという内容をご紹介させていただきました。
デザイナーさんによっては他にも確認している事項があるかもしれません。そちらはコメントで教えて頂けると嬉しいですm(_ _)m

大事なのは自分が制作を進める上で、失敗しないための情報を集めることです。正解は一つではないので、自分が案件をこなす中で、必要だと思う情報はヒアリング事項に組み込んでいきましょう!

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