【Web3】プラットフォームとエコシステムの差異。Web3的スコープを効かせてみた。
私の周囲で「エコシステム」と「プラットフォーム」明確な定義というのがピックアップされており、このドメインで6,7年チャレンジしてきたので、1つのインサイトとして私の考えをシェアします。
エコシステム"と"プラットフォーム"の差異
エコシステムってなに?: 相互作用する生態系
エコシステムとは、多様な参加者や要素が有機的に結びつき、互いに影響を与え合いながら、全体として価値を創出する動的なネットワークを指します。企業、生態系に属する個々のプレイヤー、技術、規制、ユーザーコミュニティなどが複雑に絡み合い、これらの要素間の相互作用が持続可能な成長を可能にします。
エコシステムの本質は、単なる資源の共有や協力関係を超えた、共進化や共生にあります。この共進化によって、エコシステム全体が時代の変化や技術革新に適応し続けることができるのです。
プラットフォームってなに?: 構造化された共通基盤
プラットフォームは、異なるアプリケーション、サービス、または参加者を支える共通の基盤として機能し、相互運用性と拡張性を実現する枠組みを提供します。プラットフォームの核心的な役割は、さまざまなエコシステムの構成要素が効率的に連携し、新たな価値を創出できるように設計された標準化されたインフラストラクチャです。
プラットフォームは、各参加者が共通のルールやプロトコルのもとで機能し、その上で自由にイノベーションを追求する場を提供することで、エコシステムの持続的発展を支える基盤となります。
◆Web3的なストラクチャー
・エコシステム:相互作用する生態系
Web3におけるエコシステムは、分散型ネットワークの中で多様な参加者や要素が相互作用し、共同で価値を創出する枠組みを指します。ここでは、ブロックチェーン技術が中央集権的な管理者を排し、コミュニティ主導のガバナンスとトークンエコノミーが中心となります。エコシステム内では、スマートコントラクトを介して透明性が高く、自律的な取引が行われ、参加者全員が同等の立場で価値を交換できます。このように、Web3のエコシステムは、技術とコミュニティが共に進化し、持続的な価値創造を可能にする動的で分散型の生態系です。
・プラットフォーム:構造化された共通基盤
一方で、Web3におけるプラットフォームは、エコシステム内での相互作用を支えるための構造化された共通基盤です。従来の中央集権型のプラットフォームとは異なり、Web3のプラットフォームはスマートコントラクトや分散型アプリケーション(dApps)によって形成され、コミュニティによって自律的に運営されています。これにより、プラットフォームは開発者やユーザーが新たな価値を創出するための基盤を提供し、その上で新しいエコシステムが形成されます。たとえば、Ethereumのようなブロックチェーンプラットフォームは、共通のルールやプロトコルに基づいて相互運用性と拡張性を提供し、エコシステムの進化を支えます。
ことWeb3というスコープではエコシステムが「分散型ネットワークにおける価値創出の相互作用の枠組み」として定義され、プラットフォームが「その相互作用を支える構造化された共通基盤」として明確に区別することができます。それぞれが別個の役割を担いながら、Web3の文脈で密接に連携して機能していくと考えています。
岡本
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