応援したい欲

よく聴いているポッドキャストで人々はなぜ東京マラソンの沿道に並んでまで応援するのかという議題になったことがあった。

その議題の中で人には「応援したいという欲」があるのではないかという結論になっていった。

確かにそうかもしれない。

マラソンの沿道に並んで一瞬だけ横切るランナーを応援する人、アイドルが歌って踊る姿を一生懸命応援する人、YouTuberやこれからそれぞれの活動を頑張っていきたい人をライブ配信で応援する人。

自分の人生だけでは達成できない清涼感のようなものを求めて人は応援するんだと思った。

その感覚は自分にもすごくわかるような気がする。

かくいう自分も今やっていることの原動力のほとんどはその「応援欲」にあるのではないかと思う。

かつて自分が俳優だった時代の未練を若い世代の人たちに託すことで晴らそうとしているようなところがきっとあると思う。

この厳しい業界の中で走り続けることができるのは一部の選ばれた人間だけで、

過酷な中でも走りたいと願い続けるのならば自分はそれを応援したいし、誰よりも上手く応援ができると思う。

でもそれと同時に「お前は本当にもう走ることができないのか?」と自分自身に問い続けることも必要なのではないかと最近は思うようになった。

鼓舞しながら併走できるようなら1番いいのかもしれない。

決して若くはないけれどまだ枯れるような年齢ではないし、なにより俳優という仕事の1番素敵なところって自分の人生のすべてを余すことなく生かすことができるところだと思う。

自分の可能性をわざわざ自分自身で閉じる必要はない。

そんなことを思いながらクーラーをガンガン効かせながら部屋に閉じこもって涼んでいる。

こんなやつを応援したい人はきっといないだろう。

まずは自分が頑張ろう。

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